NAVERまとめ

NAVERまとめとは、韓国のIT企業ネイバーの日本法人、LINE株式会社が運営するCGM型Webキュレーションサービスである。様々な情報をユーザーが独自に収集して組み合わせ、ひとつのページにまとめてインターネット上に公開。アクセス数に応じてユーザーが広告収入を得られる独自のシステムを展開している。

NAVERまとめ
http://matome.naver.jp/

Googleによる情報の「受動性」とTwitterなどの拡散による「能動性」

  • 31 May 2013
  • のぶやん

インターネットというものは、誰もが情報を発信できる場所として機能していますが、それが必ずしも誰かに読まれるという訳ではありません。発信される情報の大半は、ほとんど読まれないで終わってしまう情報でしょう。

多くの人の目に触れない情報の中には、非常に役立つ情報が含まれていますが、誰もその情報を発見できなければ、世の中に存在しないのと同じです。

Google検索表示は受け身

多くの人が必要としている文章をしっかりと書けば、Googleの検索エンジンに拾って貰えるなんて、今になって信じている人は誰もいないでしょう。皆が必要な文章を書いたとしても、Googleの検索エンジンは全く拾ってはくれないのです。Googleの検索エンジンの上位に表示されるには、タイトルにキーワードを含めていったり、文章の量を増やしたりするというテクニックを使った方が圧倒的に有利になります。そうした行動を行った上で、Googleの上位に表示されるのを待ったり、表示される為の工作を行ったりするのです。(*例えば、このブログのキーワードに「NAVERまとめ」を大量に入れてみたりというようにです)

Googleの検索エンジンに表示させるのは、完全な受身という訳ではないのですが、その検索結果に表示されるか否かというのは、コンテンツ製作者に全く権限はありません。あくまでGoogleで設定された検索エンジンのシステムの上で検索の上位に表示されるかどうかが決まってくるという事です。この状況では、Googleが良いか悪いか判断して決めるので、Googleに無視されたら終わりという事が発生します。

NAVERまとめで埋もれる文章

NAVERまとめでいかに優れたコンテンツを作成したとしても、それが爆発的にヒットしなければ、ウェブ上で「単なるゴミ」となり、100PV-1000PVで終わってしまうような事が良くあります。それに気がついたNAVERまとめは、ある程度の品質のまとめであれば、注目まとめに入れて、少なくとも人々が見られるようにする形をとりました。それによって、見る価値があるとされるまとめは、数万PV-十数万PVほど集める事ができるようになりました。しかしながら、NAVERまとめでアップロードされる多くのまとめは、ほとんどが1000PV以下にとどまってしまって、そのまま忘れ去られます。

Nanapiの埋もれる文章

Nanapiでは、数万-10万ほどの文章がアップロードされていますが、その多くは埋もれてしまっていて、私たちが目にする事はありません。私たちがNanapiで目にするのは、表面のアクセスが多い記事ぐらいのものであり、いかに「良質な記事がある」、もしくは「自分に必要な記事がある」としても、それを見つけるのが不可能なのです。結果として、Nanapiにアップロードされた多くのものは、蓄積されながらも、その存在を忘れ去られてしまいます。

NAVERまとめにおけるコンテンツの再発掘

NAVERまとめでは、最近になって「コンテンツの再発掘」を行うようになってきました。これは、良質なコンテンツを再表示する事によって、新しく注目を集めなおそうという試みです。しかしながら、NAVERまとめのカテゴリ制が有効に機能していない為なのか、コンテンツの再発掘では、それほどPV数が伸びているとは思えません。

良い情報は、自分から拡散すべき?

Googleに依存した受け身の方法では、いかに良いコンテンツを製作したとしても誰も見てくれない事は明らかになってきました。Nanapiのように大量にコンテンツを製作して、Googleが良いコンテンツと認めてくれるまで2-3年待ちましょうというビジネスも悪くはないのですが、それではスピード感がなさすぎて、時事性のあるコンテンツは全て老朽化してしまっているかもしれません。

良い情報を作ったのであれば、その情報が新鮮なうちに多くの人に見て貰う必要性があり、その手段が今まで確立されてこなかったという問題点があります。結果として、情報は新聞社であったり、テレビなどのメディアが一方的に報道して、それを信じるという事しかなかったり、Yahoo! JAPANなどの大手メディアを毎日見続けるというような行動になってしまっていました。

Twitterにおけるコンテンツ再発掘

Twitterで過去のコンテンツを流すと、新しく注目されてヒットするという事も良くあります。以前に流したけれどそれほどヒットしなかったコンテンツであっても、Twitterで継続的に流すことによってヒットさせるという方法があります。また、GoogleでもTwitterやFacebookなどソーシャルを使っているとされていますので、過去のコンテンツを流すことによって、Googleに取り込まれ易くなるというメリットが発生します。

Googleの検索エンジンでは、Twitterのつぶやきを検知して、Twitterでつぶやかれたものがリンクとして認識されて上位表示されるという事が起こっています。逆に言えば、Twitterなどで話題にならないとリンク数が少ないとみなされて、Googleの検索エンジンでも上位に表示されないという事態も発生します。

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世の中の「無料」が人々を洗脳!広告に騙されないで。

  • 30 May 2013
  • のぶやん

ウェブサイトの多くが無料で見る事ができますが、最近のサイトはどこに行っても必ず広告が掲載されています。広告が掲載されていないと運営側が稼げないので当然なのですが、閲覧者は「広告など飛ばせば良い」と思っているでしょう。しかし、現実的に無料広告で相当のお金が動いているので、無意識のうちにほぼ全ての人が広告に影響されています。

渋谷

車社会を実現した広告効果

20年ほど前までは、一家に一台と言われていた車ですけど、今では田舎に行くと1家に2、3台が当たり前になっています。多くの田舎に住んでいる人に聞くと「田舎に行けば車を利用しないと生きていけない」というのです。実際には、20年前までは車などなくても生活していたのですから、田舎であったとしても車を持つ必要などないのです。不便であっても、バスなどを使えば、生活できないという事はないでしょう。

日本の家計所得は、20年前と比較すると随分と減少していて、家計所得が500万円ぐらいという家が普通の家庭になっています。それにも関わらず、車だけは立派なものを2台も所有していたりするのは、完全に過剰消費であると言えます。そうした過剰消費の背景には、無料広告がある事は言うまでもありません。広告を何度も見ているうちに「車がなければ生きていけない」と信じ込んで、自分の所得に見合わない車を購入するのです。

