グノシー

言語: 

2014年の赤字を脱却して伸びるグノシーは、儲からないビジネスモデルか

  • 14 January 2017
  • のぶやん

グノシーの決算を見ると、2015年に赤字を脱却して黒字化しています。黒字になったといっても、利益の中から広告宣伝費を除くと、手元に残る利益と言うのは大きくありません。広告宣伝費をかけて成長させている段階と判断する事も出来ますが、2014年4月に上場した途端に利益が出始めた訳ですけど、利益はそれほど伸びておらず、22016年5月には、赤字寸前にまで利益を減らしています。

上場すると、信用問題も出てくるので簡単に赤字に転落させる訳にもいかず、広告宣伝費を絞るなどして利益を捻出する訳ですけど、上場してから2年近く経っていますが、あまり利益が伸びるようには見えません。


http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS80384/1d8fec0a/a7e8/42c4/8027/34378be01b12/140120170113473185.pdf

スマートフォンのニュースアプリだけだと、広告に依存してしまう事になって、あまり儲からないという気がしています。Yahoo!のようにニュースアプリでユーザーを確保した後は、課金ビジネスなど新しいビジネスを始めないと儲からないのかもしれません。新しいビジネスを開始するには、利益余剰が多くないといけません。

グノシーのダウンロード数は、文句なしに伸び続けていて、1700万ダウンロードを超えています。それなのに、どうして利益が出ていないのか?という疑問が沸いてくる訳です。広告宣伝費をかけてダウンロード数を伸ばしていますが、それに比例して利益が伸びている訳でもなく、利益が出づらい体質になっている事が分かります。


ニュースアプリで囲い込んだユーザーをどうやって利益に結び付けていくかが今後の課題になっていきそうです。

ニュースアプリの競争も激化していて、ダウンロード数を増やす事がユーザーの定着を意味しなくなってきました。アプリをダウンロードしても、そのままつかわない ユーザーが多くなっているのです。競合であるスマートニュースであったり、LINEニュースにどうやって勝つのかという戦略が求められそうです。

カテゴリ: 

インターネット企業が効率が悪いはずのテレビCMを使う理由とは?アプリCMに成功したニュースアプリと失敗したサイバーエージェントの7gogo(755)

  • 11 September 2016
  • のぶやん

インターネットの『グノシー』『スマートニュース』などがテレビCMを大々的に打ってテレビCMでユーザーを集めました。モバイルでニュースをチェックする場合には、モバイル端末で検索をかけるよりも、ニュースアプリをチェックする人が増えてきています。スマートフォンのニュースは、携帯電話会社を持っているソフトバンクの展開するYahoo!JapanのYahoo!ニュースが圧倒的に強いのですが、それと並んでスマートフォンのニュースが激戦区になっています。『グノシー』『スマートニュース』などは、テレビCMを使ってユーザーを一気に増やして、モバイルアプリの地位を確立してきました。

テレビCMと相性がいいゲーム

テレビCMと相性がいいとされるのは、何と言ってもグリーなどに見られる課金ゲームです。人をバンバン集めてゲームさせて、その中からゲームに大きく課金をしてくれるユーザーがいれば、収益率が非常に高いからです。スマホアプリに対して、1人で10万円、20万円も課金するような中毒ユーザーがゲーム運営を支えています。1000人参加してくれたうちの1人でも10万円、20万円を課金してくれる中毒ユーザーがいれば、そのゲームで広告レベルと比較にならないほどに高い収益を見込むことができるのです。

サイバーエージェントの業績が良いのは、ブログではなくて7割以上の利益がゲームから稼ぎだされているからでした。ゲームというのは、いつまでも流行り続けるか分からないので、早期に別の利益確保先を見つけておく必要があり、サイバーエージェントも様々な場所に投資を行っていました。その1つがホリエモンと組んだとされる7gogo(755)なのですが、このサービスに関して言えば、残念ながら失敗しています。

