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DeNAが投資先を見つけられなかった挙句に投資したシンガポール在住の村田マリ氏のiemoが大失敗に終わる事がほぼ確定。

  • 10 December 2016
  • のぶやん

DeNAは、東証一部に上場する大企業であり、単独で1000人、連結で2000人の従業員を抱えています。日本を代表するIT企業と言える事は確かですが、その実態としては、ほとんどゲーム事業で稼ぎだしています。

DeNAの株主構成

株式会社DeNAの株主構成は、 ファンドである日本トラスティが1位の株主で13.36%を保有して、次いで創業者で会長をしている南波さんが13.11%で同等レベルを保有していて、3位が2015年3月に資本提携して株主交換を行った任天堂株式会社で10%を保有する大株主、4位がファンドである日本マスタートラストで6.93%となっています。

株式会社DeNAウェブサイトより

DeNAのWELQ問題で下落しなかった株価

DeNAのWELQ問題でDeNAの信用問題に発展していましたが、実際に株価はほとんど下落しませんでした。株価は堅調な動きをしていますが、この要因として東証自体の株価が堅調である事があげられるでしょう。東証自体が堅調で、赤字企業の株価でもなかなか落ちない傾向にあります。アベノミクスの日銀の金融緩和で、債券市場だけではなくて、株式市場、不動産市場に資金流入が続いているのですが、お金が余るにも関わらず、企業が投資先を見つけられない状況です。新興企業のDeNAですら、投資先を見つけられずにその罠にはまっています。

どうして投資先を見つけるのが難しいかと言えば、日本国内が少子高齢化なので、下手に投資をしても失敗してしまうからです。日本全体が伸びている市場ではなくて、お金が余っているというのは、『将来に高齢者が使っているお金が余っている』からです。残っている成長市場というのは、DeNAが仕掛けた買収のような『他の会社が手を出さないヤバい市場』という事になるでしょう。

キュレーション事業買収の失敗

キュレーション事業として、MERYとiemoを50億円で買収(のれん代として計上されているのは、iemo7.9億円、FindTravel1.3億円、ペロリ26.5億円)しましたが、今回のWELQ問題によって、この買収が失敗に終わる可能性が強まりました。この買収では、iemoを創業した村田マリ氏がシンガポールに住んでいて、月に5日ほどしか来日していないという実態も明らかになっており、村田マリ氏に利用された感じが強いです。買収金額は、作成されてから1年ほどの価格にしてはあまりに高すぎるものでした。

何故、DeNAがiemoを買収する時に止める人がいなかったのか謎ですが、南波さんなどは、あまりコンテンツ分野に詳しくなかった可能性がある事が記者会見で明らかになっています。また、守安社長・CEOなどは、プログラマー出身なので、編集分野に弱かった可能性があるでしょう。

DeNAの執行役員をしながらシンガポールから指揮をしていたという村田マリ氏についてはこちらの記事で解説。
DeNAでWELQなどDeNAパレット事業責任者の村田マリ氏がシンガポール在住という時点で事業がオワコンだった事実!日本に月に5日滞在のみ

シンガポール在住である事について、村田氏は、シンガポールにDeNAが構えていたオフィスを1人で占有していたと2015年2月に公開された記事の中で話しています。

その記事より引用『シンガポールにあるDeNAの支部には、私以外『iemo』のスタッフはいなくて、全員渋谷のヒカリエオフィスにいます。私は使われていない会議室を陣取って、そこでテレビ会議を行ってやりとりをしています。毎月1回、月曜日の朝から金曜日の夜の5営業日だけ日本にいるようにしているので、対面でしかできないコミュニケーションに関しても問題ないです。帰国すると面談、営業、ランチ、会食など、対面でしかできないことに時間をしっかり割いている』としています。

この村田マリ氏は、2012年にシンガポールに移住した後、2013年12月に設立したサイトiemoを2014年10月にDeNAに数十億円で売却して、売却後に新規事業を統括するDeNAの執行役員に就任しています。現場にほとんどおらず、シンガポールに住みながら『新規事業を統括して指示を出す』というのは、村田マリ氏以外の人では聞いたことがありません。