家計における通信費の増大

家計で負担になっているのは、車だけではなくて通信費も同じです。20年前までは、電話機は「1家に1台」というのが普通でしたが、今では携帯電話を1人1台というのが普通になっています。3人の家庭であれば、1人5000円使ったとしても、1ヶ月に1万5千円の携帯料金がかかってしまう計算になります。それに加えて、各家庭のインターネット接続料金も発生してしまうのでしょう。

家庭でインターネットを接続した上で、スマートフォンを使って1人7000円ほどの料金を負担していれば、通信費が1つの家庭で2万円を超えるというのも珍しくありません。スマートフォンは確かに「あれば便利」なものですが、これも単純消費にあたるので、特に生活に必修ではないのですが、多くの人は「なければ生きていけない」と1日中スマートフォンをいじっています。

無料広告が不必要な消費を促進する

無料広告というもので稼ぎ出せる背景には、自分が必要がない消費も行う人が多いという事を意味しています。特に必要のないものであっても、必要あるかのように思わせるのが広告なのです。無料の広告を通じて、人々は「今消費すべきでない消費」を行ってしまったり、自分には必要のない消費を行ってしまっていたりします。それが行き過ぎると、自分が必要な消費を行おうとした時にお金がないという事になります。

企業であれば、選択と集中を行って、不要な所に資金を投下せずに、有用な場所に資金を投下しようとするでしょう。しかし、個人にそのような能力が備わっている人は少ないので、限りある収入を無料広告で見るような消費につぎ込んでしまった結果として、収入以上の支出が発生して「貧困化」してしまう人がたくさんでている実態があります。

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NAVERまとめの「注目まとめ」はオワコンか

  • 28 May 2013
  • のぶやん

NAVERまとめの注目まとめが平均3万PVぐらいになっているという話を別のブログなどで見かけました。

2013年1月からの変化

2013年1月頃から変わったのは、以前も書いたように注目まとめの回転率をあげたという事と、あとは注目まとめに入れる基準を以前の「爆発的にTwitterなどで拡散させるまとめ」から「一定以上の質のまとめ」+「カテゴリ制」に変更したという事でしょうか。

2013年1月頃からTwitterやFacebookの共有を重視する事によって、TwitterやFacebookで共有されるようなまとめは、「必ずしも注目まとめにインされなくてもポイントが稼げる」というシステムとなりました。そこで、新たに注目まとめに一定以上の品質のまとめを入れていく事によって、新規ユーザーのやる気を引き出すと同時に、カテゴリに意味を持たせるという行動をとっているのが現在のNAVERまとめスタイルです。

NAVERまとめがニュースサイトの一角に

このニュース1位はYahooニュースで、ソフトバンクが運営しているので、スマホに乗りやすいのと日本人がYahoo!ニュース馬鹿なので仕方ないです。2位はGoogleニュースで、こちらもアンドロイドという強力な武器を持っているので納得できます。3位、4位がLINE系となっていて、4位にNAVERまとめが付けています。4位にNAVERまとめというのは大健闘でしょう。LINE社は、LINEをひとつのプラットフォームに仕上げようとしていて、NAVERまとめもその戦略の1つとして今後は伸ばしていきたい分野でしょう。

ニュースサイト
上記の図はここから引用したよ

多くのユーザーが去ったNAVERまとめ

2013年1月のインセンティブ制度の改変が要因かどうか知らないですけど、TwitterでNAVERまとめアカウントを公表している人の何人かは、既にNAVERまとめの更新を停止してるようにも見えます。例えば、Akiueoさんであったり、うさぎやなぎさんなどが最近はあまり更新をしていないようです。制度の改変であったり、奨励者にならなかった事などで、更新に疲れが出てしまったのかもしれません。前から書いているように「奨励者システム」というのは、それを原因にやめる人がいるぐらいなので、やる気を出させるどころか、やる気を損なうユーザーの方が多いシステムだと思います。

NAVERまとめは、「アカウントごと」に真面目か不真面目か判断するような話をしているので、アカウントを汚したくないと思えば、自由な活動もそれだけ制限されてしまうのです。そういった意味では、奨励者システムというのは、良い刺激材料になる一方で、多くの人のまとめの幅を狭めているとも言えるでしょう。例えば、画像をまとめたまとめは駄目かどうか?NAVERまとめは既に面白おかしくやってみるのは駄目かどうか?といった新たなチャレンジを行う場所ではなくなってきているかもしれません。

まあ、既に事業化する段階であって、面白いまとめで注目をどんどん集めていく段階ではないのかもしれませんが、Nanapiであったり、Yahoo!ニュースのように「ありきたりのネタ」だらけになってしまうと、サービスとしては詰まらないものになりかねません。

卍さんが文句を言うNAVERまとめ

卍さんは、「20万円稼ぐまでの記録」で専業キュレーターとして有名になりました。しかし、2013年1月に制度改変されるに伴って、「月間1000万PVの私がNAVERまとめをやめる理由」という非常にセンセーショナルなまとめを作って話題になりました。そして、更新を停止する宣言を出した上で、実際に2013年1月頃からほとんど更新を行っていません。はっきり言うと卍さんを奨励者にして、どんどんお金を配った運営者が卍さんを馬鹿にしすぎたところもあると思います。

卍さんは、1000万PVを稼いだと言ってますけど、実態はアイドルまとめの量産と、あとは内部アクセスがかなり多かったので、外部からまともに引っ張ってきたアクセスなんて、100万PVあれば良い方だったでしょう。そのまともに稼いだ100万Pvに対して0.7で計算したところで、月に5万円ぐらいがやっとだったのです。それに何故か分からないですが30万円以上を配分していたのですから、運営側がキュレーター全体をかなり馬鹿にしていたとしか思えません。

更にNAVERまとめの実態に迫った記事では、卍さんが実際にインタビューを受けたような形で答えていますね。「おそらく1万円~10万円程度を稼ぐキュレーターが増えるんじゃないかな、と思っています」という読みをしていて、この読み自体はかなり的を得て当たっていると思います。NAVERまとめ参加者は、ほとんど副業なので1-10万円も貰えれば十分に満足する人が多いでしょうし、逆にNAVERまとめ運営側としては、リスク分散であったり、自分のベストのまとめを作って貰うという意味で、広く多くのキュレーターに参加してほしいと考えるはずです。特定のアカウント(人)に偏ったり、多く配分されすぎたりするのを避ける事は多くの人にとっては良い事で、参加者にも運営側にもメリットがあります。

