ソーシャルゲーム

SNSシェア・拡散に分散化の動き!大ヒットが出づらくなるネット世界

  • 29 August 2017
  • のぶやん

ソーシャルゲームでは、大ヒットが出ると大きく儲ける事が出来るとされていますが、最近のニュースは、社会的に話題になる大ヒットが少しづつでずらい状況になってきています。この要因としては、インターネットのメディア多角化が進んだことで、情報の分散化が進んだ事があるでしょう。1つのコンテンツだけに大量のアクセスが集まる事が少なくなってきました。

ソーシャルゲームの多角化

今後は、ソーシャルゲームも多角化していく事で、1つのヒット作品に依存して大きく株価が上昇するという事がなくなっていくと考えられます。基本的には、大ヒットのゲームに人気が集中するのは今まで通りですが、多くのソーシャルゲームメーカーが似たような作品を出してくるので、どうしても分散してしまって、大ヒットの規模が小規模化していくという事になります。

人々の嗜好が分散化していく

SNSにおいては、『誰もが知っているニュース』を共有する事は無意味な事になっています。ある程度の分野を絞り込んで、興味がある人に強くアプローチしていくようなスタイルから入る方がフォローが増える傾向にあります。例えば、旅行だけのコンテンツに絞り込んだり、テレビ番組の内容に絞り込んだりと、何か1つに絞り込んだ形のアカウントが好まれます。

クックパッドであったり、ニコニコ動画の会員数は、ずっと上昇を続けてきて、インターネットの課金ビジネスが流行していましたが、ここにきてアマゾンなどがAmazonプライムなど月額300円で映画見放題、送料無料などの充実したサービスを展開するに従って、ユーザー側の課金に対する心理ハードルが高くなってきました。クックパッドは200万人、ニコニコ動画は250万人ほどの課金者を抱えていますが、このぐらいが1つのサービスの限界と言えそうです。

コンテンツで会員が伸びない

コンテンツを部分的に揃えた形のサイトでは、全体のアクセスを集める事が難しくなって来たという事実があります。クックパッドなどでは、会員数がこれ以上は伸びないので、コンテンツの量が一定以上になると、もうコンテンツを増やしたところで会員数が伸びないというジレンマに陥る事になります。コンテンツのスタイルを写真から動画にするなど、新しい層にアプローチをかける必要性がでてきます。

インターネットの競争が激化していく中で、コンテンツをどのように商売に繋げていくかという段階に移ってきています。単にコンテンツを並べるだけではなくて、コミュニケーションに結び付ける形のサービスなど、求められるサービスの質が変化してきています。

コンテンツの量より質

既に必要なのはコンテンツの量ではなくて、アクセスが集められるコンテンツになってきています。しかしながら、結局のところどのコンテンツがヒットになるか分からないので、大量にコンテンツを集めておいて、その中からアクセスが多いコンテンツを出すようにするスタイルが普通になってきています。

どんなものが質が高いかと言えば、アクセスが集まるものが質が高いと言えるでしょう。時間をかけたとしても、アクセスが集まらなければ意味がありません。アクセスが集まるコンテンツは、その時期によって似たような傾向があるので、アクセスが集まるコンテンツをきっちり押さえておくことが大事です。

24歳が開発した『きのこれ』が大失敗して破産!きのこれRも停止!ソーシャルゲーム開発の難しさ

  • 5 October 2016
  • のぶやん

2014年4月にCmixという会社を立ち上げ、「クラッシュ・オブ・クラン」をパクったベースにした「きのこれ」というゲームを企画しました。開発を自社でやれば良かったのに、めんどくさがって期間短縮の為に外注する事にして、ここに2000万円ほどかかる事になります。外注を引き受けた会社は、とりあえず作っただけなので、リリース直後からバグが連発して、そのバグを修正する外注費の支払いが出来なくなって、6月20日には既に資金がなくなりました。6月30日にサービスを停止して、会社も停止するに至ったという経緯です。

