多くの人は、会社を辞めた途端に収入源を失ってしまいます。世の中の多くは、会社に所属して労働力を提供する事だけが収入である人が多いのです。会社を辞めた瞬間から全く所得がなくなるという事は、会社に対して非常に弱い立場に置かれるという事になってしまいます。
自分の稼ぐ資本を保有しない
自分が会社を辞めた瞬間に全く稼げなくなる(収入がゼロになる)という事は、自分自身は稼ぐための資本を保有していないという事になります。株式などを保有していれば、そこから配当金が得られたりする事もありますが、小さな金額しか投資していない場合には、そこから得られる利益というのもごく僅かなものになります。
自分で稼ぐ資本を保有していないのは、資本主義における賃金労働者階級で、無産階級(プロレタリアート)と呼ばれる事になります。その地位としては、全く資産を保有していないという点において、自分の食い分を稼げる自営業者よりも厳しい状況とされています。近年では、この無産階級が革命を起こさないように労働者を守ったり、福利厚生の配慮が見られるようになりました。しかし、日本の派遣労働者はそうした会社からの福利厚生が全くない完全に無産階級と呼ばれるもので、増えすぎれば革命となるでしょう。
会社にしがみつく人生
特に大手企業と言われる会社に勤めていると、その所得水準が自分の能力であると勘違いしてしまいます。実際には、転職などで会社を辞めた途端に給料が半分になったりしている人が多いです。日本の場合には、大手企業に勤務していたとしても、ヘッドハンティングで転職でもしない限りは、辞める時よりも給与が下がる場合が多いのです。
大手企業は、高い給与水準を維持する事で、社員を辞めにくいように囲い込んでいるのです。誰でも簡単に辞めるようになってしまうと、企業の技術流出などに繋がってしまいます。その代わりとして、会社の大きな資本に依存する事になるので、会社の資本を使わずに稼ぐ力が身に付きません。
お金を稼げる方法が大切
会社員であったとしても、会社を辞めてもお金を稼ぎ続けるような方法を手に入れておく事が大切になります。インターネットが一般化してからは、インターネットを使って稼ぐ事を副業として行う人も増えていますが、インターネットの容量が増して扱う情報量が増えていくに従って、副業から専業に転じないと難しい状況が発生してきています。インターネット業界も成熟期に入っていて、多くの個人・会社で競争が激化している為です。
アベノミクスなどで株価を釣り上げても、それで実際に企業が稼ぐ力が増加する訳ではありません。企業は、本当は業績が悪いにも関わらず、株価の上昇で『稼げているように見える』というのが非常に危険な状態にあります。アベノミクスで不動産価格などが上昇しましたが、実際には政策で価格を一時的に釣り上げたものでした。こうした状況を作ると、企業は本当に稼ぐ力を失っていく事になります。
物を作りだす人を増やす事
国家が反映する為には、ものを作る人を増やさなくてはいけません。簡単に言えば、生産者・生産年齢人口を増やす事が必要で、それがなければ1つの国で物を作りだす人を増やす事はできません。日本の場合には、少子高齢化で物を作りだす人がどんどん減っています。更に若者からも社会保障費・消費税などで現金を取り上げるので、生産しても全く豊かになった感覚がないという事もあります。
実際、日本において会社で昇進しても給料が上がらないので、『昇進しても忙しくなるのでこのままで良い』と考える人も増えています。成長していない日本においては、下っ端で給料を貰っていた方がお得だという考え方です。労働を懸命に頑張っても給料が上昇しないのであれば、誰も頑張らなくなってしまうのです。