芸能人・アイドルが一番儲かる

NAVERまとめで一番儲かる分野は、確実に芸能関係・アイドル関係で間違いないです。他に女子系、おでかけ系、レシピ系などは、手間がかかる割りには全く儲かりません。真面目なライフレシピでは稼ぐまでに時間がかかるので、NAVERまとめでサクッと気軽に儲けたいと思う人は、芸能人やアイドルを含んだテレビの内容であったり、芸能人の過去の疑惑などをまとめるのが良いでしょう。

NAVERまとめで、大きな金額を稼いで入る人は、Twitterで拡散されるというよりは、芸能関係に強い人が半分ぐらいになっています。あとの半分ぐらいは、面白い画像であったり、ボケてなどの2ちゃんねるで話題系が多いです。NAVERまとめにおいては、特に芸能人関係で上手にまとめる事ができれば、1つのまとめで50万PVぐらいを狙う事も可能です。

スマホの閲覧においても、芸能・エンタメに需要があります。
スマートフォン
ソースはここからの画像です。


Wikipadiaに勝てそうなNAVERまとめ

NAVERまとめは、インセンティブを配分している分だけ、普通に考えればWikipadiaよりも強いはずです。Wikipadiaで情報をまとめたところで1円も支払われませんが、NAVERまとめでWikipadia並みにまとめれば、注目まとめに掲載されるなど、数百円から数千円のインセンティブを貰う事ができる可能性があります。このような状況でWikipadiaにこだわって情報の編集作業をしようという人は、お金がほとんど気にならない人という事でしょう。

Wikipadiaは、ニッチコンテンツにも結構強くて、検索すると一番上にWikipadiaが出てくるという事は良くあります。逆に言えば、日本語の検索でWikipadiaしか情報が掲載されておらず、他のサイトは情報源としての価値すら全くないというような状況が沢山あります。これほど「情報氾濫社会」と言われてくる中において、インターネット上にニッチな情報が実は本当に僅かしかないという事に多くの人は気がついているでしょう。私もNAVERまとめをやっていて気がつくのは、インターネットを検索しても「情報が全く出てこない、見当たらない」という事です。ニッチな情報であればあるほど、情報なんてほとんどないも同然です。だからNAVERまとめが価値をもてるのでしょう。

2ちゃんねるまとめサイトを食うNAVERまとめ

NAVERまとめと同じ会社であるLINE社が主体となっている「2ちゃんねるのまとめサイト」の勢いも、最近になってとまったと感じます。2ちゃんねるまとめサイトの共有数やPV数が伸びなくなってきているのです。NAVERまとめなどで情報をチェックする人が増えてきて、Twitterに流れる情報も2ちゃんねるまとめサイトだけではなくて、NAVERまとめなど多様化してきています。LINE社では、2ちゃんねるまとめサイトがいつまでも続く事はないと思って、NAVERまとめに取り組んだのかもしれませんが、本当にNAVERまとめの方が成長してきて2ちゃんねるまとめサイトを食ってきました。

NAVERまとめがどの程度までPVを伸ばせるかは分からないですけど、2013年は2ちゃんねるまとめサイトが更に衰退して、NAVERまとめが伸びる1年になる気がします。2ちゃんねるまとめサイトの欠点としては、1つのブログで更新していくので、管理人の味が出すぎて、例えばハムスター速報などのように「とにかくPVの為に韓国を攻撃」のような低レベルな情報が1度、2度でなくて、1日に何度も流される事があるという事です。所詮は、個人ブログの域を出ないという事で、複数のアカウントで情報の多様性があるNAVERまとめの方が多くの人が読みたい情報になっていくでしょう。

情報はもっと大量にあるべき

NAVERまとめは、既に開始から3年以上を経ているので、2013年が勝負の年になりそうです。更に急激な伸びを見せて、Yahoo!ニュースを叩き落すようになるぐらいじゃないと、サービスは衰退に向かっていくかもしれません。キュレーターの人にいかに「大量の情報を」「素早く」「数多く」出して貰うかというのは、大きな課題のような気がします。その為の1つの方法として、注目まとめの回転率をあげていると思われ、それはそれで「新しいまとめ」を作る動機になっているとは思います。

 

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NAVERまとめの「注目まとめ」回転率が上昇

  • 20 April 2013
  • のぶやん

NAVERまとめの回転率が上昇してきた気がします。もちろん、私には理由なんて分からないのですけど、普通に推測してみると例えば以下のような理由も考えられるかもしれません。

(1)回転率を上げることで多くの人のまとめに注目してほしい
(2)回転率が上がると、拡散されるまとめも増える
(3)回転率を上げると、常に情報が新鮮
(4)回転率をあげると、爆発まとめを見つけやすい
(5)回転率をあげると、キュレーターがどんどんまとめを作るかもしれない
(6)奨励者に注目まとめでもっとポイントを稼いでほしい

NAVERまとめの運営側が回転率を上げた本当の理由は知りませんけど、回転率が上がる事によって、マイナス面よりもプラス面の方が多いように思います。NAVERの特定キュレーターだけが取り上げられるのではなくて、「ある程度の良いニュース系まとめを作った人は、どんどん取り上げるスタイル」は、情報が常に新鮮だという思いを持ちます。

注目まとめはとりあえず見て貰う場所

注目まとめに選ばれて、アクセスが伸びるものは1時間-5時間もあれば一気に数万PVほどにアクセスを伸ばせます。逆に、注目まとめに選ばれても、1-5時間もかかって数千PVほどしかアクセスを伸ばせないものもあります。つまり、アクセスが伸びないものなんて、どれだけ運営側が注目まとめに入れてあげたところで、あまりPVは伸ばせないのです。

注目まとめは、とりあえず人目に触れる機会を提供する場所であって、そこでアクセスを伸ばせるか伸ばせないかは、自分の作ったまとめしだいという事です。まとめが面白ければ、アクセスが伸びるでしょうし、面白くなければ、アクセスは伸びないでしょう。

