家電
エテルニータ・ボーテ楽天市場店
東芝赤字5500億円で国内1万人のリストラ!「粉飾決算」した東芝の行く末
粉飾決算を行っていたとされる東芝は、2015年12月21日に2016年3月期の業績予想が営業損失は3400億円、純損失は5500億円になると発表した。営業損失は、本業で出している損失で3400億円というのは、継続的にこれからも赤字が出る可能性が強くあり、非常に深刻な状態です。一時的に出た赤字なら埋め合わせできますが、これだけの赤字が継続的に出ると、会社は数年もたないかもしれません。大幅なリストラ、事業縮小などを行うのはいいですけど、利益が出る場所がない状態で事業再生する事は厳しいでしょう。
2009年3月期に7873億円と過去最大の最終赤字を計上した日立製作所は、その後に立ち直って2015年3月期の営業利益は6000億円と過去最高を記録してはいますが、日立製作所の時はリーマンショックで株価が暴落したという事で、他社の業績も相当に悪かったのです。今回の東芝の場合には、市場と関係なく巨額の赤字幅が出ており、しかも本業で出た赤字という事で非常に深刻です。
半導体メモリー事業が悪化
半導体メモリー事業は、今では凄い成長分野でもありますが、競争が非常に激しい分野です。日本は、DRAM専業メーカー・エルピーダメモリが破綻、ルネサスが買収されるなど、リーマンショックの後で半導体事業をやっている会社が利益を上げることが難しくなりました。ルネサスは、大幅なリストラをおこなって、全従業員数が2万人まで減少しています。官民出資の産業革新機構というものが身を乗り出してきて、銀行の代りにルネサスを救済すると言う社会主義みたいな事をやって、潰れるべき会社を潰さないで存続させました。この背景としては、ルネサスの主要取引先であるトヨタなどが重要な部品供給源であるルネサスとの取引を継続したいと考えている事が背景にありますが、やってる事はめちゃくちゃです。
半導体の価格を考えるには、デジタルカメラで使うメモリを考えると簡単です。デジタルカメラで使うメモリは、2014年1月頃に64GBで1万円だったものが、今では128GBで1万円と1年間で半額ほどに下落しています。1年で価格が半分になる事を繰り返していくと、数年後にメモリが1万円で1TBが出てくるのが時間の問題という事になります。こういった速度でメモリが安くなると、利益を出すのは至難の業という事になってきます。少しでも高いと売れないのです。売れば売るほど赤字という事になります。
東芝の事業セクター
東芝の事業セクターの中で、特にヤバいのがパソコン・テレビなどのライフスタイル部門であると言われています。一般消費者を相手にしたものですけど、東芝全体の20%を占める重要部門ですが、東芝の足を引っ張っています。東芝でまともに利益が出せているのは、売り上げの30%を占める「電力・社会インフラ部門」と言われていた訳ですけど、ここが原発の停止などで全く利益がでないどころか、粉飾していた事も明らかになって会社が傾くところまでいってます。
部門別の売り上げ(2013年発表の粉飾決算の状況にて)
https://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/private/fin_sales.htm
ヨドバシカメラがマジで本気になってた!アマゾンに対抗する家電屋がECサイトで猛追
最近、ヨドバシカメラに行くと、何とアマゾンよりも安かったり、値引きをしてくれたりする事が多くなりました。価格.comで調べた価格よりも、ポイントをつけると圧倒的な安さになるのです。これなら、価格.comで調べてからヨドバシカメラに行って買うのが良いという事になるでしょう。ヨドバシカメラは、企業努力によって、価格.comにも対抗できるだけの価格の安さを実現しています。
私がコジマ電気に行った時には、「ネットで安いから100円でもいいので値引きしてほしいんですけど」と持ちかけても、「ネットと比較されては困ります」などと言われたことがありました。客にそんな事を言ったら、客がどう思うかを想像するべきでしょう。お客の方は、「それならいいや、もうコジマ電気は高いから二度とこない」と言って、来店自体が少なくなってしまいます。こういった目先の利益を追求したビジネスは、成功する見込みがありません。
店頭もネットも価格が同じ
ヨドバシカメラでは、店頭もネットも価格帯が同じなので、店頭でも、ネットでも安心して商品を購入する事ができます。店頭で買ったからと言って、ネットを見たらネットの方が安かった!という事がないのです。最近は、高齢者の人でもインターネットをやる事が増えているので、インターネットを見て実際の店舗が高いと感じる人も増えている事でしょう。実際の店舗で商品を見てから買った方が良いに決まっているのですが、口コミが発達してくると、実際の商品を見なくても口コミを見てだいたいの事がわかるようになってきたので、ネットで注文する人も増えてきているのです。
アマゾンが当日配送が有料
私もアマゾンを良く使うので、アマゾンプライムに入っているのですが、当日配送が有料というのは、良いとは思っていません。確かに便利なサービスではあると思うのですが、全ての商品がアマゾンプライムに対応する訳ではなくて、アマゾンで買った商品もアマゾンプライムに対応していないという場合がかなり多いからです。ヨドバシは、無料での当日配送を行うという事で、これはアマゾンよりも確実に強いということになります。店舗を持っているので、近くの店舗から配送すれば良いということなのかもしれません。
