ミクシィ

ミクシィが買収した『チケットキャンプ』創業者・笹森良元社長が書類送検

  • 11 January 2018
  • のぶやん

ミクシィが115億円で買収したチケットキャンプは、チケット転売の『ダフ屋行為』であったり、ジャニーズの名を語るホームページを運営していたとして、運営会社であるフンザに強制捜査が入る運びとなりました。そして、元社長であったフンザ創業者・笹森良さんが書類送検される深刻な事態に発展しました。

ミクシィが115億円で買収したチケットキャンプでしたが、成果がほとんど出ないままに75億円の特損を出して、ミクシィの社会的な評価もガタ落ちになってしまいました。




大口の転売業者は誰?

チケキャンが手数料を無料にして支えていた『大口の転売業者』がそちら系の人だったという噂話がでてきています。


チケキャン終了のお知らせ

真面目に働いている人が得する社会にならないといけませんね。


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DeNAが買収したMERYに次いでミクシィが買収したチケットキャンプも閉鎖へ!

  • 7 January 2018
  • のぶやん
チケットキャンプ

設立から2年ほどで買収された『成功者』とされるベンチャー企業の創業者3名が2016年8月に公開された記事『ヒットサービスを生んだ3人の起業家が明かす、負けない戦い方』で語っているのは興味深いです。MERY、Pairs、チケットキャンプの創業者3名が登場。その中で、MERYとチケットキャンプは既に(当初のビジネスとしては)閉鎖されています。

笹森:好きだから始めたというわけではなく、熟慮した末にチケットというマーケットを選びました。

チケットキャンプ

チケットキャンプの閉鎖

2017年12月7日にミクシィが買収したチケットキャンプが閉鎖となりました。これに伴ってミクシィは、このサイトを買収した金額のほとんどである約77億円の特別損失を計上しています。チケットキャンプの運営会社であるフンザは、12月4日から兵庫県警による強制捜査を受けています。

2013年にフンザが創業してチケットキャンプを始めて、2015年3月に115億円でミクシィが買収した当時は、それほど大きな問題になっていませんでした。2016年8月に音楽業界4団体がチケット転売の意見広告を掲載するなど風当たりが強くなっていました。


MERYに続いたサイト閉鎖

DeNAが買収したMERYは、2013年から開始されていましたが、2014年にDeNAが買収。DeNAが運営する中で、パクリの問題が発覚する2016年まで2000万PVを集めるサイトに成長していました。アルバイトに次々と記事をパクらせる手法が問題となり、2016年12月に閉鎖されました。

チケットキャンプは、MERYに続いて閉鎖される事になり、短期で急成長したベンチャー企業を買収する事の難しさを浮き彫りにしました。






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ミクシィが115億円で買収したチケットキャンプがガチ終了のお知らせ。チケキャン閉鎖へ。

  • 3 January 2018
  • のぶやん
チケットキャンプ

ミクシィが買収していたチケットキャンプですが、高額転売などが問題になって、運営会社のフンザに対して警察の捜査も入りました。その過程において、チケットキャンプ側が出品数を増やすために複数の転売業者を優遇して、手数料を免除していた事も明らかになっています。

ミクシィにとっては、成長に期待する子会社でしたが、買収金額も回収しないうちに閉鎖となってしまいました。簡単に言ってしまえば、ダフ屋の温床になっていたという話のようです。ミクシィは、チケットキャンプをメディア事業の中核と位置付けていましたが、メディア事業の稼ぎ頭が吹き飛んでしまいました。

DeNAやミクシィなどソーシャルゲームで大成功している会社が次のビジネスモデルを求めていますが、ソーシャルゲームほど儲かる事業を見つけるのは困難のようです。

2017/12/27 15:20 ミクシィ 特別損失の発生および業績予想の修正に関するお知らせ 
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1542098

