日本人の間でも国際結婚が盛んになり、国際結婚は全く珍しいものではなくなりました。遠く離れたイギリスの結婚ビザは、国際的にも珍しいぐらいメンドクサイものになっていて、多くのカップルが取得に苦労しています。日本で多いのは、英国男性、日本人女性のカップルです。英国人女性、日本人男性のカップルというのは、非常に稀なレアケースになります。
イギリスの入国管理は、大変に厳しい事でも有名ですが、ビザを取るのもかなり大変です。そもそも、お金がないとフィアンセビザ(婚約ビザ)すら取る事ができません。その申請料金が何と20万円!20万円も申請料金をかけて、ゲット出来るフィアンセビザが6ヶ月のものだというのだから驚きます。書類を全てA4サイズで統一するなど、細かい規定があります。ビザの申請で最も重要なのは、英国にいる人の収入証明、そして英国に住む人の英語証明、2人の関係性という3点になります。
いずれも、英語の文章を確認しながらの作業になるので、それなりの英語力を確保しておかないと厳しいと思いますが、英国人と結婚するぐらいの女性の多くは、相当の英語力を有していると考えてもいいかもしれません。
配偶者ビザの申請内容
英国の配偶者ビザは、世界で最も基準が厳しくなっており、その手数料も高いです。批判が多いこのシステムを英国は変えようとしていません。節約すれば、2人の生活費は18,600ポンド以下でも暮らせるような気もしますけど、その辺は考慮されてないみたい。あとは、銀行預金も16000ポンドあればいいというのは、ちょっと少ない?気もしますけど、半年間ほど固定しないといけないというのはメンドクサイ話。
・英国受入れ側が18,600ポンド以上を稼いでいる
・過去に同居、もしくは今同居している
・貯金が16000ポンドを半年間ほど維持している
・2人がイギリスに永住するつもりである
・英語力がある
ビザ申請料金が高額
ビザ申請代 200,000円
Priority visa service 86,000円
IELTS テスト 約30,000円
戸籍謄本翻訳代 12,000円
このコストの中で、絶対に削減する事ができないのは、ビザの申請代金20万円で、その他の所は、自分で何とかする事も可能ではあります。ビザのPriority Visa Serviceを申し込めば、5 working daysでビザが下りるということですから、早いですね。婚約ビザの場合は、20万円で半年のビザしか出ないという非常に効率の悪いものです。
イギリスのビザ申請は、『250万円の貯金を証明するためにその10分の1の申請費用を使わせる』という申請側の負担が非常に大きなものになっています。金ない奴は、イギリスに来るなという事です。ちなみに、フィアンセビザでは、労働不可なので、イギリスで働く気があるか?という質問に対しても、NOと答えるのが正解です。
日本人でも「高額だな」と思うので、諸外国(特に発展途上国)の人にとっては、目玉が飛び出すような非常に頭が痛い価格である事は間違いないでしょう。
イギリスの配偶者ビザ申請料金
毎年のように値上がりしており、申請するだけで1ヵ月分の生活費が吹き飛ぶほどの料金がかかります。日本だと数千円で配偶者ビザ申請を行えて、永住権申請も数千円なのに、イギリスは世界で最も高額な配偶者ビザ料金を要求します。
2014年 £601
2015年 £649
2016年 £811
2018年 £993
イギリスの所得証明が必要
先ず、パートナー(+自分)が英国において合わせて£18,600(約300万円)が必要ということです。日本だと新卒でも届きそうな給料で、あれ?そんだけ?と思うかもしれませんが、英国は格差社会であり、300万円の所得を得ているのは、労働者の半分しかいません。イギリスの新卒では、200万円台も当たり前であり、ロンドンなどで暮らすと新卒は貧困層になったりしています。
You and your partner must have a combined income of at least £18,600
そんなに年収がないよ!という人は、預金の残高証明でもOKみたいです。実際、預金の残高証明の方が楽そうですけど、こちらの金額は250万円に設定されています。20代であれば、到達するのは厳しい金額かもしれませんが、親の援助があれば250万円に到達させることは可能でしょう。
cash savings above £16,000
英語能力の証明が必要
英語能力の証明が必要で、ビザ用IELTsの試験を受ける必要があります。ユーチューブなどのオンラインに模擬試験のようなものがありますが、非常に簡単なもので、中学校卒業レベルの英語を問うものです。問題は、その申請料で、3万円かかります。なお、英語圏の大卒以上の資格があれば、その卒業証明書でOKになります。
イギリスの大学・大学院を卒業しているなどという場合には、この英語証明は、卒業証明書で代用できるのでコスト削減・簡単になります。
どんな関係かの説明
現代の恋愛関係は、非常に複雑化しており、簡単に説明できない場合もあります。例えば、『3年ぐらい会ってなかったけど、再開して結婚した』みたいな事例もあり、非常に複雑です。また、国外で会っていた、第三国で会っていたなどという事例もあります。いずれにしても、誰もが『不自然だ』と思われるような恋愛も世の中には沢山存在している中で、説明が非常に難しいカップルもいるでしょう。
your relationship with your partner, for example how you met and how often you see each other
再婚の場合には、以前の離婚証明書も必要というメンドクサイ状況です。結婚を繰り返していないか?と見るためのようです。
You’ll need to include details of anyone you previously married or had children with. Include evidence of marriages ending, for example a divorce certificate.
突然に配偶者ビザというのが難しい場合があれば、フィアンセビザ(6ヶ月有効)という事になります。フィアンセビザで英国内で結婚をすれば、配偶者ビザに書き換わる訳で負担が増える事になります。それでも、一緒に半年間暮らしたという証明にはなるので、先にフィアンセビザを選択する事で、本当に結婚したいという意思表示にはなるでしょう。
EU市民として申請する
企業によるグローバル展開が加速している中で、労働力の移動が厳しく制限されています。非常におかしいのは、EU在住者とその家族がUKに住む時には、申請料が無料で、年収の条件がないので敷居が非常に低いものになります。このために英国民であれば、EUに6ヶ月ほど住んでEU市民となったうえで、イギリスにパートナーと一緒に入国という手段を取る人も増えています。
イギリスの高額すぎるビザ申請料、そして年収を開示するということを避ける事ができるので、EU圏のどこかの国でバカンスでも楽しんで、それから英国に一緒に住むという申請をした方が明らかに簡単になるでしょう。