今後、経営責任が問われる可能性

今回のWELQの問題と言うのは、そもそも村田マリ氏であったり、ウェブテックアジア(WebtechAsia PTE.LTD)で著作権侵害の問題を起こしていたとされる高木健作氏をDeNAで雇い入れているなど、事前に問題が起こる事を予測できた可能性が指摘されています。執行役員村田マリ氏は、シンガポールに在住していて日本にほとんどいなかったとされていますが、このような人物が執行役員をしていて、なおかつ新規事業を統括する責任者にあったというのは、これから追及される事になるでしょう。

iemo、MERYなどが非常に悪質なメディアと知る状況にありながら、多額の資金で買収して会社に損失を与えたのであれば、株主訴訟などを起こされる可能性もあるでしょう。村田マリ氏は、DeNAが開催した謝罪会見でシンガポールから姿を見せず、改憲には出席しませんでした。キュレーション事業のDeNAパレットを統括していたとされる事業責任者が謝罪会見に現れない事には、『謝罪会見の意味がない』などのインターネットのコメントがありました。

安いライターを使ったビジネスモデル

クラウドソーシング企業(クラウドワークスやランサーズなど)を使った激安の記事量産のシステム自体は、多くの会社が行っていた事でした。しかしながら、この稼ぎ方は、以前からグレーゾーンが多い稼ぎ方とされていました。そもそも、激安で記事を量産するというやり方は、日本では2ch系コピペサイトと呼ばれるサイトが大きなシェアを持ってアクセスを集めています。安いライターを使ったモデルというのは、この2ch系コピペサイトの安価量産システムと、アメリカのコンテンツファームの手法を組み合わせたものと言えるでしょう。

技術的に考えると、Wordpressのテンプレートをいじるだけなので、メディアとしての外観を作るのは1日で、さらにアプリ化すると言っても1日あれば出来る作業です。見た目を整えるだけであれば、2~3日あれば出来る作業であり、プラットフォームを作るより圧倒的に安価で作ることが出来ます。プラットフォームの場合には、投稿者を集めるコストと管理コストが膨大ですが、自分たちで大量のコンテンツを用意すれば、品質をある程度は管理できるという特徴があります。しかし、投稿のコストを最低まで下げる必要があり、そこを外部ライターとアルバイトのライターが90分で1記事仕上げる事によって記事を量産する事をビジネスにしていました。

村田氏の統括していたとされる9メディア

  • 医療系の「WELQ」
  • インテリア「iemo」
  • 旅行「Find Travel」
  • 男性向け「JOOY」
  • 育児など「cuta」
  • アニメ系「PUUL」
  • 金融「UpIn」
  • 自動車「GOIN」
  • 飲食系「CAFY」

アプリ開発費用の高騰

DeNAでも多くのアプリを出していますが、なかなかヒットしない状況になっています。ユーザーから要求される水準が上がっているせいで、性能が高いレベルの開発費用が20億円にもなっているというのです。セガでも開発費の高騰で悩んでいるとインタビューで答えていますが、初期開発の費用だけではなくマーケティング費用、運営開発の費用も合わせると、20億円も珍しくないというのです。20億円というと、もう国内でも開発できる会社は限られています。こういった傾向というのは、サイバーエージェントのAbemaTVにも表れています。テレビ朝日という大企業と組んで2社でやる事で資本、ノウハウなどを充実させています。

2000万円かけた「きのこれ」の開発で失敗を見ると、小さな資本で取り組むと後からのバグを修正したりする時に非常に難しいという事になります。インターネットで少し話題になったぐらいでは、かけたお金すら回収できないようになっています。こうした状況において、DeNAが簡単に稼げそうな分野として目を付けたのがキュレーションと呼ばれる分野でしたが、業界ではグレーゾーンとして知られているもので、今回のキュレーションメディアというのは、NAVERまとめよりもヤバいところで勝負していたメディアで、炎上して停止されて、閉鎖の危機にあります。

DeNAの新規事業が全滅

DeNAの新規事業では、特に今回の問題を引き起こしたWELQを筆頭とした『DeNAパレット』が有望視される事業とされていました。しかし、このDeNAパレット事業が全て壊滅した事によって、DeNAで伸びている新規事業がなくなってしまいました。既にスマートフォンの事業で競争が激化しており、初期の頃のようにスマートフォン市場自体が成長市場ではなくなっています。このような状況において、インターネットで儲かる事業があるか?という疑問に突き当たっている訳です。