NAVERまとめが情報集積地になる為に

世の中には、毎日のように実に沢山の情報が出回っています。例えば、AKB48のネタから、地域経済のネタまで、本当に沢山出回っていますが、その中で「NAVERまとめのトップページ」に出てくるのは、ほんの僅かで万分の1にも満たないでしょう。NAVERまとめ運営側の目標としては、情報集積地として、世の中の沢山の情報を見れる場所にしてほしいと思っているはずです。その為には、今の情報量では不足していて、キュレーターを増やしたり、情報の数を増やす必要がでてきます。

実際にキュレータの人数(ニュースなどをまともに「まとめられるキュレーター」)を増やしていくには、地道な活動が必要になってくるので、そのようなキュレーターを育成するには時間がかかると考えて、とりあえずNAVERまとめで作成された一定レベル以上のまとめを沢山「注目まとめ」として取り上げる作戦かもしれませんね。

どの情報がヒットするか誰も分からない

どの情報が多くの人に読まれるかなんていうのは、作った側は「多くの人に見てほしい」と思って作りますが、運営側だって分からないです。「このまとめであればヒットするかな?」と思うまとめにPVが集まらなかったり、逆に「ヒットするはずないだろ」と思うまとめにPVが集まるという事は良くあります。ヒットするか、ヒットしないかなんていう事は、公開してみないと分からないのです。だから、回転数を上げて、多くのまとめに触れて貰うというのは、いい考えだと思います。自分が好きなまとめだけクリックして閲覧すればいいのですから。

今ヒットしなくても、後でヒットするかもしれない

自分がまとめを一生懸命作って、せっかく運営側が注目まとめに選んでくれたのに、自分の実力不足で5000PVしか集められなかったと考える人もいるでしょう。しかし、それしかアクセスが集まらなかった事をめげる必要はありません。何故なら、注目まとめに選ばれてから、数週間してから世の中に注目されるという「後からヒットまとめ」というものも沢山あるからです。例えば、たまたま見つけた人がTwitterで拡散してくれたり、Googleの検索エンジンで上位表示されるようになってきて、ヒットを重ねられるようになったという事もあるでしょう。

大事な事は、注目まとめに選ばれたという事実よりも、良いまとめを「更に良い形に更新していく」という作業なのかもしれません。一度作ったまとめを放置せず、自分の知識として更新し続けたり、更に良いまとめを作るための研究材料とするなどの方法があるでしょう。多くの奨励者などのキュレーターを見ていると、初期のまとめを作っていた頃よりも、今のまとめの方が「編集能力が格段にアップしている」という事に気がつきます。良いまとめに刺激を受けて、いろいろと工夫している姿です。良いまとめを作れば、そのまとめは、後から多くの人に見られる可能性があるという事も頭に入れておいても良いでしょう。

Yahooトピックの更新は遅い

Yahooトピックは、日本で最も多くの人が見るニュースサイトではありますが、その更新は非常に遅くて、1日中同じような情報が掲載しているイメージしかありません。実際にどれぐらいの更新頻度か分からないですけど、「常に古い情報しか掲載されていない」というイメージがあります。Yahooトピックは、確かに編集者が編集してから掲載するとしていますが、非常に情報の回転率が悪いので、いつまでも同じ情報を見せられて面白くありません。

もっと、Twitterみたいに回転率があがって、いつでも別の情報が見れるという形になれば、Yahooトピックがもっと面白くなるでしょう。そういった意味では、NAVERまとめの回転率があがっていく事は、Yahooトピックとの差別化という意味で大きな意味を持ちそうです。

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NAVERまとめにおける「フロー」と「ストック」

  • 17 April 2013
  • のぶやん

NAVERまとめに限った事ではないのですが、コンテンツのフローとストックについては、検索するといろいろな場所で議論されています。もちろん、LINE社長の森川さんのインタビューであったり、LINE広告事業部の田端さんの記事の中でも見かけます。日本においては、特にフローが重視される傾向があって、Twitterやブログなどで「新鮮な情報」の地位がかなり高いようです。逆に言えば、新鮮な情報以外は見向きもされないという傾向があります。

インターネットは、フロー情報重視

日本のユーザーの多くは、インターネットについて「新鮮な情報を得るもの」と考えていて、雑誌のようにまとまった情報を探す場所とは認識していないようです。日本では、新聞を買う人が多い(特に高齢者)事で知られています(読売だけで1000万部)が、インターネットは、新聞の代わりとして、もしくは新聞にはない新しい情報を仕入れる場所として多くの人が認識しているように思えます。

雑誌の代わりであったり、普通の書籍の代わりにインターネットを積極的に利用していこうという動きは、少ないように思います。その理由としては、書籍のように大きな金銭が動きにくいので、まとまった情報を発信する人が少なかった事であったり、インターネットの技術的な問題で上手にコンテンツを見せられなかったりという事が原因になっているかもしれません。日本において電子書籍が失敗する理由も、インターネットはあくまでフロー重視という多くの日本人の考え方があるからかもしれません。

どのようにストック情報に接するか分からない

日本では、長い期間に渡ってYahooトピックが有効であったように、多くの日本人(特に高齢者)は、どのようにストックされた情報を探せば良いのか分かりません。日本語におけるストック情報を探すには、Googleで検索をして、その上で重要なホームページを何枚か開いた上で、良さそうな情報を「自分でまとめあげる」という作業が必要になります。Googleの情報では、フロー情報とストック情報はごちゃ混ぜになっていて、自分で回答を見つけだすのに時間がかかる原因にもなっています。

Google検索では、新しい情報を見つけようとしても情報を見つけられなかったり、逆に「まとまった情報」を見つけようとしても見つけられないという2つの欠点がありました。NAVERまとめでは、少なくとも「新しい情報」「まとまった情報」を見る事ができるので、Google検索とは違う価値を持っていると思います。ただ、まだ発展途上で、Google検索に代わる感じではないです。

NAVERまとめのフローとストック情報

NAVERまとめでは、Togetterや2chまとめサイトのようなフロー情報(共有される情報)を行っていく半面で、カテゴリのような形でストック情報も重視する姿勢を見せています。非常に難しい問題は、NAVERまとめの注目まとめに「ストック情報」を掲載したとしても、Twitterなどで共有もPVも伸びないという事です。