チケットキャンプ





ミクシィに立ち直るチャンスはないかなー

  • 4 October 2013
  • のぶやん

ミクシィを最近また始めたんです。理由としては、Twitterは匿名過ぎるし、Facebookは実名過ぎて、ミクシィが匿名と実名の中間あたりで使いやすさを感じてるところがあったからです。だけど、実際にマイミクの人はほとんど稼動していないので、使えるものといったら巨大コミュニティなわけです。この巨大コミュニティは、今でもオフカイなんかをやっています。

巨大コミュニティは、オフカイなどを開催してはいるのですが、オフカイ専門の業者が宣伝している場合も多くて、純粋にコミュニティでオフカイしている所は少なくなってきています。また、コミュニティでオフカイを開催したとしても、ほとんど集まらない場合が増えてきています。ミクシィのコミュニティは2003年から全く進化しておらず、その事が非常に大きな問題と言えるでしょう。

スマホ画面がやば過ぎるミクシィ

ミクシィのスマートフォンの使いづらさは、素人がデザインしたんじゃないかと思うような凄い使いづらいものになっています。何が使いづらいかと言えば、ボタンの多さであったり、見易さであったり、もう100点満点のうちで10点ぐらいの仕上がりぐあいです。どうしてこんな腐ったインターフェイスになったかと言えば、おそらくはPCの機能をそのままスマホに対応させたというだけなんでしょう。

スマートフォンの構造が複雑になればなるほど、画面をクリックしなければいけない事が増えて、それでPV数が伸びて広告収入が入ってくると考えているものと思います。シンプル画面にして、クリックが減ったら、ミクシィの収入自体を自分で刈り取ることになります。ただ、ユーザーが求めるのはシンプルさであり、これはミクシィの抱えるジレンマになっているのかもしれないですね。

コミュニティが荒れ放題

ミクシィは、コミュニティが最大の売り物だったのですが、コミュニティの半分ぐらいは、ほとんど機能しなくなってきています。私がミクシィの社長だったら、ミクシィのニュース、コミュニティ、ゲームを主力にして絞って、他の機能を全て取り除くと思うのですが、そういった改革をすると結果が見えないので改革は不可能でしょう。つまり、ミクシィは立ち直るチャンスなんてほとんど皆無で、このままユーザーが減少するのを待つだけなんですね。

ミクシィがLINEを真似て「ミクシィトーク」などというものをリリースしていますが、他社が大成功したところで真似始めたところで、それが成功する可能性なんてほとんど皆無です。

ミクシィが会員を稼動させる方法

ミクシィが会員を稼動させる方法は、実際のイベント開催などにあると思うんですよね。例えば、ミクシィ合コンみたいに合コンの主催者になるなど、ミクシィをどのように出会いの場所にするかというのを説明していく事が大事だと思うんですよね。そういう「新しい角度からのミクシィの使い方の提案」というものが非常に重要になってくるんです。他社を真似たアプリを連発したって、どれも当たりませんよ。あたったところで、ミクシィの収益にどれほど貢献するのでしょう?

スマートフォンというのは、移動しながら見る機会が多いので、実用性に優れたサイトが求められてきています。ミクシィもサイトの中で完結するのではなくて、実生活の場でどのようにミクシィを利用する機会が巡ってくるのかを具体的に提案していく必要性がでてきそうです。それをミクシィが実現できる可能性は、今までの状況を見ていると非常に厳しいと言わざるえないのですが、実現していくしかないでしょう。

既に国際化の時代

国際化の時代において、ミクシィのように国内だけで完結してしまったSNSなどには、もう既に競争力はないものと考えられます。インターネットはグローバルになっていて、利益を出す為には、できる限り巨大な市場が必要になっているという事でしょう。ミクシィは、国際化をほとんど想定しておらず、中国に支店みたいなのを作って展開しても中途半端で失敗しているので、国際化は全くできていないうちにFacebookやTwitterなどの外国勢にやられてしまいました。