ライブ動画ストリーミングプラットフォーム「SHOWROOM」を分社化して、2015年8月に設立された『動画配信事業のSHOWROO』は、第1期(16年3月期)の最終損益は1億3200万円の赤字とされていて、ニッチのアイドル動画でどれだけ収益を伸ばせるかは疑問視されています。そもそも、サイバーエージェント社がSHWOROOMより大規模にやっている755が失敗して、サイバーエージェントは見切りを付けて、今ではゲームで獲得した大金をAbemaTVに全力でつぎ込んで、動画事業に注力するに至っています。サイバーエージェントは、伸びないインターネット市場で、テレビからスマートフォンに広告を奪ってくる事を画策しているようです。

サイバー社によるアベマTVの大勝負

サイバーエージェントは、スマートフォンのゲーム市場で勝ち始めている企業です。そのサイバー社が大赤字を覚悟しながらもアベマTVという新しいメディア分野に切り込んできました。既存のテレビ局の批判を受けないように提携先としてテレビ局を選んで、テレビ朝日の視聴率が高い番組である報道ステーションを無料で見られるなど、テレビ朝日のソースをフルに活用して勝負してこようとしています。テレビ局と同じぐらいの人口にアプローチ(具体的には、アクティブユーザーが常時1000万人以上)であれば、広告費を取れば、採算が取れるラインになるのかもしれません。

日本のチャンネルというのは、アメリカ、中国などに比べて非常に少ないので、この独占体制を崩せれば、新しいビジネスになるのは確かでしょう。しかし、既存のテレビ局とすると脅威に感じるかもしれません。広告を出したい企業の数というのは一定なので、その広告主をテレビからアベマTVが奪う事になると、、、テレビ局が危機的な状況に陥る可能性があります。テレビ朝日は、その規模をインターネットに拡大して、テレビとインターネットの両方で勝ち組になりたいと思っている事でしょう。今回のアベマTVは、他社もかなり注目している事は間違いなさそうです。

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DeNAがMERYの掲載も停止へ!激安ライターにリライトさせて『自分だけ儲ければいい』DeNAが大炎上

  • 6 December 2016
  • のぶやん

ガラゲーで飛躍した事によって短期間で東証一部上場となったDeNAは、スマートフォンに対応が遅れた事で、業績の伸びがストップしてしまいました。そこで、大した手間がかからずに利益を出せそうな分野である超激安ライターにリライトを外注して、それでSEO対策を施した文章をインターネット上に大量におく事で広告料を稼ぎだそうと考えました。ライターから搾取するばかりではなくて、原文を書いた人の引用もなしに原文そのままリライトしたりして、自分たちだけ儲けようとするビジネスモデルで大炎上しました。

DeNAに見られなかったのは、売り上げ・利益の上で大企業に成長して、一部上場企業になったにも関わらず、他人の事を軽んじて、『自分たちだけが儲けられればいい』と考えてしまった事です。会社というものは、社会全体にとって有益なビジネスを生み出さないと、ずっと生き残っていく事は出来ないでしょう。自社の努力なしに他人から搾取してぼろ儲けしようとしていたDeNAが炎上したのは当然であったと言えるでしょう。

激安で外注されたライターがDeNAの事をどのように考えるかであったり、DeNAに文章をパクられた人がDeNAに対してどのようなイメージを持つかを良く考えてビジネスしてほしいです。大きな企業になればなるほど、周囲の人たちにどんなメリットをもたらすかというのは、非常に重要でしょう。文章の引用して相手にもアクセスがいくようにしたり、金銭を分配するなどして利益配分に努めたりという企業努力が必要でしょう。『自分だけ儲けたい』という考え方では、評判良い企業にはなれないでしょう。

DeNAが休止した10サイト

・WELQ(ウェルク):医療
・iemo(イエモ):インテリア
・FindTravel(ファインドトラベル):旅行関連
・cuta(キュータ):出産・子育て
・UpIn(アップイン):マネー
・CAFY(カフィ):料理
・JOOY(ジョーイ):メンズファッション等
・GOIN(ゴーイン):自動車
・PUUL(プウル):マンガ
・アニメ ・MERY(メリー):女性向けファッション等