反省点としては、自社で開発できる能力があったにも関わらず、他者に任せてしまった事と失敗した本人が述べています。逆に良かった部分は、早めに見切りを付けて、それ以上の損失を出さないで会社を破産させた事でしょう。ずるずると人から借金を重ねることもできる可能性はありましたが、それをせず(実際にはどこも相手にしてくれなかったようですが)、破産に持ち込めたのは良かったと思います。

開発から終了まで僅か2ヶ月

『きのこれ』は、開発から終了まで僅か2ヶ月という期間となっています。先行したAndroid版が2015年3月30日に公開されて、2015年5月23日にiOS版が公開されています。この開発を終えた時点で、余剰資金がほとんどなかったようで、それから僅か1ヶ月で資金調達がながれて資金がショートしてしまっています。

これほど短期間に資金ショートするのであれば、最初から資金調達できるような人物(ある程度のネットワークがある人)を仲間に加えておけば、資金調達の面では問題なくできたかもしれません。

きのこれアプリ開発2000万円

『きのこれ』アプリ開発費用には、1300万円ほどがかかっていて、社内の人件費も700万円もかかっています。社内で2000万円をかけて開発していたらどうなっていたのだろうと思ったりします。

栗原:リリース後に、とにかくバグ(不具合)に悩まされました。もちろんデバッグはしていましたが、経験が浅かったため、チェック漏れのバグがたくさん出てしまったんです。
中でもひどかったのが「課金チケットが無限に配布される」というバグです。イベントで配布する予定だった「課金チケット」が、無限に配信されてしまって。
チケットが4,000通とか、あまりにも大量に配布されすぎて、ユーザーがログインしようとするだけで、アプリが落ちてしまうことさえありました。
その後も、ずっとバグが続いて。ユーザーからもクレームがたくさん来て。「はやく直さなきゃ、はやく直さなきゃ」と急いでいるうちに、資金が底を尽きてしまいました。

インタビュアー:え..?

栗原:いくつか「資金調達の宛て」はあったのですが、一気に全部ダメになってしまって。大きい金額を投資してもらえるはずの話も、いきなり6月末に「やっぱりなしで」となってしまった。
そこで、いきなり追い詰められました。やばい、やばいとなって。とくにプログラミングを外注していたので、その支払いができなくなって。資金繰りで、手詰まりになってしまった。
あと「資金繰りの問題」に加えて、瀕死のところにやってきたのが、先ほどの「チケット無限バグ」でした。結局これが「最後のとどめ」になり、サービスを終了することを決めました。

ポッピンゲームズジャパンに売却

会社が破産した後で、弁護士が会社の唯一の資産とも言える『きのこれ』を競売にかけて見事に『きのこれ』が300万円以上で売れて、『ポッピンゲームズジャパン』に売却される事になりました。そして、この『きのこれ』のバグが修正される形で、『きのこれR』として再登場するのですが、、、『このきのこれR』は、既に話題にもならずに終わってしまう事になりました。
 

もう、どうしたらいいのか、わかりませんでした。周りに相談できる人もいませんでした。書籍やネットでも必死に探しましたが、答えは見つかりませんでした。最終的には、どうしようもなくなり「弁護士を頼る」という決断をしました。それはつまり「会社を清算する(倒産)」ということです。最後まで「本当にこれでいいのか」と悩みました。もちろん「ここで終わりたくない」とも思いました。でも、他に方法がありませんでした。

結局のところは、外注先が思ったように動いてくれなかったことは、倒産の直接的な要因になっていると考えられます。外注先からすれば、発生したバグを修正すればするほど、コストがかかって利益がでなくなってしまうので、その分の追加費用を要求したいという事で、話が合わなかったようです。あとは、代表の栗原さんが『周囲に相談できる人がいない』と言っている点も気になります。ベンチャー経営者というのは、多かれ少なかれ、様々な付き合いがあって、法律に詳しい人、良く勉強している人と付き合いがあるのが普通です。そういった付き合いがないで、理系の自分だけで突っ走るのは、さすがにどうかと思いますし、出資者からの適当なアドバイスが得られなかったのかも良く分かりません。

