2ちゃんねるの元管理人であり、現在でも「事実上の管理人では?」とされている「ひろゆき氏」について、警察が書類送検したようです。NHKなども大きく報じており、社会的に2ちゃんねるの影響力が非常に大きくなっていた事を伺わせます。
「ひろゆきは何故逮捕されないのか」によると、裁判の賠償額が約4億3400万円で、制裁金とあわせると、11億円ほどになっているという事です。これが日本国内の法律では、踏み倒されているという事になっていますが、現在の法律では支払わなくても何か起こるという訳ではないようです。
本人すら全体像を把握していないものを読売が執念深く計算しているのがまた面白いのだが、それによると、2007年3月時点で少なくとも43件で敗訴が確定し、賠償額は計約4億3400万円。さらに1日88万円ずつ「制裁金」が増えているそうだから、2年余り経った現在では、およそ11億円に膨らんでいることになる(これが2ちゃんねるを捨てた理由の筆頭なのは明らかだが、本書では触れていない)。
ひろゆき氏の年収
このひろゆき氏の年収は、少なく見積もっても数億円以上とされています。そのお金は、既に海外に送金されて、どこかの海外に隠されていると言われていますが、それを知っている人は本人以外にも少数でしょう。また、以前のように2ちゃんねるにアクセスが集中する状態ではないので、現在は広告収入も減少していると考えられます。
ひろゆき氏の海外資産
ひろゆき氏の海外資産ですが、今までの収入から計算すると、20億円ほどに上回るのではと考えるのが普通です。シンガポールに子会社を作っているので、香港などを経由して、シンガポールにお金を横流ししているという話もネット上には書き込まれています。
20億円の資産があれば、残りの人生はゆうゆうと遊んで暮らせそうなものですが、仮に法律で「過去にさかのぼって賠償金・制裁金を徴収する」法律などできれば、ひろゆき氏は破綻する可能性すらあります。しかし、それが不可能なのは、法律を作る政治家の一部も一緒に死ぬ可能性があるからです。
2ちゃんねるの譲渡先
ひろゆき氏が2ちゃんねるを譲渡したのは、PACKET MONSTER INC.というシンガポールに作ったペーパーカンパニーです。実際には、レンタルオフィスのようなものを利用していると考えられます。代表は、そのレンタルオフィスの社員の誰かが名義貸ししているのでしょう。取締役が2ちゃんねるを知らなかったという事も報道されています。シンガポールはペーパーカンパニーで、単なる名義貸しの会社。
ひろゆき氏は「単なるアドバイザー」か?
サンケイのニュースにも出ていますけど、著書『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』では「僕は2009(平成21)年、2ちゃんねるをシンガポールのパケットモンスター社に譲渡しました」としながらも、「最近の僕はといえば、2ちゃんねるを譲渡して管理人を外れ、その企業から何か相談をされたときにアドバイスをする『2ちゃんねるアドバイザー』」とも記しており、一定の関係があることをほのめかしている。とあります。さて、この2ちゃんねるアドバイザーとは、何を指すのでしょうか?
