マーケティング

商品が大量かつ効率的に売れるように、市場調査・製造・輸送・保管・販売・宣伝などの全過程にわたって行う企業活動の総称。市場活動。販売戦略。

コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則

避けたい知的資産の分散

  • 8 June 2012
  • のぶやん

MixiとFacebook

Mixi日記というのは、友達に限定して日記を公開できたので、ブログと違った形で人気がありました。しかし、初期のMixiには写真共有サービスなどは付けられておらず、写真が多く共有される事はありませんでした。逆にFacebookは、日記を書くという機能はない代わりとして、写真・動画なども共有する事が簡単だったので、写真・動画共有サイトとして発展しました。Facebookは、写真・動画を単に共有するという点では、確かに気軽なのですが、自分で写真を整理したり、旅行記を作ったりという手の込んだ事はできません。

4travelとNAVERまとめとクックパッド

例えば、4travelなどにおいては、旅行記を比較的簡単に投稿出来るようになっています。4travelのレイアウトは、左側に写真と右側に説明という形で「旅行記」を作成する事ができます。同じようなレイアウトになっているのはNAVERまとめで、左側に写真と右側に説明という作りになっています。クックパッドは、メイン写真+説明の下に1、2、3、4という作り方を表示するようなスタイルにしています。クックパッドの場合には、ページが長くならずに1ページ内に上手に収まっています。

体験の知的資産が分散される

Mixiを使ったり、Facebookを使ったり、4travelを使ったりして共有するのは良いのですけど、このブログのテーマでもある「個人の知的財産」が各サイトに分散されるというデメリットがあります。これをまとめあげる手段はないものかな?と考えています。NAVERまとめは、他人の情報をとってくるのに優れていますが、自分の情報を提示したり整理したりする場所としてはあまり向いていません。

例えば、ホテルに宿泊した体験は、本来は情報としての価値を持ちますが、そのレビューをする人はごく一部で、しかもレビューは「気軽に書けること」が条件になっています。これは言い換えれば「体験を情報化しない損失」であり、特にサラリーマンなどが自分の体験を体系的情報に出来ずに損失を発生させていると考える事もできます。

個人が情報損失をどれだけ出しているか

個人の情報損失の量についてですが、個人の体験情報を数多く取り込むGoogle、Facebook、Twitterなどが世界的グローバル企業として注目される中で、個人としては情報損失を発生させている可能性があります。無料ブログサービスに書き込んだり、Facebookに書き込んだり、Twitterを利用する事は無料での情報提供を意味しており、ボランティアとあまり変わるところがありません。それによって生活が豊かになれば良いのですが、個人として金銭的収入に結びつく事はほとんどありません。

個人の体験情報とは、それ自体はほとんど価値がないと考えられ(もしくは信じられている)ますが、それを「友人が見たり」、別の情報と合わせて体系化する事によって、情報として価値を持つ事になります。つまり、Google、Facebook、Twitterなどは、今まで価値がなさそうに見えた情報を集めて価値を作ったので、その企業が収益をとるのは必然だという考え方に基づいて運営されています。価値が0だったものに価値を持たせた事によって、収益を生み出すのがウェブの世界なのかもしれないですね。

Googleは、自分が欲しい情報を検索すれば出してくれるという情報とのマッチングサービスを提供しています。Facebookは、人の繋がりを中心に情報をやり取りする場を提供しています。これらのサービスで問題になるのは、自分が必要だと思っていない情報まで出てきてしまうという事です。Googleで検索すれば、自分の必要のない情報が提示されますし、Facebookでも自分が良い・悪いに関わらず、友達が良いと思った情報が共有されてきます。ウェブ上で見かけるコンテンツは、自己の体験と関係ないので、他の人の意見に知らず知らずのうちに同調していく可能性が考えられます。そして、消費がその雑音に従って行われます。