開発だけではなくてランニングを予測する

アプリの開発が終わっても、内部が外注した会社しか分からないようだと、外注先にやって貰うしかないという事で、選択肢がありません。下手をすれば、外注先が自社の独特の仕様でプログラムをしている場合もあり、その場合には自社の技術で改造を行う事は非常に難しいという場合も多いです。他社の作ったソフトを改造をするのは、ゼロから作るより時間がかかるという事もあり、外注先のソフトを受け取って改造するとしても、それなりの技術者が時間をかけて、寝ないで作業しないと終わらないという事になってしまいます。

外注先の企業では、『このバグを3日以内に修正してほしい』と依頼したところで、そのプログラムを書いた技術者が3日以内に出社してくるとも限りませんし、まして全力でお手伝いしてくれるという事もないでしょう。外注先の会社は、追加仕様となると、それにかかる費用というものは、構築以上のものになる可能性があります。それは、最初にお金を渡す前に決めておかなくてはいけない事でしょう。もし、そうした取り決めをする知識がないという事であれば、そこで事前に弁護士などの専門家に依頼して契約書の作成を行うのが良いと思われます。

プロトタイプの作成から試験まで

プログラムの開発は、最初にプロトタイプ(大筋のプログラムを見込んだ最初の模型)を作って、確認しながら作業を進めていくのですが、そのあたりの工程がきちんとなされていたかどうかというのは、不明です。通常ではプロトタイプが仕上がるまでには、それなりの費用・期間がかかって、その時に最終的な形を詰めていきます。プロトタイプの段階でプロジェクトがダメになるという事も良くあることで、その場合にはかかった費用が無駄になってしまったり、別の開発に活用されたりする場合もあります。

いずれにしても、アプリの開発会社というのは、安易に外注するものではないなと思います。プログラムのノウハウというのは、自社が抱え込んだ人材と一緒に行うべきであり、初期の段階で優秀なプログラマーに関与させる為に株式の配分を行うなど、プロジェクトに上手にコミットして貰うような方法を考えないと失敗します。外注するとなると、資金力が全てになってくるので、資金力がないベンチャー企業が外注したところで、最初から成功の見込みというのは薄かったのだろうと思います。

社長がプログラムしないとベンチャーは無理

資金力がないベンチャー企業がIT系では、社長プログラマーが自分を含めて開発に関与するというのが基本中の基本になります。社長が技術者ではなくて、技術者を思い通りに使おうというのは、ほとんどのベンチャーが失敗する要因になっています。例えば、Lang-8の喜洋洋さんもプログラマーと一緒に開発を行っていましたが、プログラマーに離反された結果、一時は自分がゼロからコードを勉強するような非常に苦労していたようです。人数が少ないベンチャー企業がインター―ネットサービスを行いたいのであれば、社長がプログラムをどれだけ扱えるかというのは、非常に重要になってくると言えるでしょう。逆に社長が扱えないという事であれば、資金力で勝負する為にカリスマ性、とびぬけた営業力が必要になります。

ベンチャー企業で誰がリスクを負うかという話になりますけど、安価で開発してプログラマーにリスクを負わせて、プログラマーから搾取しようとするようなビジネスというのは、ベンチャーとして成功するはずもないという事です。それで最初はうまくいく例もないわけではないですが、そういう企業というのは、長続きせずに終わっています。リスクを負うのは、常にベンチャー企業を立ち上げた人であり、プログラマーには、それなりに対価を支払わなくてはいけません。そして、支払う対価がないのであれば、自分でプログラムするしかありません。

