国家のお金も、個人の私財も人のために使うべき理由。オスカー・シンドラーの投資に学ぶ
日本では、腐敗した旧財閥、そして経団連に属する自動車産業などは、国民の富を吸い上げて、自分たちだけがボロ儲けしようとしています。そうした態度というのは、絶対に世界から支持される事はなく、歴史に汚点を残す事になるでしょう。どんなに上辺で良い話をしたとしても、他人の事を考えず、自分の事ばかり考える連中のした事は、後世に必ず汚点を残す事になります。
現在、日本では、若者を中心に貧困層が多数になっており、子供の貧困も深刻化しています。『自分たちだけ豊かになればいい』という考え方では、国は貧しくなる一方です。いくらお金を吸い上げたとしても、その吸い上げられる量には限界があり、最終的に周囲を全部食べつくしたタコは、自分の足を食い始めるようになるでしょう。
財界人の人々が金をちらつかせて、恥ずかしくもなく日本の貧困層から更に金を巻き上げようとする姿は、もはや人間の顔をした鬼になっているとしか言いようがありません。日本国内に生存できないほどの貧困層を作り出して、それらの人間が飢えで絶滅を待っているようにすら見えます。
『みんなが豊かになれる社会』と言う昭和のうたい文句で巧みに日本人を騙しながら、NHKプロパガンダを使って日本が豊かになっているような錯覚を与えて、貧困を覆い隠すという手法は、まさに外道と悪人たちが支配する邪悪な日本社会の姿を現しています。
誰にとってメリットがあるか
何か物事をする時には、常に相手にとってメリットが大きい道を取らないといけません。それで自分はその時に損をするかもしれませんけど、将来的に見ると損をした方が大きなリターンがあるからです。自分から損をしないようにしていると、自分が困った時には、周囲が誰も助けてくれない状況になってしまいます。
自分が困った時に助けてくれるのは、以前に自分が少しずつまいておいた種なんです。もし、お金を誰かから巻き上げようと思っていたなら、自分が困った時には、誰も助けてくれなくなってしまうでしょう。
オスカー・シンドラーに学ぶ
オスカー・シンドラーは、第二次世界大戦中に数多くのユダヤ人を工場で働かせて救った事で知られています。彼が儲けていたのは、闇商売とほとんどタダ同然で働くユダヤ人を使った武器製造でしたが、最終的に数多くのユダヤ人を救う事になります。オスカー・シンドラーの功績は、たまたまだったとか、彼はビジネスだけに関心があったという人もいますが、ほとんどの工場でユダヤ人は強制収容所に運ばれた中で、強制収容所にいかずに済んだユダヤ人は多くありません。
オスカー・シンドラーは、軍需工場で兵器を製造していた事と、親衛隊に多額の賄賂を贈っており、単なる綺麗ごとで人の命が救えなかった事が分かります。オスカー・シンドラーは、自分の身を守るため、工場を継続するために親衛隊とも仲良く付き合っていた事が分かります。ユダヤ人虐殺を行った収容所所長のアーモンド・ゲートさえ、オスカー・シンドラーは、飲み仲間でした。
結局、終戦を迎えた時にシンドラーのもとには、命・車・服しか残りませんでした。シンドラーは、快楽主義者で経営者としての素質がなかったうえ、タダ同然でユダヤ人を使った軍需工場は、終戦になると資産価値を失うからでした。つまり、結果的にオスカー・シンドラーにとって戦時中に行った最大の投資は、ユダヤ人たちを生存させるという投資だったわけです。オスカー・シンドラーは、全ての財産を失いました(実際には裏金として貯め込んでいたという話もありますが、いずれにしても戦後に豊かな暮らしとは程遠かった事は事実です)が、ユダヤ人に対する投資だけが手元に残り、それが戦後にビジネスで失敗した自分を支える事になったのです。