スタジオジブリ

長編アニメーション映画の制作を主力事業としているが、1990年代中期以降、短編作品の制作および実写作品の企画、日本国外のアニメーションの公開やDVD発売、『熱風』という小冊子の発行を行う出版事業や音楽事業、加えて三鷹の森ジブリ美術館への展示物定期制作など、関連事業は多岐にわたる。また他社テレビ作品の動画グロスも請け負っている。 1985年6月15日、『風の谷のナウシカ』を制作したトップクラフトを徳間書店の出資によって発展的に解散・改組する形で設立、同社社長(当時)徳間康快が初代代表取締役社長に就任した。ただし実質的な経営財務責任者は旧トップクラフトを設立した原徹であった(原は初代常務に就任)。

当時はジブリ関連書籍の大半が徳間書店から刊行され、同社の他メディア展開推進の中核的存在でもあった。 設立時からしばらくの期間は作品ごとにスタッフを集め、完成と共に解散する方式を採っており、他社同様アニメーターは業務委託契約による歩合制だった。後に人材育成のためにアニメーターを正社員化・固定給制にするなど、高品質で安定した作品作りの拠点とした。 1996年にウォルト・ディズニー・カンパニー(WDC)並びに日本法人のウォルト・ディズニー・ジャパン(WDCJ)の間で国内でのビデオソフト(「#ジブリがいっぱいCOLLECTION」)発売および海外でのジブリ作品配給に関わる事業提携を締結したことに伴い、『もののけ姫』よりWDC(「ディズニー」表記)が長編アニメーション作品に出資・参画するようになった。また、海外では基本的に(作品毎に地域が異なる)ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズかWDC子会社のミラマックスが配給し、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメントがビデオ発売を担当する。2008年にはWDCJ社長の星野康二がジブリ創業メンバー鈴木敏夫の指名により代表取締役社長に就任している(2017年11月に中島清文を後任として会長に就任)。

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宮崎駿監督は、なぜ”後継者”を育てることができなかったのか?

  • 24 August 2023
  • のぶやん
宮崎駿監督は、なぜ”後継者”を育てることができなかったのか?

宮崎駿監督が「人を育てるのが下手」だったのではなくて、最初からスタジオジブリ自体が「宮崎・高畑の作品を作る」ことを目的にしていたので、2人の作品作りが終わった時点で、その目的を終了して、スタジオジブリの制作部門自体が必要なくなったということでしょう。

最初から、宮崎駿監督は、クリエーターであって、経営者ではなかったということです。それは、良く考えれば当然のことだったと思います。宮崎駿監督は、驚異的な集客力をもって多くのスタッフを雇った、その功績だけで十分たる社会貢献をしているわけで、それ以上のことを求めるのは間違いに見えます。(多くの犠牲のもと?か知らないですが)優れた芸術が生み出されたことは間違いないからです。

高畑・宮崎のスタジオジブリ

スタジオジブリは、高畑、宮崎監督の作品を作り続けました。そして、その役割を終えた2014年にスタジオジブリが200人のスタッフを全員クビにして、制作部門を閉鎖しています。200人の常任スタッフを雇い続けるには、年間で数十億円の莫大な資金が必要となり、常に「ヒットする」映画制作を続けないといけません。下手をすれば、赤字でも映画製作しなくてはいけない状況になります。

2008年に募集された契約社員

2008年に募集された「契約社員」は、2009年4月から2年契約の契約社員を募集しました。それまでは、研修生という形で募集して、その後に正社員にするというものでしたが、正社員を雇うことができなくなって、結局は「契約社員」という形で募集されることになります。そして、2014年にスタジオジブリは、正社員を含めた政策部門のスタッフを全て解雇する形で制作部門を解散します。

スタジオジブリの使命

宮崎駿監督の最優先とするのは、『スタジオジブリで自分の作品を作る』ことであり、それのみに専念することです。そもそも、『自分の作品を作ることを目的にスタジオがある』のであり、他人を成長させる土壌を作るためにスタジオジブリを作っている訳ではありません。

成長する人は、どこにいても成長するし、成長できない人はどこにいても成長することができません。日本は、かつてのように高度経済成長している訳でもなく、新しい市場が生まれる訳でもありません。その中で、「成長することが難しくなっている」ことは紛れもない事実でしょう。チャンスを得るためには、自分から新しいチャレンジする姿勢が必要になってきています。