激安で外注していたDeNA

DeNAがキュレーションサイトで行ったのは、自社でユーザーを抱えずに『クラウドワークス』であったり、『ランサーズ』など、自社と全く関係がない個人に対して、オンラインを通じて激安で外注するというものでした。自社が全く関与しない事で、ほとんど原文と同じようなリライトコンテンツなどの責任をライターに押し付けて、安価に大量の記事を仕上げる事でGoogleの検索エンジンの上位を独占して稼ぐというモデルを構築しようとしていました。

いつでも切れる外注に1文字1円以下という激安で発注をかけて記事を完成させ荒稼ぎしようというモデルは、DeNAにとって稼ぎやすい方法でしたが、受注側のライターにとって全く何もメリットがないという大きな問題を抱えていました。『ライターなど単なる使い捨てだから』という事で大量に書かせていたのですが、その使い捨てのライター達が提出してきた文章のほとんどは、やはり使い捨てレベルの

ユーザーを抱えるコストは大きい

NAVERまとめのようにユーザーを参加させて、インセンティブを配布するようなシステムを構築すると、アクセス管理などでシステム維持費に大きなお金がかかって黒字までに長期の時間がかかってしまいます。NAVERまとめがこれだけ多くのアクセスを集めているのに他社が容易に真似できないのは、NAVERまとめのモデルに非常に大きな手間がかかるので『あまり儲かるように見えない』からです。

実際、NAVERまとめでは、ユーザーのPVをサーバー上で非常に慎重に管理する必要性が求められますし、毎月のようにインセンティブを振り込むという作業(当初は手動で行っていたという事です)まで発生する事になります。ユーザーを管理するサイトを立ち上げて、実際にPVに応じてインセンティブを配分するようにするのは、ユーザー側から見るとやる気のでるサービスである一方で、運営側からすると負担の大きいサービスであると言えるでしょう。しかし、ゲームを運営・管理する事ができるノウハウがあるDeNAが出来ないビジネスモデルとは思えません。やはり、そこには『利益が出るかどうかわからない』という難点があるものと思われます。

外注で質を確保できない

DeNAのように外注して外部の激安ライターに文章を書かせた場合には、『文字数を稼げればいい』と思ってしまうので、誰も真面目に書こうとはしません。1文字1円以下の激安単価では、文章はオリジナルの非常に乏しい『リライトツール』などを使った書き直し文章になり、下手をすれば本文がそのままという事もあり得ない訳ではないでしょう。1文字1円などという外注では、要求をいくら多くしても、書く側は『いかに手を抜くか』ばかりを考えてしまうでしょう。

NAVERまとめのインセンティブのようなシステムであれば、ユーザー側が『自分のアカウントで良い文章を書いて、多くの人に見てほしい』という動機づけになります。NAVERまとめ上にあるアカウントが自分のものであり、記事が自分のものであるという認識があるので、長期的にいかに記事を育てるかであったり、長期的にいかにアカウントを育てるかという事を考えるようになり、全く違った視点でサービスを見るようになります。そして、多くのユーザーがそのようにサービスに関与する事こそがNAVERまとめを支える最大の原動力となり、巨大サービスに成長しました。

記事を激安で買い取るモデル

DeNAの考えたモデルというのは、自社でユーザーを抱えず、外部ライターを1回きりで使い捨て、公開された記事の権利だけ100%頂いてぼろ儲けするという方法でした。DeNAが発明した技術という訳ではなくて、Nanapiであったり、iemo、MERYなどのサイトで盛んに行われていた事をDeNAがiemoとMERYを買収した後に本格的に乗り出していったビジネスでした。

ほとんど原文と同じような文章である事に対して、外部ライターにすべて責任があると文章で責任を押し付けたところで、DeNAなど外注して掲載した側が責任逃れする事は出来ないでしょう。外注側が記事の書き方を指導している訳ですし、何よりもライターが責任を負えるほどの金額を受け取っていないからです。外部のライターにどのように指導しようとしても、結局のところは支払った金額レベルの文章(=リライトとコピペ文章)しか完成しないからです。

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NAVERまとめの引用はセーフだが、WELQのリライトは盗作の著作権違反にあたる