いかに良いまとめでストックしておく価値あったとしても、PVが伸ばせなければ、多くの人に見られず意味がありません。運営側もPVの伸びないストック情報にも気を使って、ある程度までPVを伸ばせるように置いていてくれたりしますが、PVが伸びないものはいくら注目まとめに入れておいても、なかなかPVが伸びないです。それほどまでにインターネットユーザにとって「新鮮さ」というものが重要なのだという事らしいです。

フロー情報について

ユーザーが共有するフロー情報

インターネットユーザーにとって価値ある情報は、(1)新しい情報であるか(2)自分が今、必要とする情報のようです。特にFacebookやTwitterは、フローの性質が強くて、90%以上が「新しい情報」として共有されています。残りの10%が「(2)自分が今、必要とする」とあれば、共有されるのだと思います。もっと簡単に考えれば、インターネット上でTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを使った「短期間のブームを巻き起こす」というのが、「可能になった」というか、それとも「重要になった」というか。

Yahoo砲の存在

そう言えばYahooがYahooトピックの下にウェブサイトのリンクをつけて、それが「Yahoo砲」と呼ばれたりする事があります。私も何度か幾つかのホームページでYahooからリンクされたのですが、Yahoo砲の威力は凄まじいものがあり、本当に見づらい小さなリンクをされただけで、簡単に2-3万PVぐらい集まってしまうのです。最近では、NAVERまとめの中のまとめがYahoo砲(Yahooの中にあるコンテンツからのリンク)を受ける事も稀にありました。

ニュースの中に「関連リンク」を入れる事によって、「もっと知りたい人はこちらをどうぞ」という事の意味だったようです。NAVERまとめでは、「関連まとめ」が表示されていますが、今の段階では自動で選ばれているのですが精度があまり良くないようです。これから精度があがっていくものと期待されます。

フローの話題というのは誰が作るか?

Yahoo砲じゃないですけど、Googleの検索でその日に検索されるキーワードであったり、Twitterで拡散されるタイトルというのは、その多くが人工的に作り出されたものである事に気がつきます。例えば、芸能事務所の仕事は、上手にメディアに対してタイミングの良い話題を提供して、人々を驚かせたり、反響を持たせる事にあります。いわゆる「まとめサイト」と同じで、大した事もない事がメディアで取り上げられて、それが拡散されるという事は良くあります。

AKB48の誰が丸坊主にしたなんていう事は、別に事件として重要でないばかりか、自分たちの生活にほとんど関係ありません。しかし、こういう「お笑いのネタ」のような話がインターネット上で拡散されているのが現実です。それはまるでソーシャルゲームで世界観が作り出されるかのように、現実でも情報の偏りというものが生まれて、現実世界が動いている事を知ります。最も分かり易い例は、戦時中の「大本営発表」で、多くの国民が本当か嘘かも知れない情報しか知れず、それに反応してしまっていました。

ストック情報について

Googleに支配されたストック情報

ウェブ上に出回っているコンテンツは、全てGoogleのロボットが収集しているとされていて、「Google検索の上位に表示されなければ、無いのと同じ」とさえ言われています。Yahooの検索エンジンもGoogleを採用した事によって、日本のインターネットのストック情報は、事実上、Googleのコンテンツランキングによって大きな影響を受ける事になっています。これは非常に大きな問題を生み出していて、例えば自社の名前で検索した場合に、自社に大幅に不利な情報が検索されたり・・・・といった事態を生み出しています。

Googleの検索のキーワードのランキングは、ほとんど変化が無くて固定されてしまっているので、私たちが「特定のキーワード」で検索して、毎日数千人が同じサイトばかりを見る事によって、「情報の強化」が起こってしまって、結果としてバランスを欠いた情報が出回る可能性があります。例えば、Google検索エンジンで「良い歯医者」と検索した時に、本当に良い歯医者ではなくて、Google検索エンジンに1000万円を投入していた歯医者が検索されるという事が出てきます。まあ、これはGoogleに限った話ではなくて広告でも同じなのですが、問題は「ユーザーがこの事に気がつかず、潜在的に検索を信頼してしまっている、もしくは、信頼せざる得ない状況にある」事かもしれません。

フロー情報の検索でストック情報を表示する

毎日のように検索エンジンで検索されるネタというのは、世の中に沢山あります。そのような情報は、毎日のように膨大なアクセス、トラフィックを生み出すので、ストック情報と言えども、フロー情報なみにアクセスを集める事ができる可能性があります。言い換えれば、昨日とか今日とかの話題ではなくて、「ここ1-2年のホットな話題で検索されやすそうな話題」という事になります。もしくは、生活する上で必要な知識で毎日検索されているようなストック情報もあるでしょう。

NAVERまとめが、プラットフォームとしての地位を確立する方法はいくつかありそうですが、その1つがこのGoogle上で検索されるほぼ全てのストック情報で上位表示を行っていくということかと思います。そうすれば、NAVERまとめを直接見たほうが早くなるので、自然にGoogle検索を使う人が減少していき、NAVER検索を使う可能性がでてきます。ビックキーワードをいかに大量に取り揃えられるかというのが1つの方法として考えられます。

フローとストックのまとめ

どのようなウェブサービスにしても、フローとストックはどちらも必要になるでしょう。TwitterやFacebookの場合には、その「会員情報」自体がストックにあたり、会員が流す情報がフロー情報として利用されています。NAVERまとめのようなウェブサービスでも、検索エンジンの精度を高める事を目指すのであれば、ストックは絶対に必要となるのですが、現状ではそのインセンティブのバランスはあまりうまくいっていないように思います。

あまりにTwitterやFacebookなどのフローを重視しすぎると、1年後に見た時に全く使い物にならない情報になってしまっている可能性があります。1年後にも使える「ストック情報」というものをどのようなインセンティブにして処理するかというのも、非常に大きな課題として残されているように思います。現状では、「カテゴリ」を設けて、そこに何度か表示する事によって長期的なインセンティブを目指すような形になっていますが、カテゴリは「自分の興味に当てはまる」という訳でもないので、あまり機能していません。結果として、NAVERまとめ上において良いストック情報を作り出す動機に欠けるように思えます。

今のNAVERまとめを見ていると、口では「良いまとめを集める」と言っていますが、実際にはPVを上昇させる事に気をとられすぎていて、フロー情報を重視しすぎ(実際はユーザーがフロー情報を好んでいる)ている所があります。言い換えれば、NAVERまとめが「まとめサイト」とあまり変わらないイメージを持つようになってきているのですが、「情報のプラットフォームになる」というのであれば、もう少しストック情報の強化が必要になりますね。