成熟した市場と勝負する

自分で成長していくのには、以前にも増して「膨大な時間」をつぎ込む必要がでてきています。インターネット初期に参入する、アニメ初期に参入するのと違って、既に成熟した市場と戦わないといけないからです。宮崎駿の作品と勝負できるだけの独自性を持たなければ、今の作品はヒットしないのです。高度な作品を求められている中で、その独自性を磨くのは、簡単なことではありません。

人に世界を見せるには、自分の世界を持っていないといけないんですけど、日本で若いうちに「経験」を積むことは、先進国としてリスクになってきてるのです。それよりも、大勢の人は「安定した暮らし」で十分だと思っているからです。

安い給料でも成長できればいい

スタジオジブリに入る人は、「安い給料でも成長するならいい」と思って入ってくるでしょう。しかし、実態としては、頭脳を完全に酷使される状況になり、自分自身でアニメーターとして想像力を活かすような訓練をすることができない現実があるでしょう。今の時代は、イラストが上手、下手よりもストーリーを組み立てたりする方が「高度技能」とされる時代(実際には過去でもそうだったかもしれないが)です。

そのため、イラストの上手下手を競うのではなくて、ストーリーが面白ければ、十分に商用に乗るような状況があります。進撃の巨人なんて、(一般的に見たら)イラストが上手には見えませんし、頭文字Dだってイラストが上手には見えませんが、素晴らしい作品として売れています。

独自の視点を磨いていくこと

人間が成長するためには、他の人をコピーすることよりも、独自の視点を磨いていく事の方が「大きな爆発力を生み出す」という結果になっていきます。それが「今の時代に合わせる」ということだからです。宮崎駿監督の世界観をコピーする事では、独自の視点を磨くことはできません。自分で旅をして、メモをして、自分の感覚で自分の視点を磨いていかないと、面白いストーリーにならないでしょう。それで修行をしたところで、単なる「宮崎駿の劣化版」にしかならない。

商業化に成功しても継続できない

スタジオジブリの場合には、商業化に成功したにも関わらず、属人化していたので継続できない問題が起こったという事です。別の意味で言えば、良く商業化に成功して、20年~30年も企業としての体を保ったとも言えるでしょう。それが宮崎、高田のなせる業だったと言えば、大成功だったと言えるでしょう。

新しい成長のスタイル

今の時代には、新しい成長のスタイルがある気がします。例えば、自分の作品をYoutubeにアップロードして稼いだりする方法です。最初から「長編アニメ」みたいな凄いものを作れなかったとしても、ショート動画で30秒ぐらいなら、一生懸命やれば自分1人でもチャレンジできることはあるかもしれない。そうした、市場とダイレクトにつながる『オープンチャレンジの時代』なっているのだと思います。

宮崎駿監督の年齢

37歳:未来少年コナン
38歳:カリオストロの城
43歳:風の谷のナウシカ
45歳:天空の城ラピュタ
47歳:となりのトトロ
48歳:魔女の宅急便
51歳:紅の豚
56歳:もののけ姫
60歳 :千と千尋の神隠し
63歳:ハウルの動く城
67歳:崖の上のポニョ
72歳:風立ちぬ
82歳:君たちはどう生きるか

宮崎監督が欲しい人材

宮崎駿監督の評価は、「人を育てる事ができなかった」というものです。鈴木プロデューサーは、「宮崎駿監督が欲しいのは、自分のコピーだった」と言っていて、周囲の評価はそんな感じで統一されているように見えます。

経済成長しないというのは、どういう事なのか?求められる完成度の高さと、単純労働者になり下がる正社員たち

  • 20 July 2018
  • のぶやん

日本の場合、経済成長が全く起こっていないにも関わらず、増税ばかりが行われた事で『実質的な可処分所得』が大幅に減少しています。この20年ほどで、庶民の暮らしがどんどん貧しくなり、代わりに海外投資を行ったり、外国人観光客を受け入れるなどで消費を何とか維持してきた状況です。国内経済は全く成長しませんでした。

経済成長がない中で求められる品質

経済成長がない中で、決められたパイを奪い合う事になると、最もパフォーマンスが高い1位のものが市場を独占する事になっていきます。経済成長があれば、プロ野球レベルから草野球レベルまで多くの人材が集まりますが、経済成長しない国では草野球レベルに誰も見向きもしません。プロ野球の高い品質が求められ、プロ野球の中で更に一部の人に人気が集中します。