プログラムを使いたいという会社は多いですが、プログラム=人件費であり、しかも開発には信じられないほど多大な労力がかかります。その多大な労力というのは、自分がやってみないと、理解できるものではありません。自社ですべてを行うソフト開発というのは、自社が失敗するリスクを背負う事になりますが、そのリスクをプログラマーから搾取によって成立させようとしても、必ず失敗する事になります。いかに仲間になっているプログラマーにインセンティブを与えてやる気にするかというのが大事になります。

必要になるのは資金力か技術力のどちらか

インターネット系でビジネスを展開したいのであれば、ベンチャー企業に求められるのは『資金力か技術力』なのですが、どちらもないというのであれば、諦めるしかないでしょう。誰かに外注したのであれば、時間がかかる分だけしっかりとお金を支払う資金力は必要になるでしょう。また、自社で開発するのであれば、チームにプログラマーを抱えていないと確実に失敗する要因になります。また、プログラマーが知らない分野での技術開発を行う場合には、更にコストと時間がかかる事も理解しなければいけません。

今の社会で求められているプログラムというものは、シンプルな掲示板レベルのものではなくて、もう少し高度なものが必要になっています。ウェブサイト1つ作るだけでも、単にパソコンに対応させただけではなくて、スマートフォンに対応させたResponsiveデザインが求められるなど高度化しています。Wordpressで簡単にブログを作った程度では、どうしようもない事が増えています。『アイディアがあるけど実現してほしい』レベルでは全くダメで、その為の資金をしっかりと用意しなければ、誰も相手にしてくれなくなってきているのです。30万円~100万円ぐらいのコストでは、Wordpressのインストールが精いっぱいで、何も作り出す事はできません。
 

優秀な人ほど技術力を高めたがる

優秀な人であればあるほど、資金力を求めて大企業との取引を望みますし、零細ベンチャーなど相手にしたがりません。零細ベンチャーが『優秀な人が採用できない』と嘆いていますが、そもそも採用担当者が優秀ではないのに、どうやって優秀な人が採用できるというのでしょう。簡単に言ってしまえば、資金力が中途半端だと、開発だけで精一杯で、マーケティングのコストなどをあまりかけることができず、かけたとしても失敗する可能性が強いと言えるでしょう。

楽天の三木谷みたいに『技術者は技術が好きでやってるから』みたいな言い方をしている企業は、技術者が『自分が好きな事以外は何もしていない』という事実を理解していないように見えます。結局、ユーザーインターフェイスとか、使いやすさとかどうでも良くて、『とりあえず完成しました』というのが楽天のウェブサイトな訳です。そういう所がアマゾンに勝てない点になっています。カスタマーサポートを充実させても、いずれアマゾンに淘汰されてしまうでしょう。英語を社内公用語にする前に、技術力を海外から学ぶマネジメントが必要だと感じます。

稼いでいる人は、ノウハウを流出させない

本当に稼いでいる人であったり、プログラマーというのは、稼げる部分のノウハウを自分の周囲の人と共有する程度で、全く関係のない外部の人に流出させたりしません。外部の人が良く聞きかじろうとして話をしたり、商材を購入したりしますけど、簡単に真似を出来るならビジネスモデルと言わないでしょう。例えば、100万フォロワーのツィッターアカウントを使ってつぶやけば良いというノウハウがあったとしても、100万フォロワーを獲得できなければ使えないノウハウな訳です。良い人間関係を築いたり、自分が技術を勉強して相手と話題を共有できるようになったりすれば、深い技術の部分で教えてくれることがあるかもしれません。

事業者が保有している『技術』と『技術者』こそがその事業者(会社)にとっての最大の価値であり、売却することが可能な資産という事になります。特にベンチャー企業の技術者というのは、プラットフォーム上で動く営業員と異なって、プラットフォームを形成する役割をする事になります。プラットフォームを形成するのは、プラットフォーム上で動く営業員よりも、かなり高度な役割を担うという事になります。言い換えれば、爆発力のあるベンチャーを生み出すには、技術的な背景が欠かせないという事になり、それには『資金力』があって技術者を大量に採用できるとか、単独チームで技術力があるかどうかという事が求められます。どちらもない零細ベンチャーなどは、インターネット技術系で押すのはもう無理です。