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NAVERまとめを作っていると楽しいけれど

  • 12 April 2013
  • のぶやん

NAVERまとめを作るのは、情報を作るという上でブログと同じに楽しいけれど、何といっても時間がかかります。午後9時頃から始めて、1つのまとめを作るのに夜中の2時頃までかかります。5時間もかかって出来たまとめでも、公開した後からスペルミスなどが発覚して、手直しが必要になる事も良くあります。どのまとめに関しても、公開した後に多くの手直しを加えています。

タイトルが最も悩む

タイトルが非常に問題で、タイトルを外すとどんなに良いまとめを作ってもPVを稼げなくなります。「タイトルで釣る」訳ではないですけど、5時間もかけて自信作のまとめを作った時にも、タイトルで釣れなければ、それほど自分が可愛そうになる事はありませんね。

Googleの検索に最適化することを全く考えなければいいのでしょうけど、それは現実的に無理があります。NAVER運営側は、「そんな事はお構いなしに良いまとめを作ってください」というかもしれませんが、この日本の検索エンジンは、Yahoo JAPANの検索も含めてGoogleに支配されてます。NAVERまとめも健闘してはいますが、Google検索+それを採用したYahoo検索を無視できるような状況ではありません。

Twitterの反応が楽しみ

Twitterで多くの人はそのままの形で共有するのですが、10人に1人ぐらいの割合でコメントを入れて共有する人がいます。そういった共有する人の意見は、まとめた側としては嬉しいと思うものです。また、共有されたTwitterに書かれた意見を参考にして手直しするという事も良くあります。

お金無視しないと良い物は出来ない

「お金を無視しないと良いものできない」というような「どこかで聞いたような話」は、ウェブの世界でコンテンツを作っていると簡単に実感できます。それは、歯科医師が保険治療を使って患者さんにベストを尽くしたら赤字になるのと似たようなものかもしれません。コンテンツに全力を傾けて5時間かけて、それに2時間かけて訂正を加えて、合計7時間以上かけて作ったNAVERまとめの1つのコンテンツで1000円稼ぐのがやっとかもしれません。

別にNAVERまとめの0.2ポイントという単価が低いわけではなくて(この単価はGoogle Adsenseを参考にしているので同じぐらい)、この単価は適正なんですけど、ウェブ自体がそんなに稼げるものではないのです。それは良く考えたら当然の事で、パソコン1つでどんどんお金が入ってくるなら、みんな会社をやめてウェブコンテンツを作っているでしょう。

収入はNAVERまとめと別に用意しておいて、NAVERまとめのコンテンツに時間をかけて良い物を作ろうという姿勢もあっていいのかなとは思います。それは、NAVERまとめに限った話ではないのですが、アイディアの蓄積であったり、考え方の幅を広げるという意味で、いろいろな作業をやってみるのはいい事ではあると思います。それがコンテンツとして残るのですからね。ただ、いつ消えるか分からない不安定なものだという事は認識しておくべきでしょう。


1つのまとめの手直しに時間がかかる

NAVERまとめを公開した後には、必ずスマートフォンからも確認するようにはしていますが、自分でパソコン入力した誤字脱字を見つけたり、文章がおかしい事が良くあります。まとめを公開した後でも、何度か自分のまとめを見直して、このような誤字・脱字があったら修正しておくべきでしょう。

また、スマートフォンで見るとパソコンから見るよりも、情報が分かりづらくなるなる事が良くあります。例えば、「大見出し」「写真」「写真」と並べた時には、パソコンから見ると大見出しと写真の関連性は一目瞭然ですが、スマートフォンでは、大見出しと写真が関連あるのかどうか分からないように見える事が良くあります。写真の説明文で、大見出しと関連性があるような記述が必要になるという事などを注意して、スマートフォンのユーザーに分かりやすいコンテンツ作りをする必要がでてきています。

NAVERまとめで公開したコンテンツに関して、喫茶店などで自分のスマートフォンから自分で公開したコンテンツを見直してみると、意外に関連性が分かりづらくなっていたり、表現が複雑になっている場所を見つける事があるので、後からパソコンの方で修正するようにしています。

自分を出さないまとめ作り

「私は~と思います」「私はこのレストランに行って楽しかった、嬉しかった」と書きたくなる(というか書いてしまう)事がありますが、これはNGです。NAVERまとめに限らず、ウェブのコンテンツに客観性を持たせるには、自分がどうであったかという事よりは、人の意見を取り入れていく必要があります。何故かと言えば、例えば「俺の好きな曲」をまとめても、他の人にとってあまり意味がないからです。

ただし、自分の意見も「スパイス」として入れていく事はあってもいいかもしれません。例えば、自分が「お勧めしないレストラン」でも、場所などが良くて「知っておきたいレストラン」というのはあるものです。そういうのは、ゆる~い言葉を使って、そのレストランがあまり美味しくないような事実を書いておくべきでしょう。


そこそこのまとめの重要性

時として自分のこだわりを捨てて、下書きがある程度まとまった所で「公開」していく事は必要だと感じます。これもNAVERまとめに限った事ではないですが、100%完璧なものを仕上げるという事は無理だからです。70%ぐらい仕上がって、「見て喜んでもらえるレベル」に仕上がったところで公開して、あとは公開した後に少しずつ直すというのも良い方法だと思います。

確かに質にこだわる事は大切ですけど、質にこだわりすぎると、何も公開できなくなってしまうからです。とりあえず公開しておいて、後で手直ししたり、次のコンテンツ作りに繋げていくという事も大切になって来ることではあると思います。コンテンツを1つの作品と考えると、作品同士が連動を重ねて、別の作品を生み出すという事も十分に考えられるからです。
 

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NAVERまとめで奨励されるまとめとは?

  • 5 April 2013
  • のぶやん

昨日の夜中にこの記事(NAVERまとめのキュレーションの役割)を読んでメモした内容があるので、それをこちらのブログに書いておこうと思います。メモの書き下ろしなので、内容が乱れてますが、限られた時間で書くのでご容赦を。NAVERまとめの担当者がインタビューで語っているように、NAVERまとめが目指しているキュレーションとは、「人にしかできないようなまとめ」です。「人にしかできないまとめ」というのは、どのようなまとめなのでしょうか?