Googleは、検索精度をいかに高めたとしても、その雑音を排除する事が難しい段階になっていると言われています。「検索キーワード」で検索したとしても、ユーザーが求めている内容にたどり着く事ができないという問題が発生しているのです。それであれば、Facebookのように他の人が面白いと思ったコンテンツの共感・共有がよりユーザーにとってメリットが高いと言う事もできますが、ユーザー側がコンテンツを拡散するだけで、自分で生成する訳ではないという事に注意が必要です。

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インターネットで情報のマッチングコストの大幅低下

  • 4 June 2012
  • のぶやん

移動を伴わない情報の獲得

情報が欲しいと思った時に都会に行かないとほしい本が見つからないといく事が良くありました。しかし、今では既にアマゾンなどのインターネットショップで専門書まで簡単に手に入れる事ができます。また、電化製品についてもオンラインで購入する事ができるようになりました。こうしたインターネットの流通に対抗して、家電量販店は大型化した上で日本全国に出店して、大きなショップが身近にある必要性に迫られました。しかし、本屋の場合には単価が家電ほど高くないので薄利多売も通用せず、地方の本屋は厳しい状況に立たされています。


昔であれば「映画館に行かなければ見れなかった映画」は、今ではビデオ屋に借りに行く事で見る事が出来る様になりました。また、楽天レンタルで借りる事によって、自宅に居ながらDVDをレンタルする事ができて、ビデオ屋に歩いていく必要すらなくなりました。近くて便利だったと言われたコンビニ業界は、今では「自宅配送サービス」というものを始めていて、自宅まで商品を持ってきてくれます。また、何かを郵送したい時には「ゆうパック」を使うと、自宅まで取りにきます。


情報作成のコスト低下

マッチングコストが低下した一方で、情報作成のコストも低下してきています。例えば、2ちゃんねるで大勢の人が書いた情報を転載するという「まとめサイト」は、大手のまとめサイトになると、アクセス数が1日数十万アクセスになり、広告収入だけで相当の収入になるようになっています。情報作成は、ニュースからの引用と、それに対する2ちゃんねるのコメントを抽出して転載してブログに貼り付けたという単純なものです。以前であれば、大手サイトのニュースなどを転載すると問題になったのですが、今ではURLさえ貼り付けておけば、ほとんど問題にされる事はなくなりました。

為替のマッチングコスト低下

コンピューターとインターネットの発達によって、外国為替取引が個人で簡単に行えるようになりました。外国為替取引は、ここ10年で数多くの会社が参入してきたので、外国為替のスプレッドが低下したり、手数料が低下したりしています。為替取引を行う時に障害となっていスプレッドや手数料の低下によって、誰でも簡単で気軽に為替取引が出来るようになり、ますます地球上がボーダレス化してきたと言えます。

一部の人だけ保有していた情報の共有

情報コストの低下は、一部の人だけが共有していた情報をオープンにする機能も果たします。例えば、タイタニック号で1等船室、2等船室、3等船室があって、3等船室の客室の人は、1等船室がどのような構造や作りになっているか全く想像できませんでした。しかし、今では1等船室の中もウェブサイトで公開されていますし、1等船室でどのように振舞えば良いかをウェブサイトで学習する事も可能です。情報がオープンになる事によって、自分の意欲さえあれば、情報を自分で仕入れて少しずつ学んで行くことも可能になっています。

大学のコストはむしろ上昇

これほど情報を得る事が容易になっている社会において、今でも低下していないのが学習コストです。アメリカの大学で教えているのは、実際には授業に出ないでビデオ学習でも良いはずなのですが、何故か授業が開催された上で単位を取得する事を求められています。更に言えば、授業料が異常に高いという問題点もあります。

学習する事の重要性よりは、そこで学ぶのはむしろ友人との共有する話題であったり、大学を出る人の常識など、授業とは別の「人との出会い」に価値を見出しているようです。確かに人との出会いはビデオ学習では実現する事が出来ず、大学というものは、何らかのフィルターにかけられた「出会いの場」「社交の場」であると考える事ができるでしょう。歴史的にそれが「人間の質」と見られたりするからです。