分かってない奴が『言われた通り作ってくれ』と言う

技術系が全く分からないアホな人に限って、とんでもない無理な事を10万円で出来ると思い込んでいる。10万円で出来る事であれば、自分で勉強してできるぐらいの作業しかできません。例えば、ワードプレスのサーバーに対するインストールぐらいなら10万円ぐらいで出来るかもしれませんけど、プログラミングであったり、サーバー管理などを10万円で請け負っていたのでは、とても商売にならないのですから、そんなのをやる人はどこにもいません。

技術を求めるのであれば、それなりのお金が必要になりますし、安くやろうとするのは不可能なのです。そこを強引に安くやろうとすれば、納期が1年後になったり、バグの修正に応じて貰えなかったりする事になります。ソフトウェアにとって大事な事は、完成した後で修正を加えて行く事でもあるので、そうした作業にお金・時間を確保する事も大切になります。そういった事を含めて、総合的にいくらぐらいかかるのかを良く相談するべきでしょう。

学校で言えば修士・博士のような学習が必要

スマートフォンが流行る前(2011年頃まで)であったり、Youtubeの動画が流行る前(2015年頃まで)であれば、Wordpressを使って情報を出せば、それなりにアクセスが集まったのかもしれませんけど、今ではスマートフォンが主力になったこともあって、アクセスを集めるのが難しいだけではなくて、広告を掲載するだけで稼ぐのが至難の業となっています。零細ベンチャー企業ごときがそういった状況を乗り越える技術を開発していくには、自分が技術者になるか、技術者に多額の報酬を約束して『お願いしてやって頂く』しかないでしょう。

Google社などが理系の博士課程を卒業したような人を採用しているという事ですが、そういった人でないと研究できないような高度な分野がソフトウェアの世界でも沢山出てきています。日本人で言えば、英語ができなければ、何のお話にもならない(Googleのドキュメントが読めないなど)ですし、とにかく大学をコピー論文で卒業したような文系など使い物にならない訳です。

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この数年の課金ゲームの急成長ぶりが凄まじい

  • 31 August 2012
  • のぶやん

日本で、ソーシャルゲームと言えば、GreeとMobageの2強が形成されています。特に2008年以降にGreeとMobageがCMを使った宣伝効果などで急成長を果たしています。1期の決算(3ヶ月)において、400億円-500億円も売り上げるという凄まじい売り上げで、工場管理などをする訳でもないので利益率も非常に高いのが特徴です。

特にGreeとMobageが成功した理由

GreeとMobageが成功した理由としては、モバイルサイトに特化してユーザーを取り込んだ事です。対してMixiは、パソコンユーザーも取り込もうとしていたので、モバイルだけに特化したGreeとMobageに差を付けられる事になってしまいました。ただし、利益率が高いという事は、携帯ユーザーの1人当たりの課金が非常に高いという事も示しています。

存在していないカードを扱うゲームであるので、ギャンブル性が高いという点も特徴ですが、未成年がのめり込む事に社会がどう対応していくべきかも議論されています。

モバイルを制する物がソフトを制する?