2ちゃんねるに単にアドバイスするだけであれば、ひろゆき氏が2ちゃんねるに関与している範囲は非常に限定されるので、警察は何もできないでしょう。2ちゃんねるでは、楽天などの広告を掲載しているので、その広告費用のお金がどのような場所に流れているかを十分に把握する必要がありそうです。最近、楽天は「10万円以上は現金振込み」としてきてるので、ここで西村ひろゆき氏が本人の名前でサインをする場合には、楽天が税金を支払う際に外部にお金の通路が漏れる可能性がありますが、そんな事はしないでしょう。
未来検索ブラジル
現在、2ちゃんねるの広告収入の一部は、東京都渋谷区のコンピューターシステム開発会社とされる「未来検索ブラジル」(2003年設立当初からひろゆき氏が役員)に入金されています。しかし、ひろゆき氏が役員だからと言って、お金がここに渡ってしまえば、ひろゆき氏に支払われる報酬のお金と2ちゃんねるを関連付けるのは無理があります。
この未来検索ブラジルは、コンピューターシステムの開発会社とされていて、2ちゃんねる検索を目的として設立された会社(Cnet記事)です。見た感じでは、いろいろな会社からプログラムを請け負っている感じにも見えますが、それだけで社員50人を食わせていくのは難しいでしょう。はやり、ここが中心になって2ちゃんねるを運営していると考えるのが普通の考え方です。つまり、実質的には未来検索ブラジルが2ちゃんねる削除人を束ねていると考えるのが普通です。
2ちゃんねるの運営をシンガポールのパケットモンスターに譲渡して、そこから未来検索ブラジルが委託を受けて、2ちゃんねる管理を行っているのかもしれない。未来検索ブラジルの従業員は、2ちゃんねるの削除人を管理している可能性がある訳です。私が捜査員だったら、未来検索ブラジルの従業員の人をどっかで待ち伏せして聞き取り調査してみますけどね。
株式会社ニワンゴ
未来検索ブラジルに対しては、株式会社ニワンゴが20%ほど出資している事が公表されています。この株式会社ニワンゴの取締役として、ヒロユキ氏の名前がある事は良く知られていますが、ニワンゴの取締役からの報酬は「得てもすぐに押さえられるから」という理由で役員報酬などを貰っていないような話をしています。ニワンゴが未来検索ブラジルに出資しているという事は、未来検索ブラジルから出た利益の一部(つまり2ちゃんねるの広告料金)をニワンゴに配当として渡すことが可能になります。
未来検索ブラジルは、ニワンゴに対して19.9%出資している事が明らかになっています。また、ニワンゴの取締役には、未来検索ブラジルの社長である深水英一郎氏も入っている事からも、この未来検索ブラジルと株式会社ニワンゴが相当に緊密な関係どころか、利益を移動させる役割をしている事が分かります。そして、この株式会社ニワンゴが入居しているのが、親会社の株式会社ドワンゴ(東証1部3715)のビルの中です。
株式会社ドワンゴ
株式会社ドワンゴは、株式会社麻生社長・麻生泰(麻生太郎の弟)の長男・麻生巌が社外取締役となっているので、少しずつ政治的な結びつきも強めつつあります。麻生家からすると、若者のテレビ離れが進んだ今日において、ネットメディアとしてニコニコ動画との関係を深めたいと考えている事は明らかです。
ガジェット通信
ガジェット通信を運営しているのは、未来検索ブラジルと同じビルに入居している東京産業新聞社で、未来検索ブラジルの子会社です。代表取締役は、未来検索ブラジルの深水英一郎氏で、2009年2月設立されています。このガジェット通信は、2ちゃんねる2chニュース速報+を立てているコピペ人がいると推測されています。運営は実質「未来検索ブラジル」が行っているので、ペーパーカンパニーを作って、口座管理など、何らかのリスク分散を図っていると考えられています。
2ちゃんねるのプロ固定・プロサクラ
2ちゃんねるには、プロ固定・プロサクラと言われる「専業の煽り屋」が存在しているとされています。できる限り話題を煽って、自作自演を繰り返す事によって、スレッドを引き伸ばして成功報酬を得るというものです。1人書き込むごとに0.1円-10円ぐらいのお金が入り、スレッドが伸びるごとにお金が入るシステムになっているとされています。こういったプロの仕事は、今ではブログ、Twitterなど広範囲に見られています。
終わりそうで終わらない2ちゃんねる
2ちゃんねるは、ユーザーの高齢化が進んでいると言われています。Mixiなどソーシャルネットワークの発達によって、必ずしも2ちゃんねるでコミュニケーションを取らなくても良くなったのです。2ちゃんんる自体は、システムもかなり古いものでTwitterやFacebookの拡散機能が付いている訳でもありません。しかし、そこを「2ちゃんねるまとめサイト」が補った為か、2ちゃんねるは、今でもそれなりの存在感を示しています。