経済成長しない中では、低品質のものが全く稼げなくなるので、『小さく始めて大きく育てる』という事が非常に難しくなります。

完成度を高めるためのコスト

スタジオジブリの映画コストは、80年代~90年代初め頃まで数億円で制作されていたものが、『もののけ姫』の頃に製作費20億円で大ヒット、千と千尋の神隠しで21億円で大ヒットなど、製作費が大きくなっていきました。スタジオジブリは、風の谷のナウシカから、思い出のマーニーまで14本の映画を出して、最後のかぐや姫物語、思い出のマーニーで失敗して、映画部門を解散しました。

アニメ映画の完成度を高めるためには、ますます人件費などのコストがかかるようになってきましたが、そのコストを回収する事が難しいほどコストがかかるようになり、全く儲からないビジネスになってしまったようです。スタジオジブリでは、コストを削るために海外発注まで行っていましたが、それでも1本の映画を作るのに20億円以上もかかっていました。

低価格で実現できる中品質

高品質のものを作り出すのにコストがかかる一方で、低価格で高品質のものを実現できるようにもなってきています。その一例は、カメラの高度化です。20万円の一眼レフカメラで、映画が撮影できるような時代になってきています。誰でも映画の品質で映像撮影が可能になり、オンラインで気軽に視聴できるようになり、コンテンツがより身近なものになっています。

スタジオジブリのように20億円もかけて『最高品質』のものを制作するよりも、そこそこ高品質のもので売り上げた方が『商売として儲かる』ようになってきたのです。傑作品と呼ばれる最高品質のものを作っても、その製作費を回収できなくなってきたのは、飽和状態の市場の中で競い合うようになっているからでしょう。激安でそこそこの品質を作った人の方が商業的には成功します。

ブログのようなサイトであれば、大学生に依頼すれば5万円ほどで作成可能ですが、それで稼げるほど世の中は甘くありません。確かにブログ形式でアクセスを膨大に集めて稼ぐサイトはありますが、その多くが『まとめサイト』と呼ばれるコンテンツをパクったようなサイトになっています。

日本で増加する単純労働者

日本での失業率が低い状況にありますが、その多くがサービス業の単純労働者=資産を保有しない無資産階級に属する求人になっています。簡単に言ってしまえば、単純労働者になります。20代の単純労働者ならば生活するだけでいいですが、30代、40代になってくると単純労働者が結婚できないような社会で少子高齢化が起こってきます。

日本の古いスタイルの営業マン(保険・株など)などは、コンピューター化によって失業すると言われており、メディア(新聞・テレビ)などの人材も、将来的に高給取りではなくなると言われています。日本では、国内に古い体質のものが残ったままになっており、それを海外投資で補うような状況になってしまっています。

技能向上にかかる時間

半導体の性能向上が難しくなってきているのと同様に、人間に求められる技能もコンピューターと競っているので、高いレベルを求められるようになってきています。学歴もどんどん上がっており、修士どころか博士課程まで研究レベルが求められるような時代になってきています。

大学を卒業してからも、とにかく勉強をし続けないと、お金を稼ぐ技能レベルに達しない状況になっています。そして、勉強しても新しい技術にまた対応していかないといけないという状況が起こっています。技能を高めるには、教育・研究が必要になりますが、大学生がアルバイトばかりして、企業の内部で単純作業をしているようでは、全く技能が向上しません。

MRJの開発なども、当初2013年に完成する予定が、どんどん伸びて、2020年となっています。開発が終わらない背景には、経営陣が現場の疲弊を全く理解していなかったことにあるでしょう。日本の技術力は、ここ10年~20年ほどで大幅に低下していたのです。2013年に完成としてるものが2020年完成となるのは、もはや事業撤退をいつ決断するかの問題です。

技術力が高い人は自分でビジネスする

歯医者が技術力を高めると、自分で開業してもっと稼ごうとするでしょう。社会人でも同じように、技術力が高い人ほど、人の下で雇用され続けることを嫌うようになります。自分で自由に働いた方が、自由で稼げるからです。企業と直接的に契約したり、自分で顧客を探し出したりするようになります。

自社でシステム開発するのと他社に外注する違いとは?日本企業で失われた技術力

  • 15 October 2016
  • のぶやん

三菱重工が豪華客船を自社で製作しようとして、2000億円~3000億円の損失を抱え込むという大失敗をしました。自社でノウハウを蓄積する予定でしたが、現実としてノウハウ蓄積どころか制作するのに精一杯の状況で現場は大混乱で、火災が3度も起きて度重なる延期となり、豪華客船のノウハウを活かして業界に参入するという夢はもろくも崩れ去ったのでした。そもそも、日本で過酷労働に耐えうる労働者が十分に採用できなかったので、海外の研修制度を利用して海外の研修生を大量に雇用したようですが、これもトラブルの原因となったようです。