スマートフォンが出現してから、多くの人の生活スタイルが大きく変化してきました。特に10代、20代の若者を中心にして、スマートフォンから情報を取り込む流れが加速してきています。スマートフォンの特徴としては、従来の携帯電話に比べると「定額制」であるので、大量の情報を取り込む事が出来るという点です。

スマホ向けアプリが少しずつ充実

スマートフォンが出始めた頃は、アプリと言えば小型の物が多かったのですが、最近では非常に便利で使い勝手の良いアプリも沢山ではじめました。その代表格と言われるのがNHN JAPANがリリースした「LINE」です。通信回線を使って「無料通話」であったり、無料チャットが出来るという事で、10代、20代の若者を中心に情報をやり取りする手段として人気があります。

スマホに攻勢をかけるNHN JAPAN

韓国のNHN JAPAN社は、スマートフォン向けの事業を強化しています。その1つがスマートフォンの無料通話が出来るアプリLINEで、全世界で爆発的ブームとなっています。もう1つがスマートフォンでもサクサク情報をみれる「NAVERまとめ」です。また、ソーシャルゲームの代表格である「ハンゲーム」も人気があります。NHN社はこの3事業を中核としてスマホ市場でシェア拡大を狙っているようです。

スマートフォンのプラットフォーマー

現在、スマートフォンのプラットフォーマーとして名をはせているのは、利益率の高いソーシャルゲームで成功して資金力を高めたプラットフォーマーです。大手ソーシャルゲーム事業者6社とされているNHN Japan、グリー、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、ドワンゴ、ミクシィの6社に特に勢いがあります。

一時期にWeb2.0と騒がれた2006年全盛期の「はてな」、2006年に上場した「ドリコム」、2003年頃から活躍した「ライブドア」などのブログ系事業者は、ニュースなどに取り上げられる事も少なくなって、インターネット上の影響力を大きく落とす事になっています。

まとめサイト、お絵かきサイト

ソーシャルゲームのプラットフォーマー以外の勢力として注目したいのは、まとめサイト、お絵かきサイトです。いわゆる「コンテンツメーカー」なのですが、最近はこの勢力も勢いがあります。ブログでも集約化が進んで、人気のブログに集中するようになったという事でしょうか。

PIXIV、お絵かきブログもPVを減らすどころか、逆にどんどんPVを増やしています。こちらの方は、日本だけではなくて、少しずつ海外からも登録が得られ始めているようです。

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ソーシャルゲームのアイテムは、誰の資産か

  • 24 June 2012
  • のぶやん

Greeなどソーシャルゲームの運営会社が「自浄」と称してRMTを禁止していますが、これは自浄でも何でもありません。ユーザーは、アイテムには「価値がある」と信じていますが、実際にゲーム会社がRMTを禁止するという事は、アイテムには全く金銭的価値がないという事をゲーム会社の方が認めているという事なのです。

それにも関わらず、ユーザー側には「お金で買ったものには価値がある」と信じる傾向があり、この考え方のギャップが大きな問題になります。

ゲーム会社の考え:
アイテムを「引く」「強くする」行為を買って貰ったのであり、アイテム自体は無価値
ユーザーの考え:お金を払ってアイテムを「買った」「レベルアップを購入した」感覚で、買ったアイテムに価値がある

ゲーム会社の言い分は「キャバクラ」に例えると、1時間という時間を彼女のような感覚で話をしたという「体験した時間」を買った訳で、実際に彼女になったという訳ではありません。それにも関わらず、ユーザー側は、お金を支払ったのだからキャバクラ嬢が自分の彼女になったと信じてしまうのです。

ソーシャルゲーム

ソーシャルゲーム会社の説明不足

ソーシャルゲーム会社が徹底させるべきことは、ユーザーに「アイテムが価値がある」と思わせる事をやめて、「アイテムには全く価値がない」という事をもっと明示・説明していかなければいけないという事です。それがないと、例えばアイテムが消失してしまった時などにユーザー側とトラブルになる可能性があります。

現状では、アイテムが消失したとしても、ゲーム会社は全く責任を取らなくて良いという事になっています。ユーザーがアイテムに対していくら課金を行っていたとしても、ゲーム会社が責任を取る必要はありません。