ミクシィは、13億人の人口を狙って中国支店なんてやっていた訳ですけど、現実的には当初から英語で勝負した方が勝負しやすかったのではないかと思えます。日本の市場は、米国市場との結びつきが大変に強いので、米国の市場を狙ってそのまま英語化などをチャレンジした方が良かったように思います。そんなチャレンジが上手にできないままにミクシィは、完全に古いプラットフォームになっており、再起は難しいと思われます。

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Mixiが立ち直るにはどうしたら良いか

  • 22 December 2012
  • のぶやん

Mixiの開始当初の数百人だった2003年から使っていたヘビーユーザーとして、Mixiが立ち直る方法を考えてみました。

Mixiニュースが致命傷に

・ニュースをMixiで読む必要ないし

私は、Mixiのユーザーが減る原因になったとは思っていません。Mixiのユーザー現象の最もな原因は、ニュースと広告を表示する為に「右カラム」を加えて3カラムにした事でした。Mixiニュースを付けたあたりから、少しずつMixiを使わなくなりました。原因は完全にMixiニュースにあったと思います。笠原社長は、どちらかと言えば、その頃からポータルサイトの方向性を模索していて、Yahooを意識してニュースを取り入れたり、個人のカスタマイズを取り入れたりしています。これが中途半端の原因です。

・個人のカスタマイズもいらない

笠原社長の日経記事「悩めるMixi」という文章を読んでも、今でも個人のカスタマイズどうのこうのという話をしています。うーん、方向性がユーザーが考えている方とかなりズレている気がします。ぶっちゃけた話をすれば、Mixiなんて日記とコミュニティが上手に回っていれば、それでOKだったんです。他の機能は、ニュースも、ページも、モールも、年賀状もどれも必要なかったです。単に日記が書けて、そしてコミュニティが上手に回ればそれで良かった。

Facebookにないもの

・Mixiのコミュニティ

Facebookは、ページがありますけど、これはMixiのコミュニティと違って一般ユーザーが情報発信や議論するというよりは、ページオーナーが情報発信するタイプのものが多いです。Mixiのコミュニケーションは、皆が情報発信を行えるというメリットがありました。しかしながら、スレッド形式なので情報整理が行われず、ユーザー数が増加すれば、数万人が1つのスレッドを共有するのは無理があったのです。不要な情報が連続投稿されると、人々は閲覧を避けるようになるし、良い投稿はなくなります。

・ボランティアは続かない

数万人のコミュニティの書き込みを全部チェックして、ボランティアで大きいコミュニティを管理するのは、無理があります。Facebookのページであれば、ページオーナーが商用的に何らかのメリットを享受できる可能性があるのですが、Mixiのコミュニティはコミュニティの管理メリットは何もありません。ボランティアで続けるには、負担が大きいので、多くのコミュニティ管理者が機能しなくなり、コミュニティが荒廃しました。

・公式コミュニティをMixi自体が管理

管理をボランティアのユーザーに任せたコミュニティは、既に限界が来ているので、Mixi自体が人気のコミュニティを作って管理していくべきでしょう。例えば、「旅行」であったり、「音楽」、「映画」など、人気の情報交換する場所は、Mixi公式コミュニティとしてコミュニティの管理に乗り出していくべきでしょう。

新しいプラットフォーム構築

・Mixiのプログラムは限界

既にMixiのプラットフォームは、Perlで作られて非常に古いものになっているので、もうMixiはほどほどにして、新しいブランド名でサービスを立ち上げていくべきかと思います。その点では、NHN社はとても賢くて、会社名とブランド名を分けて、Livedoor Blog, NAVERまとめ、LINEなど、複数のサービスブランド名で展開を行っています。1つこけたからと言って、社員が食べられなくなるという事がないようにしています。また、市場獲得の相乗効果も期待できます。

・新しいサービスには根気が必要

新しいサービスを始めるには、人材も必要になるし、何年がかりかの努力が必要になるかもしれませんが、既にMixiは次の段階に入っていかないといけないかもしれません。LINEのような電話タイプの開発を行っても良いかもしれませんし、ゲームだけのプラットフォームを新たに構築しても良いかもしれません。既存のサービスと別ブランドで展開しないと、新しい市場は作り出せない段階にきているのではないでしょうか。
 