安く外注しても良いものが出来ない理由

自社でシステム開発する時の強みは、情報共有を自社の内部に抱え込むので、改善点が出やすいという事です。逆に言えば、自社で開発を行わず、他社に『丸投げ』してしまうと、ほとんどの場合には良い製品というものが出来上がってきません。例えば、ショッピングカートのように『仕様がある程度は決まっているもの』でさえ、外注すると分かりづらいものが出来上がってきたり、ユーザーが使いづらいと感じる点が仕上がってくるという事が良くあります。

私がドミノピザのウェブサイトを使った時にも、非常に分かりづらくて、こんな糞みたいなサイト使いたくないと思ったのでした。すぐに注文できないと使いたくなくなるのが当たり前で、最近ではスマートフォン用のサイトも作らないといけないので、単なるショッピングカートと言っても数百万円から、物によって数千万円まで、かなりの予算を使わないと完成しなくなっています。更に単に作成するだけではなくて、『使いやすいもの』を作るとなると、かなりの予算を覚悟しなくてはいけません。

外注よりも内製するようにすべき

外注した場合には、仕様書の通りのものしか出来あがってきません。引き受けた先というのは、完成品が出来上がって引き渡しする事に全力をつぎ込むので、改善点が見つかったとしても別に報告する義務もなければ、新機能として盛り込むという事もしようとしません。『自社で開発したら絶対にこれは入れたい』という技術であったとしても、仕様書になければ他社の製品にわざわざ組み込んだりはしないでしょう。簡単に言ってしまえば、人の製品は人の物なので、どうでもいいのです。

いくら事前に仕様書を作って、プロトタイプを作って、それから制作に取り掛かったとしても、出来上がる完成品が中途半端であることはよくあります。その理由としては、細かい所の改善点などは、どうしても技術者が発見して、情報共有を行って、その発想を製品に反映させることが求められるからです。

製品を制作する時には、現場からのフィードバックと改善が欠かせない訳ですが、外注にお任せにしてしまうと、そういったフィードバックをしてくれるという事がほとんどないからです。よほど親切な会社であれば、『一緒に頑張りましょう』などと言ってくれたりしますが、そんなの口だけでとにかく安く製品を渡す事に集中している会社の方が圧倒的に多いです。親切ぶって相手のいう事を何でもやっていたら、技術屋さんなんてすぐに潰れてしまいますからね。

マーケットを押さえていれば外注可能

Apple社のように最上部のマーケットを押さえてブランド力を保有していれば、ある程度の仕様を固めて、それに基づいた設計図を作って外注するという事は可能でしょう。その場合には、Apple社が完全に技術仕様まで細かく工場側と話し合う事が可能で、工場側がApple社に相当に協力的でなければいけません。言い換えれば、Apple社の下請けを専門にやってくれるような会社でなければ、そのように柔軟な外注には応じてくれないでしょう。

スタジオジブリのようにアニメ制作にしても、そのブランド力と販売力があれば、自社で社員を抱えて作らなかったとしても、製作力があるアジア各国の下請け製作所に任せてしまえば、高いクオリティのものを安価で作る事ができるようになってきています。スタジオジブリに必要な社員というのは、そういった海外との交渉・マネジメントを上手にできる社員であると言えるでしょう。外部から監督を呼んできて、スタジオジブリのブランド名だけ貸して作らせて、実際のアニメ製造を海外で行うようなことが想定されます。実際にアニメを描く必要はないので、会社に10人~30人ぐらいいれば、1本の映画製作が可能になるかもしれません。

アニメーターを抱えたスタジオジブリ

スタジオジブリでは、全てを自社で手掛ける事にこだわり続けてきて、それで高い評価を得てきました。宮崎駿監督の映画作りの場として、風の谷のナウシカから30年以上も映画製作がスタジオジブリで行われてきました。しかし、スタジオジブリも宮崎駿監督の引退と前後して、アニメーターのリストラを進めていると報道されています。これは、ストーリーを監督が組み立てたとして、アニメーターはその通りに描けば『ある程度のヒット作品ができる』という事が判明したからであり、必ずしもコストをかけて自社で社員を雇い続ける理由がなくなったという事でもあります。