  • 5 December 2016
  • のぶやん

NAVERまとめが『パクリ』と批判される事がありますが、NAVERまとめの場合には、引用リンクがあるので、『著作者を表示』している事だけは確かです。そして、著作者を表示した上で、文章をそのまま引用してくるのであれば、論文の書き方と同じであると考えられるので、著作権としても問題ありません。WELQのように勝手にインターネット上の文献を書き換えて、著作者を全く明示せずに『自分で書いた文章』であるかのように装って掲載するのは、著作権違反で盗作に当たります。

WLEQで行われていたリライト

WELQでは、外部のライターに任せるという形で、『ライターの責任で行った』という事にして、リライトを奨励していました。実際の書き方を示したマニュアルなどを提示して、リライトを行うように促していたことが分かっています。このように『著作権違反を積極的に行わせる』というのは非常に悪質で、その上にその責任をライターに押し付けていたことがWELQ炎上する原因となりました。

社長は『モラルとして問題があった』としていますが、リライトという行為は、モラルの問題ではなくて現実的に著作権違反に当たります。小説などを表現を書き換えて出版する事が認められていないのと同様で、原文を明示せずにリライトを行うという行為は、法的にも許されたものではありません。

DeNAは、WELQの全記事の非公開化を発表

DeNAが休止した10サイト

・WELQ(ウェルク):医療
・iemo(イエモ):インテリア
・FindTravel(ファインドトラベル):旅行関連
・cuta(キュータ):出産・子育て
・UpIn(アップイン):マネー
・CAFY(カフィ):料理
・JOOY(ジョーイ):メンズファッション等
・GOIN(ゴーイン):自動車
・PUUL(プウル):マンガ
・アニメ ・MERY(メリー):女性向けファッション等

リライトで検索エンジンに強かったWELQ

WELQは、引用を行わずに記事をリライトするだけで『自分ちがオリジナルで書いた』と言い張っていたので、Googleの検索エンジンは、『オリジナルの文章がある』と誤解してWELQを上位表示した結果、多くのキーワードにおいてWELQが上位表示される結果となりました。実際には、外部ライターに任せてリライトを行っていたので、そこで掲載されていたのは、誰かが書いた文章を書き換えただけのものでしたが、Google社のアルゴリズムでは、リライトと原文を判断できず、オリジナルとして検索エンジンの上位評価されてしました。

WELQは、検索エンジンの上位に当たるサイトをリライトして書き直して、Googleに評価されそうなキーワードを満載にしてリライトしていたので、実際にリライトされる前のオリジナル文章よりも検索エンジンに高く評価されて、検索エンジンの上位を独占していました。DeNAが実際に行っていたのは、オリジナル記事を更に検索エンジン対策を施して掲載するという犯罪行為でした。そして、そのヤバさを隠す為に外部ライターを募集する際にも社名を伏せて募集を行っていたという事が明らかになっています。

元の文章が分からないように工作

DeNAが外部ライターに対して指導していたマニュアルをBuzzfeedsの記事で見ると、様々な文献から情報を取得して、取得した文献が分からないようにリライトするように指導しているように見て取れる文面となっています。このBuzzfeedsの記事によると、『本文をそのままコピペするのは禁止し、「文章が重複しないようにご自身の言葉でリライトをお願いします」と、引用ではなく、わざわざリライトを指示している。』という事で、DeNAがリライトを指示している事が明らかにされています。DeNA側が引用ではなくて、著作権違反の犯罪行為にあたるリライトを指示していたとBuzzfeedsで指摘されている訳です。

実際にDeNAが発注していた文章単価は、2000文字で1000円(1文字0.5円ほど)という激安単価であり、医療関係者はもちろんのこと、素人のライターが書いても割に合わなような非常に激安の単価になっていました。このような状況においては、実際に仕上がってくる文章は、原文をコピーしたものに限りなく近い文章である可能性が非常に高いと言えるでしょう。しかし、それを分からなくするために別々のライターに発注するなどした記事を組み合わせて1記事8000文字の記事を仕上げていたというのです。

クラウドソーシングでライター募集

『上場企業が運営する、TVCMでもおなじみのメディアでリライターとして活躍できる大チャンス』などとして、社名を伏せたうえで外部のライターを募集していました。その募集要項にさえには、『本案件は、弊社が指定した記事の【リライト(書き換え)】をしていただける方の募集』などとして、リライトという著作権違反を犯せる人のみを募集している旨も掲載されていて、その責任はライターにあると、責任をライターに押し付けていました。