 

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Mixiの利用が大学生2%という衝撃

  • 10 December 2012
  • のぶやん

Mixiの大学生利用率が2010年に97%あったものが、2012年の調査で2%にまで減少したという事が話題になっていました。ミクシィは、現在の大学生の間では、ほとんど利用されていないという現状が明らかになったわけです。

Google TrendにおけるMixiの下落ぶり(PC版だが、トレンドは反映されています。)

ミクシィ

 

2010年から2012年に起きた変化

・コンテンツ共有方法の変化

先ず、2010年頃からNAVERまとめなどのキュレーションサービスが急成長してきたという事があります。こうしたキュレーションサービスが伸びる背景としては、全てGoogleなどに依存せずに「リアルタイムで共有できる」という一点に尽きます。リアルタイムで共有するのに適したプラットフォームを提供しているのがTwitterであり、Facebookであったわけで、そこにMixiは入っていません。

Twitterにしても、Facebookにしても、外部のサイトで「いいねボタン」「Tweetボタン」が設置されて、それで共有されるというスタイルが確立されてしまいました。Mixiボタンが設置されるのはずっと後になってからの事で、これはGoogleプラスと同じようにユーザーに受け入れられていません。Mixiは外部サイトとの連携に失敗して、外部サイトからアクセス集めができていないのですね。

NAVERまとめだって、奨励者がNAVERまとめの内部リンク貼りまくって、内部からのアクセス集めに集中していたら、そのうちにマジで終わりますね。外部サイトからアクセス引っ張ってくるユーザーをもっと重宝して、外部サイトからNAVERまとめにジャンジャンアクセス引っ張ってこないと、Mixiの二の舞になりかねません。

・スマホの普及

Greeがスマートフォンを中心のサイトにしたのに対して、ミクシィはスマートフォンに対応するのが遅れました。スマホでは、アプリケーションをインストールして、シンプルに使える事が条件になります。そこで、Twitterであったり、Lineなどのシンプルさが大学生にも受け入れられていると考えられます。

・ミクシィのユーザー層高齢化

ミクシィは、開始から既に10年近くを経ていて、かつてはインターネットの中心にいた20代、30代のユーザー層は、既に30代、40代になっています。このような中で、ミクシィのユーザー層が高齢化したと指摘する声もあります。

勢いを増していくスマホのアプリ

・LINEの伸びがハンパない

今、勢いがあるとすれば、無料通話機能のLINEでしょう。これは、ソーシャルネットワークとはちょっと違っていて、どちらかと言えばチャットと無料通話がメインとなっています。従来のソーシャルネットワークは終焉を迎えて、これからはスマートフォンで実用生活に活用できる分野のコンテンツが伸びていくでしょうね。

・旅行も、買い物もスマートフォンで

旅行する時には、今まで面倒だった「航空チケットの購入」がスマートフォンの1クリックでできたら便利ですよね。あとは、買い物だって、外出先の家電量販店で価格をチェックして、スマホの方が安ければネットで購入することもできます。いずれにしても、スマートフォンで気軽にできるサービスが受け入れられる方向に変わってきていますね。この流れは、5年-10年は続くでしょう。

MixiとLINEの最大の違い

・LINEは通話料が抑えられる

Mixiがこれほど低下して、LINEがこれほど伸びる背景には、LINEを使うことが「携帯電話の料金を安くできる」という経済的メリットを享受できる点にあると考えられます。大学生は金がなくてもスマートフォンの固定料金契約をしている訳であり、そこで携帯の通話料金を安くあげようとする試みでLINEが使われていると考えるべきでしょう。一方のMixiはいくら使っても何も経済的メリットを享受できません。