スタジオジブリの社員は300人ほどいるとされていましたが、その社員スタッフを雇い続けるには、映画を4年に1回のペースで作り続けなければならず、しかもヒットさせないといけないというプレッシャーがあったようです。もちろん、今までのスタジオジブリでは、ヒット作を連発してきたので儲かっていましたが、これからそれと同じようにやっていけるかは分からない訳です。結局、スタジオジブリは次回作が決まっていなかったので、それまでアニメを作り続けてきたスタッフの半数をリストラしたのでした。スタジオジブリとて、宮崎駿監督の夢を実現する場所であり、アニメーターというのは、その為の低賃金労働者でしかなかった訳です。

そうやって飛び出したヤツも何人かはいる。今残ってる連中はジブリという組織、会社員一般で言えば会社の名前に守られてるだけ。外に出てやっていく自信はないんじゃないかな。押井監督談

これに対して、スタジオジブリをリストラされたという田村淳さんという映像制作の元スタジオジブリ社員さんは、ツィッターで『この年まで貢献してきたのに使い捨てられて、再就職も出来ない』と嘆いていました。ネット上では、『監督が億単位稼ぐための奴隷システムだった』という声が聞かれていましたが、確かにその通りかもしれません。名前が通った監督だけが儲かっている傾向は、ハリウッドでも変わりません。

人は育てるのではなくて自分から育つ

スタジオジブリで最初に少し映画製作、動画制作などを学ぶのは悪い事ではないのかもしれませんが、『優秀な人』であれば、自分の映画というものが作りたくなってスタジオジブリから独立して『自分の作品を作る』のでしょう。スタジオジブリで映画製作を続けていたのでは、宮崎駿監督のいう事を実現するだけの駒になってしまいます。自分の世界観と言うものを持って、自分の映画を実現する場所を求めてスタジオジブリを若いうちに旅立つ方が自分の世界を実現するのに近いはずです。

新しい映画製作でヒットするのは、10年、20年前よりも更に困難になってきています。映像制作などに多大なコストがかかるという問題ばかりではなくて、日本が少子高齢化が進行しているので、新しい市場が創出されない中で、同じパイを奪い合う状況になっているからです。だから、独立してやっていくのは本当に難しい時代ではありますが、それでも才能ある人は独立していくでしょう。たとえ、自分でやって失敗したとしても、

そもそも会社などというものは、才能がある人ほどすぐに見切りを付けて辞めていくので、最後まで自分を切り売りできる労働者しか残らないのは当然です。永遠と下積みなんてしていたら、人生は短いのですぐに50歳、60歳になってしまいます。そうなる前に若いうちから自分の世界を切り開いていく事が必要なのです。もちろん、基礎力が必要な事はいう間でもないでしょうけど。

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テレビで「かぐや姫の物語」を見ての感想

  • 15 March 2015
  • のぶやん

高畑勲監督の「かぐや姫の物語」を見た感じでは、最後のお別れのシーンで流れた「音楽」が良かったです。それ以外の出来栄えと言えば、確かに悪くなかったけど、古臭い感じが否めず、面白い物語かと言えば、そうでもありませんでした。多くの人が忘れているかもしれませんが、この「かぐや姫物語」には、膨大な金がかけられています。50億円以上のお金をつぎ込んでできた作品が「この程度なのか」というのが感想です。8年間に50億円使えるとあれば、誰もがこの程度の作品を作れるんじゃないかな?と思うんですよ。


 

50億円かけた作品としては糞レベル

日本においては、アニメでも映画に製作品に50億円を使える作品というのは、多くありません。もののけ姫の制作費が21億円、千と千尋の神隠しの制作費は、僅か15億円で興行収入が304億円をあげているのです。「かぐや姫の物語」で、50億円をかけて、興行収入が51憶円(発表されているのが制作費をギリギリ超えるラインというのが怪しい)というのは、映画だけでかかった費用が回収できないという完全な失敗作なわけです。じゃあ、「かぐや姫」のキャラクタービジネスが成立するかと言えば、これからDVDなどで売り上げなども厳しいと言わざる得ない訳です。

スタジオジブリとしては、多くのスタッフを抱えている中で、スタジオを何とか動かし続けないといけないというプレッシャーの中で、4年に1回の作品を何でも良いので出さないといけないという事になっていました。しかしながら、売れっ子の宮崎駿は、今まで作品を作り続けてきたので、既に体力も落ちて、新しい発想も落ちて、既に新しい作品作りに没頭できない段階です。宮崎五郎も、「ゲド戦記」で大失敗しているにも関わらず、「コクリコ坂から」が何とかそこそこ売れましたが、評価は高まりませんでした。