テレビCMで失敗した755

2014年にテレビ広告を大々的に打った7gogo(755)は、芸能関係に強いサイバーエージェントが『芸能人と本音トークが出来る』という事をウリにして展開した事業でした。女性に人気のE-girlsや男性に人気があるAKB48などの人気グループのテレビCMを打った事で、ユーザー数を爆発的に伸ばしたところまでは良かったのですが、藤田氏によると『芸能人を起用したCMで集めたユーザーが離れていった』という事で、サービスのリピーターがほとんどいない状態だったという事です。

AKB48のようなアイドルのファンとして追いかけている人というのが多いわけではなくて、自分のファンの芸能人が参加していないと、このサービスを使うメリットがほとんどないからです。このサービスの最大のデメリットは、『忙しい芸能人ほどリアルタイムで参加させるのが困難だった』という事です。ブログなどではマネージャーが代筆したり、自分で好きな時間にスマホから展開する事が可能ですが、755では『本人がやっている』という事になっているのでマネージャーの代筆も困難、更にCMのように忙しいライブ前後にチャットするなど、とても無理な話でした。




 

一般人の面白い人を追いかける時代へ

今、小学生から高校生の間で人気になっているのは、間違いな くユーチューバーでしょう。動画がアップロードされると、毎日のように視聴者がついて、多くの動画が毎日のように100万再生されています。ニコニコ動画 と最も違うのは、画質が非常に良くて、5分ぐらいで編集されたものを軽く見ることが出来るという点です。ニコニコ動画のようにライブではないですが、ほと んどの動画が毎日アップロードされるので、あまりライブであるかは関係ないです。動画の内容が面白いか、面白くないかが重視される傾向にあり、面白い動画 をアップロードしているユーチューバ―は、あっという間に人気になっています。

ニコニコ動画は、日本でYoutubeと競っていましたが、それも2015年に再生回数が半減して、今では完全に過疎化しています。ニコニコ動画がやらかした失敗は、コンテンツ配信者を軽く扱ってしまったことかな。高画質の動画をアップロードするのに課金しないといけないなんていう事をやるから、誰も動画をアップロードしなくなってしまった。コンテンツをアップロードする側に対して課金してどうするんだよ!と思うのですが、ニコニコ動画は強気だったようです。更にニコニコ動画の奨励者システムというのは、Youtubeにはない『運営側の審査』というものがあって、それは配信者からすると、物凄い敷居の高いものだったのです。

最近のユーチューバ―の競争が激しい

最近のユーチューバ―を見ていると、中高生なのに『もはやビジネス?!』と思うぐらい人集めを徹底して行っています。面白い動画を編集してアップロードするばかりではなくて、インスタグラム、ツィッターなどを同時に使ってブランディングをやってのけています。単に面白い動画をアップロードするだけでは見てくれる人が少ないので、それを告知する作業まで行ているのです。

これはニコニコ動画の失敗でもあるのですが、人気者をあまり持ち上げすぎてはいけないという事です。人気者というのは、いつまでも人気がある訳ではなくて、人気と言うのは一時的なものです。もっと大事な事は、新しい人気者が次々と生まれてくるような、努力しがいがある土壌を形成する事でしょう。参入障壁を下げて、気軽に参加できるようにして、次々と新しい人気者を生み出していかなければいけないのです。インターネットのサービスを提供する場合には、出来る限り敷居を下げるという意味では、有料会員ばかり追求したニコニコ動画の敷居は上がりすぎたのでしょう。

プレミアム会員数は増えて2015年末に250万人に達しましたが、プレミアム会員以外がアクセスしないクローズドなサイトになってしまいました。こうなると、もう先細りになって行く事しか考えられません。

アニメを見られるサイトが多数出現

ニコニコ動画で特に有料の視聴が多いのがアニメだった訳ですが、アベマTVでもアニメの視聴が最も多くなってきています。今では、インターネットで視聴するコンテンツとして、アニメが代表的な視聴率を稼げるコンテンツになっています。しかし、今後はアニメを扱うサイトが更に増えると見られていて、ニコニコ動画、アベマTVなど、分散化していくものと見られています。今までのようにニコニコ動画にだけアクセスするという事はなくなっていくでしょう。

カテゴリ: 

アドセンス広告

関連記事