NAVERまとめの目指す方向性

検索エンジンではなくて、人間にしか分からないような情報というのは、どのようなものがあるでしょうか?例えば、検索エンジン最大手のGoogleにおいて東京の渋谷にあるレストランを探す時には、「渋谷」「レストラン」と探すかもしれません。「渋谷」のレストランであれば、「東京」「渋谷」「レストラン」と検索すれば、とりあえず渋谷にあるレストランの一覧を得る事は可能でしょう。(また、Google検索では、オプションのAdvance Searchにて「フィルター」をかける事ができるので、このフィルターを駆使すれば、かなりの精度の検索ができるかもしれません。実際には、面倒なので使う人は少ないですけど。)

しかし、このGoogleの検索においては、「おいしいお店」だけを抽出したり、「楽しい経験の遊園地」だけを抽出したりするのが難しいとされてきました。もちろん、「おいしいお店が掲載されたサイト」などというのは提示できるのですが、Google検索エンジン自体が「おいしいお店の一覧」であったり、「楽しい経験の遊園地」という結果で並べる事はできないのです。あくまでGoogleができるのは、キーワードに沿った「おいしいお店」の一覧が掲載されているかもしれないサイトの紹介になります。

Google Advance searchの例

Google Search
 

機械が結果を表示するAPIの存在

人にしかできないまとめが重要になってきている理由については、検索エンジンは日々発達しているだけではなくて、検索エンジン以外の部分でも考える必要があります。例えば、多くの会社からWEB2.0として2005年頃から盛んに提供されるようになったAPIについて考える必要があるでしょう。APIというのは、アマゾンが持っている情報であったり、楽天が持っている商品データベースをそのままの形で呼び出す機能を、ユーザーに提供するというものです。例えば、楽天トラベルで提供されるホテル情報の数万件にも及ぶデーター、写真などをユーザーが利用してアフィリエイトを行う事が可能です。

NAVERまとめにおいても、アマゾンの提供するAPIを使って、アマゾンの膨大な商品情報を取り出してきて、表示しています。また、Google MapのAPIも同時に利用して、ユーザーに提供しています。こういったAPIの特徴を活かして、2006年から「マッシュアップ(Mashup)」というものも流行しはじめました。アフィリエイトのサイトなどで、複数の商品データベースから結果を取得して、マッシュアップが行われています。例えば、「渋谷」「レストラン」と検索した時には、Googleマップから位置情報を取得して表示、Yahoo画像検索からイメージを取得して表示、渋谷のレストランについての書籍をAmazonから表示するという方法です。

どうして人にしかできないまとめが大事なのか

NAVERまとめでは、APIを使ったような「まとめ」をキュレーションとは考えておらず、注目まとめに入れたり、カテゴリ化したりしていません。説明文が加えられているとはいえ、NAVERまとめは、人間が抽出する事に重点を置いていて、人間でしか抽出できない情報かどうか?という所を基にして、注目まとめやカテゴリを決めているように思います。実際には、「渋谷」「Wifiの使える店」というのは、人間にしか抽出できない情報ではないと思うのですが、そういった情報も混じってしまってはいますが、基本は「人間にしかできそうない選び方」を原則としているようです。

NAVERの責任者の1人である島村さんは、それを「楽しい」「面白い」などの人間にしか分からない感情と表現しています。例えば、ホテル情報をでAPIのように機械が得意とする情報は、「Wifiがあるかどうか」「トイレと風呂は別に設置されているか」「設備の大きさはどれほどか」というハード面の情報です。実際にNAVERまとめのように最近重視されているのは、ハード面ではなくて、「従業員は優しかったか」「接客レベルは高かったか」「急なお願いに応じてくれたか」「電話の対応は適切だったか」というソフト面の情報です。

日本の家電製品の会社が失敗している理由の1つとしては、ハード面(技術)にこだわるあまり、ソフト面(感情)が疎かになっている為だと分析する人もいます。二次産業であるハード産業での成長から、三次産業のソフトに切り替えが出来ない会社が多くなっているのです。

人間独自の視点の共有

宮崎駿さんの作品は、全国の人から愛されているわけですけど、宮崎さんの「独自の視点」というものは、アニメを通じて共有されています。コンピューターが出来ない最大の欠点は、情報を組み合わせる(これをキュレーションという?)独自の視点です。宮崎駿さんの作品をコンピューターが作り出すなんて、とても考えられないでしょう。宮崎駿さんの生き方を通じて独自の視点を入れた結果が1本の作品としてまとめあげられています。

NAVERまとめにおいても、責任者の1人の島村さんが「PVを重視するあまり没個性になってきた」(実際にはNAVERまとめ側が運営を成立させる為にそうしたんですけど)と言っていますが、個性的なキューレターが自分の独自性を共有する事によって社会が変わっていく(オタクが社会を変えるという人もいる)という事が重視されるようになってきています。

今までの大学受験まで教科書の中身を詰め込んで「頭が良い」というのとは、一線を画した人間の経験であったり、感情表現の豊かさなどが「本当の生活の豊かさ」につながって行く時代が第三次産業では求められるという事です。

口コミなどで重視されるデータマイニングスキル

データマイニング技術であれば、ゲームのユーザーの動きを感知して、それに合わせてデーターを調整するような事は、かなり高度な部分まで発達してきています。例えば、どこでユーザーが離脱したとか、ユーザーがどこで課金するかとか、そういったデーターを基本にして、ゲームの内容を調整するというようなデーターマイニング技術は、任天堂が得意とする従来のゲームに見られず、ソーシャルゲームならでわの動きです。ゲームだったら、小さな世界で動くのでそれでも良かったのですが、現実社会はゲームよりももう一段複雑に出来ているようです。

口コミなどで重視されるデータマイニング技術では、コンピューターを使って感情表現を抜き出そうという努力が続けられています。テキストベースによるものだと、テキストマイニングと言ったりしますけど、大手の会社が集めた「膨大なアンケート」について、それを解析するという事です。先ず、ユーザーが製品に対して「プラスの評価を下しているのか」「マイナス評価を下しているのか」、どのような感情を持っているのかなどを膨大なアンケートからテキストマイニングでまとめあげて、マーケティングに用いるという手法です。これは、大手のマーケティング会社などは、既に大学の教員などを採用して行っています。