高畑勲は過大評価されている

高畑勲が過大評価されているというのは明らかで、はっきり言って30年ぐらい前の作品などは「衝撃的な素晴らしい作品」が作れたと思うのですが、今では全く良い作品が作れない「単なるプロデューサーの爺さん」になった事は明らかでしょう。こんな作品に50億円もかけるのであれば、5人の若手に10億円ずつ分配して5本お作品を作らせた方が良かったでしょう。スタジオジブリとしては、高畑勲の「名声」にすがりたいだけであり、彼は名前が売れているだけで、現在はその名声にみあう実力がないと考えます。

スタジオジブリの最初の作品である「風の谷のナウシカ」での製作費用は僅か3億円。それで15億円のヒット作に持ち込んでいるわけです。今回は、50億円をかけて、ようやく21億円の興行収入だから、やってられなくなるのは当然でしょう。「かぐや姫の物語」の制作会社には、日本テレビ、電通、博報堂、ディズニー、三菱商事、東宝、KDDIなどの大手が名前を連ねていますが、これだけの興行収入しか出せないのであれば、分ける利益もほとんどないわけです。

高畑勲監督の過去の作品の興行収入としては、『火垂るの墓』が6億円、『おもひでぽろぽろ』が19億円、『平成狸合戦ぽんぽこ』が27億円、『ホーホケキョ となりの山田くん』が8億円というレベルで、大ヒットというものがありません。この程度のヒット作では、質にこだわってしまうと、宣伝費用などの問題で赤字が出るようになっているのです。

頑固者のじいさんを早く降ろせ

高畑監督は、雑談レベルの日常会話ですら、自分よがりで誰も相手に出来ないとされている人物です。「お世話になってます」と言えば、「お前をお世話した覚えなど無い」と言われる始末です。こんな頑固者の80歳にもなる高齢者を相手したいと思う人はいないわけです。宮崎駿氏であれば、それでもヒットメーカーだから映画のヒットするという事で何とかなっていくわえけですけど、高畑監督にいたっては、映画も大してヒットせず、「単に頑固なだけ」になりつつある訳です。高畑さんは、宮崎さんの夢にも出てくるというぐらいなんで、人を支配しようとするのでしょうけど、まあ、時代遅れもいいところですわ。

壮大なスケールでファンタジーを見たい

スタジオジブリの作品の特徴としては、壮大なスケールのファンタジーがあります。「風の谷のナウシカ」から始まって、「千と千尋の神隠し」にいたるまで、人々が創造できないようなファンタジーが繰り広げられています。「風の谷のナウシカは」、当時の環境問題を間接的に指摘した内容ともなっており、「千と千尋の神隠し」というのは、日本中の全国に出来た大規模温泉ブームの時期と重なっていきます。つまり、時代を的確に捉えた作品のファンタジーという側面も持っていたわけです。

壮大なスケールのファンタジーというのは、いつの時代も人気があります。現在は、「進撃の巨人」などの人気があり、「進撃の巨人」のファンタジースケール感は、宮崎駿の映画にも負けないような大きなスケール感を持っています。「スタジオジブリ」としては、進撃の巨人以上のスケール感を求められている訳ですけど、そういった作品を生み出せるほどの想像力豊かな監督が育たない。それは当たり前で、スタジオジブリが「生え抜き」であったり、「常識的なアニメーター」にこだわれば、そんなスケール感を出せる訳がないのです。

スタジオジブリの老朽化

常識を打ち破ったり、大きなスケール感を実現しようという人は、そもそも組織の内部で働いたりせず、自分で組織を立ち上げるぐらいの事をしていくわけですから。言い換えれば、スタジオジブリの老朽化ですね。スタジオジブリは、時代に必要とされなくなってきているという事です。宮崎駿が引退するなど、何とか話題を作り出そうと努力こそしていますけど、そういった「小手先だけの」宣伝だけでやっていけるのは、10年ぐらいのものでしょう。この先はどんどん怪しくなって、最後に潰れる可能性すらあるでしょう。

スタジオジブリとしては、若手や知名度に関係なく、とにかく誰でもいいので、「質の追求」を行っていくべきだったのです。アニメの質の追求を行う前に宣伝の事ばかりを考えていたので、「宮崎五郎」に監督をやらせて、ゲド戦記で大失敗をしています。ゲド戦記なんて、どこかの作品をコピーしたような作品が並べられていて、本当につまらなかった。宮崎五郎は、凡人の何者でもなくて、そこから凄まじいエネルギーとか、パワーを感じることはできませんでした。

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