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Web記者を活用して企業のPRを行う

  • 2 June 2012
  • のぶやん

安比高原スキー場は、全国でも5位以内に入る巨大スキー場として知られていて、スキー雑誌の編集者などを無料で安比高原スキー場に招待する「サンクスギビングツアー」などを実施していたという事です。実際に安比高原スキー場は、良く整備されていた上に積雪量も多かったので、発行されるスキー雑誌の多くの表紙を飾るなどして、集客力を発揮していきます。こうして広告費を出さなくても「無料広告で知名度を広げた」というのが安比高原スキー場の成功要因とさえ言われています。

観光地の写真・情報をどんどん公開

観光地の写真・情報をどんどん公開して、それを利用して貰うようにしていくのが良いでしょう。特に積極的にアピールしたいのは、書き手である雑誌の編集者であったり、数多くの人が見る記事ですね。1日何万人も見る事になるウェブサイトであれば、無料で取り上げられるだけで知名度はかなりのものになるはずです。地方では、そういった強力なメディアサイトを持った人とコネクションを作る事は容易ではありませんが、地方全体でウェブサイトに情報を公開していく方法を考えていくべきでしょうね。

口コミのライターが必要

最近では、楽天などのECサイトでクチコミをしてくれる人が重要になってきています。クチコミの良い評価が多数あれば、お客を沢山集める事ができるからです。ECサイトでは、とにかくガンガン安売りを実施してクチコミを集めて、そのクチコミをベースにブランドを発展させるというやり方をとっています。また、企業によっては「クチコミの購入」を行っている企業も数多くあります。食べログなどにおいても、クチコミの「やらせ」が問題になりました。後から参入した無名の店舗が売り上げを伸ばすのは大変に難しい事です。

既存の広告メディアは費用が高い

顧客を自社で獲得していくには、非常に大きなコストと労力がかかりますし、それを維持するにも費用がかかります。しかし、そうした取り組みをコツコツと進めていかないと、既存の広告メディア依存を抜け出す事ができません。例えば、ECサイトに出店するのは非常に簡単ですが、そこからトップページに広告を出したりしてPRしていくにはそれなりに費用がかかります。楽天では、楽天アフィリエイトを使って買い手が商品紹介する事も可能にしています。

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水平組織化によって、組織の情報を吸い上げるマネジメント手法

  • 1 June 2012
  • のぶやん

組織には序列というものが存在していて、ボスの言う事を部下が聞くというスタイルがとられています。組織において最も情報を持っているのが社長であり、その会議(取締役会)に出席する人たちは、社長と同一の意見を持った上で、それを部下に伝えるという役割を担ってきました。こうした情報伝達のスタイルは、上部に居る人たちが情報を数多く保有するという前提において成り立ってきました。いわゆる「トップダウン型」という形です。

しかしながら、ウェブサイトなどの情報でやり取りが活発になってくると、会社の上位の人たちが必ずしも情報を沢山保有しているとは限らなくなってきました。例えば、Yahooを退任した井上雅博社長は、「恥ずかしながらSNSというものを使った事がなかった」とIT社長としては信じられないような発言をしています。SNSを使った事がなければ、もちろん「聞いた話ばかり」になって、SNSたるものがどんなものかを全く理解せずに経営にあたっていたという事になるでしょう。世の中の話題・情報を知らない人がいつまでも社長をやっているようでは困ります。

水平組織で情報を吸い上げる

組織の活用という点では、水平組織でいろいろな人から情報を吸い上げる必要を考える必要があります。つまり、社員のコミットメントの最大化という事ですが、これをするのはかなり大変です。お金を貰っている社員というのは、基本的に組織の為に情報を出したがらないものです。例えば、ホテルでお客が不満を言ってきたとして、それを上司に報告すれば問題になるのであれば、報告しないで自分の中に隠してしまった方が社員にとって有利な場合が多いからです。また、良いアイディアがあったとしても、そのアイディアを会社の為に出してメリットが無ければ、特に会社に対してアイディアを述べると言ったコミットメントをする事はないでしょう。