Buzzfeedsが入手した画像で示されているリライトの手法

誰でも記事を公開できるようなキュレーションメディアを装いながら、その実態としては、投稿者に書かせたものではなくて、外部ライターに書かせた文章を簡単に編集して公開するという事を繰り返す事で、1日100件以上の記事を公開して、検索エンジンのあらゆるキーワードで上位取得を狙っていました。

MERYでステマが行われた疑惑

今回のDeNAのキュレーションメディア問題は、WELQのパクリとリライトで文章が構成されただけではありません。更に大きな問題になったのは、DeNAが炎上騒動の後も公開し続けているサイトMERYにおけるすてれすマーケティングの問題です。ステレスマーケティングとは、読者に気が付かれないように記事の中に広告を入れる方法で、読者が広告と分からない形で広告を入れる手法です。このような手法は、インターネット上のサイバーエージェントの芸能人ブログなどで炎上してからは、各企業が気を付けるようになっていました。例えば、NAVERまとめに関しても、提供者を明示する事によって、広告と分かる形になっています。

DeNAが炎上騒ぎの後に9サイトを非公開にしたにもかかわらず、唯一非公開にならなかったMERYにおいても、かなり多くの記事が非公開にされました。しかし、非公開にならなかった記事を見てみると、ほとんどが『企業とのコラボレーションした』としか思えないようなどうみても広告記事ばかり(実際の商品が挿入された記事ばかり)であり、ステレスマーケティグの記事が大量に作成されていた事が明るみになった訳でした。

本質は佐野エンブレム問題と同じ

佐野エンブレム問題は、デザインをパクッて問題になりましたが、本質的にDeNAが行っていた事はこれと同じです。DeNAha更にパクリでリライトを行っていたのをライターの責任に押し付けていました。実際には、ライターが1文字0.5円という超激安価格で引き受けているので、DeNAのマニュアル通りにリライトしてライター側に責任を負わせるというのは、DeNAが悪い事をやっているという自覚がありながら責任逃れをするという非常に悪質な行為と言えるでしょう。

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DeNAのキュレーションサイトMERYは、『のれん代』の減損が避けられれない!DeNAの医療サイトWLEQ問題

  • 4 December 2016
  • のぶやん

2014年10月にDeNAがiemoとMERYの2社を計50億円で買収したのですが、この買収は当初から『高すぎる』と言われていて、こんな買収では買収した金を絶対に回収できないと言われていました。DeNAは、LINE社の作ったNAVERまとめなどがインターネットでヒットしたのを見て、『真似すれば次の事業として稼げるかもしれない』と思って、ライターに外注して記事を量産して荒稼ぎしようとしていました。

パクリ企業になったDeNA

DeNAがパクリ事業を開始したのは、このNAVERまとめをパクッて買収を進めた事業だけではありません。LINE社に対抗して、全く同じようなスマホアプリであるCommというものをリリースしたのですが、こちらは2015年に開始から2年半で終了になりました。SNSの特性としては、『リアルの友達が使っているから使う』といものであり、友達が既にLINEを使っていると、わざわざCommを使う理由はありませんでした。

電話アプリ事業をパクてCommで失敗が明らかになると、次の事業で目を付けたのが、手っ取り早く稼げそうな『キュレーション事業』という訳です。キュレーションというと聞こえはいいですが、実態としてはパクリ記事のリライト事業であり、一般投稿者ではなくて、外部のライターに非常に安価で書かせていたというのです。書かせていたというよりは、記事をパクらせていたというのが正確でしょう。

MERYで発生するであろう減損処理

もともと50億円で買収したiemoとMERYですが、多くの記事が非公開になった事で、現在の資産価値がほとんどゼロになりました。このまま非公開の状態が続いてしまうと、どちらのサイトも減損処理を迫られます。DeNAが買収を行った時の価格は、50億円と報じられていますが、現在の価格は全くその評価額を付ける企業など世の中に存在してはいないでしょう。時価にすると2つのサイトで10億円未満、今回の騒動を受けて価値がほとんどなくなったと考えても良いでしょう。

サイトの価値自体に相当のマイナスイメージを持たれる結果になった今回の騒動によって、減損処理をしなければいけない可能性が高まっていますが、今後のiemoやMERYなどのサイトを継続していくかも含めて、検討を深める必要が出てくるでしょう。

