信頼されないDeNA医療メディア『WELQ』が炎上するのにGoogleが炎上しないのは何故?
信頼されない医療メディア『WELQ』は、DeNAが資金に物を言わせて外部ライターを使って大量に書かせて大成功した自称『キュレーションメディア』です。医療系などの記事を大量に投入した事で、間違いだらけだという事が炎上の発端となりました。
WELQ8000文字を1日100記事公開
ライターを使って、とにかくSEOキーワードを見ながら大量に書き換えた文字を配置するというのは、以前にあったNanapiと全く同じ手法です。しかし、DeNAはNanapiレベルではなくて、それを更に高度化させたものでした。
ニュースサイトなどによると、記事を『クラウドワークス』『ランサーズ』などに外注して、8000文字を書かせて1日100記事以上公開して検索エンジンの上位表示させていたという事です。
当たり前になっている外部ライター
プロ野球団まで所有するに至ったDeNAは大企業だから責められるのでしょか?記事をリライトしたり、外部ライターに書かせて公開させる手法というのは、今までも相当に数多くありました。それをDeNAが行う問題点はどこにあったのでしょうか?おそらくは、多くの人々を怒らせたのは『医療系を中心に扱っていた』という事でしょう。医療系というのは、調べる本人たちからすると真剣そのものですので、それを素人が間違ったものを書いたら困るというのは当然ですね。法律の関係もあって、医療系のアフィリエイターは多くありません。
外部ライターを使ってリライトを公開するという手法は以前から公開された手法であり、目新しさはありません。医療系以外のものでやれば、これほど炎上しなかったかもしれません。医療系であった事が倫理的に良くないということなのでしょう。記事を書いて公開するのは自由であるはずですし、それに間違いを含むのは仕方ない事かもしれませんが、医療系だったというところがアウトなんでしょうね。
Wikipadiaは間違いだらけ
Wikipadiaでは、医療系の間違いが指摘されたり、芸能人の誕生日が間違えていたりと、かなりの間違いを含んでいるとされています。しかし、インターネット上にWikipadiaしかない情報もあって、WikipadiaがGoogle検索で10位以内に表示される事は良くあります。また、Wikipadiaは、日本でトップ10位に入る検索数を誇る大型サイトでもあります。
Wikipadiaは許されるのにWELQは許されない理由としては、おそらくはWikipadiaは誰でも編集可能なので、間違いを発見した人が『編集する権利を同時に有する』という事が違うのかもしれません。WELQの場合には、外部ライターが間違った事を書いても、それが間違えと気が付いても誰も編集しないので放置されたままになってしまいかねません。その結果、誤った情報がずっと垂れ流しになってしまうという問題があります。
間違いだらけの記事を上位表示するGoogle
Google社は、WELQの記事の多くを外部ライターの医療に全く関係ない人が書いたと判別できず、上位表示させてしまっていました。これも大きな問題で、間違いだらけのサイトがいつまでも上位表示されていた事であったり、8000文字という大量の文字の中にキーワードを含んだ記事があったら上位表示されるという検索エンジンの限界を示すものでした。
Google社は、記事の執筆などに全く関与しておらず、表示だけを行っている状況ですが、既にインターネット上には『正確な情報など探し出せない』状況が発生しています。全くお金にならない事をどの会社も誰もやりたがらないからです。8000文字の記事を書くには、Googleで上位表示させるなど収益をあげる必要がありますが、更にそこに『正確性』を求めた場合には、インターネットで公開するにはコストが高くなりすぎるのです。
読む側に問題がある事も指摘されるべき
私の場合には、WELQと言うものの存在が検索エンジンで出てくる事があるので知ってはいますが、ほとんど(多分1回も)読んだことがありません。医療系を探していなかったという事もあるかもしれませんが、WELQなど最初から『信頼に値するメディア』と思って読まないからです。しかし、多くの中高生などの場合には、そういった判断が出来ない可能性もあるでしょう。また、医者でもない一般の人が誤解する可能性もあります。