ユーザーがお金を支払うのは、ゲームを通したアイテムでカードを手に入れるという瞬間の「快感」であったり、ゲームでアイテムを通じた他の人との「コミュニケーション」であったり、無価値のアイテムが強くなっていく「過程の楽しみ」であると言う事です。これ自体は、任天堂のファミコンで、スーパーマリオを強くしていく過程と同じと考える事もできます。ただし、任天堂のスーパーマリオと異なって、リアルタイムに進行するソーシャルゲームは、アイテムに価値があると誤認する危険性が高いのです。

本来は、アイテム自体は価値が全くありませんので、遊ぶ体験を楽しんだらそれでおしまいです。ゲームセンターに行って、お金を投入して、ちょっと遊んでおしまいというのと同じだと説明される事があります。

どうして「アイテムに価値がある」と誤認するのか

しかしながら、アイテムに価値があると思うから楽しめるという側面も否定できません。実際に、長時間かけて毎日「アイテムを育てた」という感覚によって、アイテムに対して親近感が沸いたり、それがかけがえのない物であるかのように信じたりする事ができるようになります。ユーザーは、アイテムに何らかの価値を見出しているから楽しめるのであって、価値がないと思ったら全く楽しめなくなってしまう可能性があります。

ゲーム会社はとしては、「アイテムに価値がある」と信じ込ませる事が重要になります。例えば、カードを引いてアイテムが出た時には、「おめでとうございます!○○というカードが当たりました!」という表示をします。また、世界中のどこからアクセスしたとしても、会社のサーバーに保存された「自分が育てた」とするアイテムが表示される仕組みで、従来のゲーム機とは異なります。

RMT禁止で「無価値」が確実となるなるアイテム

RMT自体は、本来は認められなければおかしいものです。何故ならば、アイテムに価値があると思っているユーザーがいるならば、アイテムは自由に取引されても良いはずだからです。しかし、実際にはRMTが禁止された上で、ゲーム会社は各アイテムの裏側に番号を割り振って、アイテムの厳格な管理を開始しました。これはどういう事を意味するのでしょうか?

簡単に言ってしまえば、アイテムは全てゲーム会社保有のものであり、ユーザーのものではないという事です。

ゲーム会社の考え:アイテムはゲーム会社保有する資産で、番号を振り分けて管理しているから勝手に売買するな
ユーザーの考え:アイテムは自分が手に入れたもので、自分の物を売買して何が悪い

ユーザーは、お金を支払ってアイテムを手に入れているので、アイテムは自分のものだと思いがちですが、実際に売買できない以上は、ゲーム会社が保有する資産という事になります。売買して金銭を生めない以上は、ユーザーにとっての資産で無い事は確実です。

青少年がソーシャルゲームをやると何が問題なのか

青少年がソーシャルゲームを行う事の問題点は、無価値のアイテムに価値があると信じ込んでお金をどんどん使うという事にとどまりません。青少年が無価値のものに対して、多大なる時間を使ってしまうという事自体が問題になります。ゲーム上のアイテムを幾ら強くしたところで、自分の生活自体が豊かになっていく訳ではありません。ゲーム上のアイテムが強化されて、どんどん強くなるのは、ゲーム会社だからです。

ゲーム上で、ユーザーがやり取りする情報というのは、現実社会と何ら関係性を持っておらず、ゲームの中の社会で起こるイベントに過ぎません。ゲームの中の情報は、インターネット上で見つけるニュースの情報であったり、ホテルの情報、買い物の情報などの「現実社会の役に立つ情報」ではないという事に注意が必要です。

皆がゲームをする社会はどうなるか

皆が夢中でゲームをする社会というのは、アヘンに溺れた以前の中国(1840年に英国とアヘン戦争を起こした)と同じ状況になると予想できます。現実社会で何らかの生産に従事していれば、社会は豊かな方向に向かっていくはずです。しかし、ゲームが蔓延した社会というのは、皆が現実社会と関係ない場所に時間をつぎ込んでいく(人がゲームの中でゲームの為にコミュニケーションを行う)ので、人々はゲームを行えば行うほど貧しくなると考える事ができます。

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