日本からスマートフォンが生まれなかったのは、既に成功した人たちがトップに居座って、新しいアイディアを実現できなかったからという事もあるでしょう。時代が大きく変化しているにも関わらず、路線を変える為の情報収集が出来ず、相変わらず従来路線を延長したようなやり方で乗り切ろうとしてきました。シャープ、Mixiなど一部の企業は、そのやり方によって危機的状況にまで追い込まれてきています。いかに社員にコミットメントをして貰って、会社の収益を最大化するかという点が大切になってきます。

組織の中でそれぞれの人が働いていると、「こうした方が業務効率があがる」「こうすれば売り上げに繋がる」という情報が沢山出てきます。多くのものは、企業の路線から外れてしまうかもしれませんが、その提案をしっかりと検討していく姿勢が大切になるのでしょう。

フラット組織に必要な収益分配

会社が社員を雇用し続けると、社員に様々な保障を与えなければいけないので、大きな固定費用になってしまいます。そこで時給制のアルバイトなどで費用を抑えようとすると、今度は割り振られた仕事以外はしないという問題が発生します。アメリカでは、この問題を解決する為に「ストックオプション制度」というものが発達しており、日本でも2002年に新ストックオプション制度の法律が作られています。企業の株式を与える事によって、企業にコミットする意味を持たせたのです。しかし、これは実はトリッキーでして、利益を得るには条件があったり、退職する時には新株を得る権利を放棄する必要があるなどの欠陥があります。

通常の企業は、インセンティブという形で報酬分配を行おうと試みます。しかし、インセンティブの形態というのは、企業を辞めた瞬間からインセンティブが働かなくなるという点において、失業した時のリスクは大きいと言えます。一般的には、「企業が労働不安定の分まで考慮して上乗せした賃金を支払っている」と考えるのが良いでしょう。しかし、企業に体力がなくなってくると、この上乗せ分を支払うことが難しくなるので、企業にコミットメントする力が弱くなります。企業の体力がなければないほどに、組織がフラット化しないと社員のコミットメントが難しくなります。

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楽天トラベルのプラチナコレクションについて

  • 30 May 2012
  • のぶやん

2007年から楽天トラベルで「プラチナコレクション」があって、楽天プラチナ会員、楽天の提携カード会員(ダイナースカード会員かシティカード会員)が利用できるというサービスです。選考委員が選んだとされる日本の優れたホテル・旅館を取り扱っており、「パーソナルカルテ」「プライベートコンシェルジェ」「インビテーションカード」などが利用できるという事です。

楽天プラチナ会員は、楽天グループの運営するサービスの利用で過去6カ月間に2000ポイント以上、かつ15回以上ポイントを獲得した会員という事で、ポイントから逆算した場合に「半年で10~20万円の買い物をするユーザー」が該当します。楽天トラベルで高級ホテルに何度か宿泊すれば、すぐにプラチナ会員になるという訳ですね。

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私もこの条件には該当しているのですが、このプラチナコレクションはメリットを感じないので利用した事がありません。それに楽天トラベルのプラチナコレクションから予約した場合には、提示されている金額は高い金額になっています。割引される金額なら利用するのでしょうけど、価格が高い上に利用しにくいサービスではお話になりません。ただ、高級ホテルをこうして選定する事で、楽天トラベルが単価の高い高級ホテルを楽天トラベルに引き止めておきたいという思惑に見えます。

このプラチナコレクションについては、「セレブに売る」のではなく、「セレブを売る」とまで言われています。つまり、購入するのは富裕層ではなくて、疲れたサラリーマンやOLだったりするのですね。富裕層であればあるほど、こんな所に無駄金を使わないものです。

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