・Mixiのコミュニティは管理メリットがゼロ

Mixiのコミュニティが荒れ果てた理由としては、管理者に対して何もメリットをもたらさなかったという事でしょう。Mixiのコミュニティの管理者に対して広告料金の分配などを行っていけば管理者もやる気が出たかもしれませんが、管理者がMixiをやめた時点でコミュニティは荒廃して、全く使えないコミュニティになってしまいます。

 

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Mixiコミュニティの影響力とTwitterの影響力

  • 17 October 2012
  • のぶやん

Twitterをしばらくやっていて、Twitterの影響力はMixiのコミュニティの影響力と比較にならないほど高いと分かってきました。個人に対してダイレクトにメッセージを出せて、匿名でありながらもメールの通知のような意味を持っていると感じます。MixiのコミュニティとTwitterのコミュニティを比較して、これからのウェブサービスについて考えてみたいと思います。

Mixiのコミュニティ

・掲示板からコミュニティの時代へ

Mixiは匿名性ではありましたが、日本人に根ざした安心感というものがあり、招待制という事もあって、匿名性なのにコミュニティは大いに盛り上がりました。Mixiのコミュニティは、数千人から数万人規模のものが多くて、好みに応じた登録が可能だったので、非常に大きな影響力を持っていました。数千人規模から数万人規模のコミュニティで発言を行えば、多くの人がその発言に注目しました。また、イベントを開催すれば、数十人が簡単に集まるような状況でした。

・コミュニティは責任所在が不明

それがMixi自体が巨大化していく過程において、招待制というものが全く意味をなさなくなって、オープンになった時からコミュニティがおかしくなりました。興味のあるコミュニティ、興味のないコミュニティに人が入り乱れるようになって、コミュニティが混乱するようになったのです。結果として、コミュニティは荒廃する事となり、Mixiのアクセス数が大幅に減少する一因となったとされています。

Twitterのコミュニティ

・Twitterは人が責任を持つ

Mixiのコミュニティに変わって出現したのがTwitterのコミュニティです。Twitterのコミュニティの特徴としては、全てがTwitterの「人」を中心として動いていくという事です。Mixiは「コミュニティ」はありますが、責任が不明確で、管理者も途中で逃亡すればコミュニティが成立しなくなっています。それに比べて、Twitterは人が中心となっているので、その人が責任を持って発言するという特徴があります。匿名でありながら、責任を求められるというところが特徴です。

・フォロー VS フォロワー

Twitterにおいては、フォローする人と、フォロワーとがあり、その力関係が一目瞭然となっています。フォロワーが多ければ社会的に影響力が大きく、フォローが多ければ社会的に誰かの影響を受けていると考える事も出来ます。極端にフォローばかりを繰り返していると、警告を受けたり、Twitterアカウントを凍結されたりする事もあります。

Twitterと従来のコミュニケーション

Twitterでやっている事は、従来のコミュニケーションとは少し違うような気がします。コミュニケーションというのは、双方向で行うものですが、Twitterではフォローだけを増やして「一方的に情報を受信する」という事も可能になっています。情報を発信している人をフォローして、ずっとその人の情報を受け取るという使い方も可能です。

現状でTwitterの告知能力が高い

Mixiのコミュニティよりも、Twitterのフォロワーが多い方がずっと告知能力が高いという状況になっています。

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MixiはMyspaceのように衰退するか?オワコン化したミクシーの行く末

  • 7 June 2012
  • のぶやん

私がMixiを始めたのは、2003年の終り頃だったと思いますが、当時は数百人しかユーザーがおらず、まさかこんな大きいサービスになるとは夢にも思っていませんでした。それから数年でMixiは巨大な企業に成長して、上場までしています。しかし、今ではFacebookやTwitterなどの競合にさらされて、ユーザーを大きく減らしています。10年もログインし続けていた私でさえ、今ではほとんどMixiにログインする事はなくなりました。Facebookにもあまりログインしていません。Twitterも利用していますが、個人としては利用していません。