ヨドバシカメラは、最近では実際の店舗においても、インターネット上でもその評判を上昇させてきています。ヤマダ電機は、完全に時代に乗り遅れており、大量出店して単価を下げるというだけの過去の発想にとらわれてしまっていました。インターネットの記事にもなっているようにヨドバシカメラの姿勢であるネットを批判するのではなくてネットを取り込むという発想で全力でネット店舗も取り組む姿勢は見習うべきだと思うのです。
楽天は伸び続けられるか
最近、私は楽天を全く利用していません。楽天のポイントは貯まる一方で、そのうちホテルの宿泊にでも利用しようかと考えています。アマゾンは、倉庫でアマゾンが代行して郵送してくれるので返品などのトラブル対処などが簡単なのですが、楽天は個別の店舗によって対応が違っているので、良くわからないのです。楽天で買うよりもアマゾンの方がわかりやすいという単純な理由でアマゾンを主流に使うようにしています。
楽天は、自分たちのところで楽天カードであったり、楽天銀行などを通じて、楽天の勢力範囲にサービスを取り込もうというビジネスをやろうとしています。しかしながら、時代の流れを考えると、サービスが選択しづらいところも大きな問題で、例えばサウンドハウスなどが2014年11月に楽天が振り込み銀行を楽天銀行に一本化したことに反発して楽天の店舗を閉鎖して、更に送料無料化にしたというニュースもありました。
パナソニックとシャープが経営危機に陥る理由
家電の大手であったパナソニックとシャープの経営危機は、去るどころか深刻さを増しているようにも見えます。パナソニックは、5年前にあった余剰金1兆5千億円を使い果たした上に借金まで重ねて、2013年現在において1兆円の負債企業となっています。また、シャープも同様に1兆円もの負債を抱えており、海外の企業などから増資などを受けた所で、全く返済の見込みが立たない状況となっています。
どうしてお金もあって、企業で抱えるノウハウも沢山あったはずの日本企業が10年でこんなに醜い状況になってしまったのでしょうか?
投資した時点では失敗とまで言えない?
パナソニックとシャープに共通している事は、自分たちの強い分野に強力に投資を傾けて高度化していったにも関わらず、市場が自分たちの強みと別の方向に行ったという事でしょう。言い換えれば、パナソニックのプラズマ技術が市場を支配できず、シャープの液晶技術は高価格すぎて中国や韓国の企業に負けてしまった訳です。
パナソニックは、自分の強みであるプラズマテレビに情熱を傾けて、シャープは液晶の大型工場に情熱を傾けました。経営の強みに情熱を傾ける姿勢は、後から見れば大きな失敗なのですが、当時の経営判断として間違っていなかったようにも見えます。関係ない分野に手を出した訳でもなく、「自分たちの強み」を最大限に活用しようとしたのです。しかし、時代の変化で強みを活用できない段階に入っていたという事です。
パナソニックのプラズマテレビ
パナソニックは、独自性のあるプラズマテレビ事業で世界の中心にあり、プラズマテレビが世界的に標準化されていれば、間違いなく今も世界の家電業界の中心にあった事でしょう。しかしながら、パナソニックのプラズマテレビは、液晶テレビに負けてしまって、他者が次々と液晶を中心とした生産を行う中で、パナソニックはプラズマテレビにこだわりました。今では、プラズマテレビを生産するのはパナソニック単体となりコスト高を招いています。
パナソニックが独自性が強いプラズマテレビにこだわるのは当然であり、それを主力に世界市場を支配したいというのは良く理解できます。しかし、実際に市場が2006年頃から液晶テレビに傾いた時点で、プラズマテレビからの撤退を早期に決める必要があったというのが後からみた結論です。プラズマテレビから撤退してさえいれば、黒字はでていなくても、1兆円以上の負債を抱える事は無くて、大きな経営危機に至っていない可能性はありました。
シャープの液晶テレビ
シャープは、パナソニックと違って液晶テレビで飛躍した企業で、「液晶のシャープ」と言われて、亀山工場がブランド名になるなど、国内を中心に高い知名度となりました。波に乗ったシャープは、更に液晶に対する投資を行うことに決定して、大阪の郊外に「堺工場」を1兆円もの巨額の資金で作りました。しかしながら、これがシャープの命取りとなりました。堺工場は稼動せず、年間1000億円もの巨額の維持費だけがかかる事になったのです。
現在のシャープは、既に破産寸前のところまできており、全ての工場が銀行の抵当に入っているという大変に厳しい状況です。会社の抱えた負債が会社の資産価値を完全に上回っており、会社が解散したとしても、銀行にお金を返済できないような債務超過の状況です。
得意分野が活かせない事実
日本企業の家電業界が突きつけられたもんだいは、既にハードで家電の日本企業が通用しなくなっている事実です。日本企業が担うのは、利益率が高くないとされる高度な部品をAppleなどの巨大メーカーに提供する「部品提供の企業」としての役割です。今までは、世界のブランド企業として活躍してきた日本企業が、1つの部品供給企業に成り下がってしまいました。
家電業界では、今まで日本国内で携帯電話会社と共同で開発されていた携帯電話もアップルとサムスンに完全に奪われてしまいました。この結果として、テレビだけではなくて、携帯電話、ビデオプレーヤー、CDプレイヤー、小型カメラなども売れなくなってしまいました。日本の家電業界は、今までのように多数の家電が売れる事がなくなって、全く売れるものがない状況に陥っています。
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