こののれん代というのは、英語でGoodwillと言うので、『将来に対する期待値』とも読むことができるでしょう。資産・負債・純資産など会計の貸借対照表に現れるもので、『私の会社にはこれほど沢山の売却できる資産がありますよ』という証明で会社の信用と体力を示す事ができます。しかし、サイトの資産価値が落ちる事は、実際にそんなに資産がなかったという事で、会社の株価などを下落させる要因ともなるでしょう。

儲かるサイトを作るのは難しい

儲かるサイトを作るという作業は非常に難しい作業であり、DeNAもその事が分かっていたので、短期的に利益が出そうなパクリサイトに手を出してしまったのでしょう。DeNAは、多くの分野でサイトを作りましたが、多くのサイトは全く記事に責任を持たない外部ライターに1記事1円以下というあり得ない価格で発注して、仕上がってくる記事を掲載していく記事の質を全く無視した非常に強引なものでした。

パクリサイトというのは、記事作成の単価が安いから儲かるのであって、記事の単価が高くなって容易に儲かるようなサイトではありません。DeNAが安い単価でGoogle検索で1位を並べ立てたところで、現在のDeNAのキュレーション事業は、15億円にしかならなかったのです。これは、ゲーム事業に比較すると『全く儲からない事業』でした。しかし、DeNAは不安定すぎるゲーム事業以外の柱を見つけたいともがいていました。

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MERYの実態が『ステマだらけの記事』だったという実態!WELQが終わったのにMERYが終わらない理由

  • 4 December 2016
  • のぶやん

WELQは、医療系情報サイトとして、大半の記事を外部ライターに書かせて検索エンジンSEOで表示させるという手法で2000万PVを集めていました。しかし、そのやり方には、他のサイトを単にリライトしただけであったり、医療系に誤認させる記事があったりという事で炎上して、結局、運営のDeNAは、自社の運営するサイトでMERY以外のサイトを閉鎖する事になりました。

WELQは、DeNAのゲーム事業が伸びない中において期待されていた事業でしたが、今回の炎上騒ぎによって、事業への影響は避けられそうにありません。

MERYだけが閉鎖されない理由とは?

MERYだけが閉鎖されない理由については、DeNA側の説明では『外部のチームが適切に運営しているから』としていますが、Buzzfeedsの指摘によると、『MERYから記事が大消失』していたという事で、MERYの記事が同じような手法であったという疑惑が出てきています。更にMERYに残されている記事を見ると、誰でも分かるようなステマ記事ばかりです。

『販売サイトで購入する』というような記事があって、その先にはAmazonがあったり、Zozotownがあったりと、販売を目的にしたページだけが残されている状態になっていて、完全に悪質ステマを含んだアフィリエイトサイトになってしまっています。こんな形だったら、一度は閉鎖して、記事を精査してから公開すればいいのに、何故かステマの記事だけ残すような露骨な方法をとっています。

上場企業における社会的な責任

かつての貴族に社会的な責任が求められていたのと同様に、上場企業、お金を保有する企業には、ある一定の社会的な責任が求められるというのは、いう間でもないでしょう。何故ならば、事業を支える人は、株主、従業員、従業員の家族、そして取引先など、多くの人に影響があるからです。このような状況において、無責任な事業で『お金だけ稼げれば何をやってもいい』という状況にはなりません。

今回のDeNAで特に炎上したのは、外部のライターにすべてを押し付ける事によって(激安8000文字で2000円)でクラウドワークスであったり、ランサーズなどを使って記事を書かせていて、山本一郎氏がブログで指摘していたのは、『WELQの外部ライターは、激安単価なのでリライトツールを用いて書いている』というものでした。リライトツールを使ったような形跡は、かなり誤った内容が含まれている事にも表れていて、不自然な表記が多数みられる事で、人間が書いたものではないと分かります。

サイバーエージェントのAbemaTV

サイバーエージェントは、大きな赤字を覚悟してAbemaTVというネットTVに進出しています。藤田社長は、『これだけ大きな赤字を出せば、他社はドン引きしてついてこない』という言葉通り、他社ではAbemaTVのような大きな赤字を出すビジネスを積極的に行おうとしていません。そもそも、USENのGyaoのような動画事業の失敗例もあり、動画事業の失敗は、会社が傾く可能性もあるからです。