自分の頭で考える事の重要性

Mixiは、アメリカで流行していたソーシャルネットワークを日本に持ち込んで開発されたものです。匿名性の強さ、コミュニティの使いやすさで大きくユーザーを増やしましたが、途中から方向性が見えなくなってきていました。2006年2月にYahoo! Japanに対抗したようなMixiニュースを始めた頃から大きな違和感を感じるようになりました。何で個人のプライベートな空間にニュースが必要なの?と思った訳です。それからどんどん開発を重ねて機能が複雑化していくのですが、それでもユーザーは増え続けました。

Twitterがサービス開始から一環してシンプルであるのとは大きく異なっています。Mixiは、友達を繋げて、コミュニティで別の人と繋がっていればそれで良かったのです。ニュースも要らなかったし、Mixiページも要らなかったし、もちろんMixiショッピングなんて全く不要でした。FacebookやTwitterなど競合に惑わされて、自分で考える事を失うとこのMixiのようになるのかなと思います。ベンチャーならばそれでもお金になる事はあるのですが、大手が相手に惑わされると大きく自分の価値を損ないます。

ウェブアプリの開発

ウェブアプリを開発していくと、どんどんあった方が良い機能を思いついて、気がついたら別のサービスの真似になっていたという事は良くあります。自分が見た事があるサービスに近づけたいと思って開発していたら、いつの間にか似たようなものが出来上がるものです。だけど、それは本家の後追いになってしまうので、結局は何か微妙に違う所で本家に及ばない場合が多いです。例えば、手島屋がリリースしたOpenPNEがMixiにそっくりでしたが、OpenPNEを導入してもユーザーを集めるのが至難の業でした。

大企業が失敗する理由

上記で書いたようなジレンマは、多くの大企業が抱えている問題とも言えるでしょう。儲かる株があると人に言われてから買ったのでは、もう既に株価が上がりきっている状態(つまり市場は飽和状態)にあるので、成功は難しいという事と同じです。例えば、シャープがアップル社を真似して「ガラパゴス」をタブレットPCとして発売しましたが、完全に時代を読み違えており、全く売れずに撤退した状態となっています。

ベンチャー企業であるにも関わらず、NAVERまとめを模倣して作られた「はてなまとめ」は、全く使い物にならずに失敗しています。「はてな」は、いつの頃からか独自性が失われて、他の企業を真似するような企業になってしまいました。人力検索はてなも、良く使っていたのですが、リニューアルしてから使い方が分からなくなったので使わなくなりました。日本では、独自性を持たない事が良い事とされており、多くの人とあまり交わると独自性はどんどん失われていきます。1人で集中して研究や想像力を働かせていた方が良いものができるという事もあるでしょう。
 

多くの人がスペシャルを探そうとする

最近は、都内の高級ホテルも過剰と言われています。どこに行っても似たようなサービス、似たようなお部屋なので、今の人は高級ホテルにも感動する事はありません。既に高級なサービスに慣れて、ほとんど感動する事はないからこそ、多くの人が「この価格では高すぎる」と思って、価格競争を求めてしまいます。高級ホテルと言えども、他のホテルと差別化した設備、サービスを打ち出せなければ、これからはユーザーが定着しない状態に陥るという事でしょう。

更に付け加えれば、人材というのもスペシャルが無いと採用されない時代となってきています。企業は、誰でも出来るようなサービスであれば、それほど高いお金を支払おうとは思っていません。試験で大学を合格すれば、いかに一流大学と言えども、周囲と全く同じような教育を受けて育ってきていますので、企業の中で特別な存在になる事は非常に稀です。何が出来るかというスペシャルな部分が求められ、それが無ければ採用されても給与は期待できないでしょう。

企業側としても、もしスペシャルを特に求めず、従来どおり学歴を重視した採用ばかりを行っていれば、確実に前途多難に陥るでしょう。今までどおりにやれる人材を採用しているばかりでは、携帯電話のように「従来どおりのやり方」で通用しなくなった時に、急速に危機的状況に陥るのです。

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