ユーザーの声の収集

NAVERの社内においても、例えばこのブログがそうなのですが、NAVERまとめについての意見をブログ、Twitter、報道機関のニュースなどからNAVERまとめに関する膨大な情報(実際には、LINEの方が情報は出回っているでしょうけど)を収集して、それを「ユーザーの声」として、優先順位に並べるというような事を行っているという事です。それは、まるでMixiの「ユーザーの声」の投票のNAVER版に見えますが、ハンゲームというゲーム会社だけあって、データーを駆使したマイニング技術は、それなりのものを持っていると思います。

こうした情報収集を行って、ユーザーの声を素早くサービスに反映していく事で、ユーザーを満足させるサービスを提供していけるようになるのだと思います。
 

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NAVERまとめで有名人本人のサイトからリンクされた!NAVERまとめの拡散力凄い

  • 3 April 2013
  • のぶやん

NAVERまとめで、ある私の好きな有名人に関する記事を投稿したら、アクセス解析をみたら「本人のサイト?」と思うドメインからアクセスがありました。あれ?と思って、本人の公式サイトを確認すると、何と本人の公式サイトからNAVERまとめの私のまとめに「紹介メディア」としてリンクして下さっていました。役者さん本人が見てるなんて想定外です。しかも、リンクまでして下さって、本当に恐縮です。役者さんの特徴が分かるように良い事尽くめで書いていて良かったです。

有名人の役者さん本人が見てくれるならば、私の役者さんに対する尊敬の念も十分に伝わっていると思うので、NAVERまとめは、立派なコミュニケーションツールとして活躍していますね。引用が大半ですが、私の言葉を入れた部分をしっかりと有名人の方が読んでくれていたら嬉しいです。直接、こうして見ていただけるのは、本当に嬉しい限りです。NAVERまとめが一般メディアと対等に渡り合えるようになってきたという証明なのでしょうかね。

NAVERまとめのテンプレート

NAVERまとめの特徴は、まとめを作る際に「同じようなテンプレートの組み合わせで成立させている」という点です。このNAVERまとめでシンプルに統一された見やすいインターフェイスが非常に好評で、NAVERまとめのアクセス数を伸ばす原動力になっています。普通の開発者であれば、色を付ける機能を考えたり、HTMLを使ったエディターを付けたくなるでしょうが、そういった機能を省いて、とにかくシンプルにしている点が特徴です。

(実は、私がメインで使っているCMSのDrupalでも全く同じことが出来てしまうのですが、Drupal7が苦手にしているのは、この「まとめの並べ替え」のインターフェイスの部分で、並べ替えモジュールが出回っていません。2013年8月リリースのDrupal8では、並べ替えも出来るようになって、NAVERまとめとほぼ同じ事が出来るようになる予定ですが、しばらく先になりそうです。)

NAVERまとめの拡散力

NAVERまとめでは、注目まとめに掲載されるまとめ以上に、注目まとめに掲載されていないまとめがかなりの数量で拡散されています。Twitterのトレンドサイトなどでも、NAVERまとめを見る機会が増えてきました。NAVERまとめの運営側でも、TwitterやFacebookの共有を重視しており、多くのNAVERまとめキュレーターは、TwitterやFacebookを意識したまとめを作っています。

また、NAVERまとめでは、Twitterのユニークユーザー数を超えたとも言われていて、実際にNAVERまとめの影響力がTwitterの影響力と同等のものになってきたという事が示されています。今後にNAVERまとめのユーザーが3倍、4倍になっていけば、1年後には、Twitter上に拡散させる方法からNAVERまとめ内部で拡散させる方法に変化させていく事ができるようになるでしょう。NAVERまとめがTwitterを大幅に上回れば、Twitter拡散がそれほど意味を持たなくなる可能性があるからです。

TwitterとFacebookの特徴

Twitterでは、その匿名性を活かして、面白い話題であれば種類を問わずに共有されています。それに対してFacebookは、実名性が強く出ているので、面白い話題よりも、少し真面目な話題の方が共有されやすい性質があると言えます。Twitterで1000共有されていても、Facebookでは50というように共有数に違いが出ていて、その逆もあります。

こういったTwitterとFacebookの特徴も参考にしながら、どのような読者に読んでほしいかを想定してまとめを作ると良いでしょう。

NAVERまとめで情報を整理する

ブログとNAVERまとめの最大の違いは、NAVERまとめでは、あらかじめテンプレートが用意されている(実はこのDrupalのブログでもコンテンツタイプとしてテンプレートを用意できるんですけど)という事です。テンプレートが用意されていれば、情報を作ることに集中できて、情報作成時間を短縮できます。

情報は、素早く的確で、なおかつ有意義なものを発信すれば読み手にとって有益な情報となります。従来の新聞社などは、もの凄い高コスト(記者1人の年収1000万以上+会社運営費)でやってきましたが、今では情報を生産するコストは大幅に低下していると考えても良いでしょう。

NAVERまとめのキュレーター側の能力さえあれば、雑誌媒体と同じぐらいのレベルで情報生産する事は可能ではあります。問題となるのは、NAVERまとめで高度な情報を作成できる人は、100人ぐらいのもので、決して多いとは言えないという事かもしれませんね。新聞・ニュースを切り取って貼り付けるという作業であれば、Googleニュースの上位から情報を並べて、それにフリー写真を貼り付ければ誰でもできますからね。高度な情報というのは、「高度な視点」を持った情報のことです。

良い情報の周囲との共有

良い情報というのは、人に教えてあげることで、「この人は使える人」と友達に思って貰えるので、自分の株をそれだけ上げる事ができます。TwitterやFacebookで情報共有をしたがるのは、そういった背景があるからと考えられます。良い情報が手に入っていれば、お金を数千円-数万円も得する事だってあるかもしれませんし、いろいろと人生にとって幸せになれる要素が増えていくと人は考えるでしょう。

TwitterやFacebookがそうであるように「共有される年齢層」「共有される性別」「共有される学歴」なども重要になってくるかもしれません。Facebookが高い広告単価を持つのは、これらの情報を正確に把握しているからと言われています。場合によっては、人々の嗜好も把握しています。しかしながら、人々の嗜好のパターンは数年で変化するという事に注意が必要でしょう。人々は、年齢を重ねていくにしたがって、周囲と興味・関心がずれていき、共有できなくなってくるのです。

 

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