このような中でサイバーエージェントが強気でいられるのは、サイバーエージェントのゲーム事業の売り上げが伸びているからです。サイバーエージェントのゲーム事業が伸びてるのでその利益をAbemaTVに投入する余裕になっています。逆にDeNAの場合には、ゲーム事業を始めとして、『伸びている事業がない』状況なので、積極投資が難しいのかもしれません。それにしても、DeNAはお金を保有している企業なので、積極的に投資する分野はいくらでもあるはずです。ゲームで稼いだお金持ち企業は、お金持ち企業なりに振る舞ってほしいものです。

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大企業病の原因は何か?個人が組織から離れて自立する事の重要性

  • 1 October 2014
  • のぶやん
労働者

いわゆる「大企業」というところでは、仕事の単価がかなり高い場合が多いので、いわゆる「大企業病」というものにかかりやすいとされています。

大企業の蓄積した資産を用いれば、仕事を持ってきて、少し動かすだけで数百万円の売り上げを上げることができるので、効率・非効率を問わずにそれで仕事が回っているからいいじゃないという事になります。そういった所があまえになって、効率化を阻んでいく事になります。チームプレーと言う名の下で、個人が最大限の努力をしているかどうかというのは微妙なところです。

上司から注意されて聞くのは当然ですが、「同僚からの忠告」みたいなものであったとしても、人間関係が良くなければ聞き入れて貰えないのが日本の会社なのかもしれないですね。その内容がチームを改善に向かわせる内容であったとしても、「お前の忠告なんて聞きたくない」と思えば、忠告が聞き入れられずに終わってしまいます。本来は、チームの利益の最大化が目標でありながら、その方向性をとらないという事です。

個人がチーム全体の利益を無視する

日本の生産現場(会社)において、個人的な感情において、チーム全体の利益を無視するような事が良く行われています。それは、日本に限った話ではないのかもしれませんけど、個人的な感情がチーム全体の利益を無視するという事は良く発生します。恐らくは、上層部の評価システムが曖昧であり、何をやっても特に評価されないという状況において、人がやる気を失った時にそうなるかもしれません。

それを結果的に考えて見ると、現状の範囲で仕事を行っていくにも関わらず、仕事の改善点が見当たらずにマンネリ化してしまって、全体の士気が大幅に低下する可能性があるという事です。そういった士気の低下を避ける為には、新しい事を積極的に評価していく姿勢というものが必要になるでしょう。

組織から離れる重要性

能力ある人をどんどん登用していくベンチャー企業ならいざ知らず、40歳ぐらいになると、組織における将来の自分の地位というもんじょが分かってくるようになります。そうすると、自分がどういったモチベーションで仕事に取り組めば良いのかが分からなくなるという人も沢山います。簡単に言えば、将来の方向性が良く分からず、将来について不安が募るようになってしまうのです。

40代のチームリーダーがやる気をなくしてしまうと、そのチーム全体の士気というのが大幅に低下する可能性があります。チームリーダーは、誰にでも平等に、話しかけて現場を盛り上げていくのが仕事です。その為には、自分が率先して「お手本」を示していく必要があるでしょう。言い換えれば、業務を遂行する部下がいる上司が率先して挨拶したり、盛り上げ役となっていかなければいけないという事です。

DeNAがMeryの買収

The Startupの記事によると、Meryが買収された金額を推定すると30億円だという事です。日本で最大のキュレーションプラットフォームであるNAVERまとめですら、その売り上げは1年で5億円とかいうぐらいであり、年間30億円(2015年達成の目標ではあった)の売り上げを目標にしています。NAVERまとめは、このままいけば年間30億円の売り上げを達成する可能性は十分にありそうですが、ここまでに5年の日々を費やしています。

Meryに関していうと、売り上げが上がっているかどうかも微妙なところで、良くて1億円ほどの売り上げが目標になっているレベルだと思うのですけど、ここから30億円の売り上げというのを想像するのは、そう簡単な事ではありません。NAVERまとめであれば、PV数を牽引するビックキーワードをいくつも持っているのですけど、Meryの場合ITEMページの構造が単純すぎて検索エンジンに弱くてビックキーワードをそれほど持てていないです。

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