AKB48に見る「他の人と何が違うか」を意識した活動。個性の重要性
日本の学校という場所では、クラスの中で必ず陰湿ないじめがあって、画一化を強制するようなところがあります。
学校の先生も「クラスの画一化」を強制して、学校が軍隊のようになってしまっています。結果として、子供が少しでも個性を発揮しようとすると、クラスの子供全員が潰しにかかるという具合で、周囲と同じでないといけないという強制力が働いてました。学校の教師の一部は、それほど高度な教育を受けておらず、考えの幅も非常に狭いので、個性というものが何かを知る事すらしませんでした。
個性を伸ばすというような教育が今まで無かったわけです。秋元氏がプロディユースするAKB48が他のアイドルグループと違って、あれだけの人数のグループで活動できるのは、それぞれの個性を最大限に発揮する事で、大量のファンを獲得できたという事でしょう。
目立たなければ話にならない
AKB48で事務所がごり押ししたとされるスーパー研究生の光宗薫ですけど、写真を見ると分かるんですけど、この人がいるだけで場の雰囲気が変わってしまうオーラがある事が見て取れます。それは、髪を染めているとか、男性ぽいとかいう事かもしれませんが、その存在自体が希少価値を持つものである事が分かります。
光宗薫だけ際立っています。
この写真でも、光宗薫に目がいってしまいます。
AKB48の中でセンターも任されるほどに人気がある島崎遥香と一緒に踊ったとしても、引けをとらないというインパクトを出しています。
AKB48の中でセンターをつとめた前田敦子に関してはどうでしょうか?前田敦子は、AKB48でセンターに決まった時には、「目立ちたくない」と涙したそうです。若いので、皆で仲良く踊る事は良いけど、1人が目立つというのを嫌がっていたというのです。本来であれば、目立っていくのがアイドルなんですけど、前田敦子の場合は、控え目アイドルだった訳です
ルックスだけで言えば、前田敦子よりも、島崎遥香がセンターをやった方がうまくいくのだと思いますが、チーム全体のことを考えると、前田敦子だった訳です。前田敦子のキャラクターというのは、AKB48であるからこそ輝くような一般キャラであり、それほど目立つキャラクターとは思いません。島崎遥香がセンターをやると、他のメンバーが全然目立たなくなるのです。だからAKB48を抜けた前田敦子は、アイドルから普通の女性に戻った気がします。
単に表面上で可愛い子ぶっていたところで、ファンが魅力を感じてついてくるものではないという事でしょう。ちょっと抜けていたり、変な方向に走っていたりするアイドルの方が「何か面白い!」と思って興味を持ってしまうものです。可愛いアイドルなんて沢山いるなかで、同じ歌を歌ったとしても全然違わないといけない。
映画の強烈キャラクター
映画においても同じ子が言えて、ゴットファーザーでマイケル・コルレオーネ(Michael Corleone)を演じた個性派の俳優アル・パチーノは、ゴットファーザーの個性が輝いており、この映画の主人公として、この映画を成功へと導きました。同じく家なき子の安達裕美も強烈キャラクターの主人公として、ドラマ「家なき子」で高い視聴率を出しています。
こういった個性派の俳優・女優は、その存在感が強すぎて、主演男優・主演女優になった場合には、脇役の人もそれなりに強烈なキャラクターを揃えておかないと、全体としてバランスが取れなくなってしまいます。
あぐらギターのYUI
SONYが行ったオーディションで、Tシャツに歯磨き粉のシミを付けて登場して、他の受験生が立って歌っているのに、自分だけ「いつものスタイル」と言って座ってあぐらをかいて歌っていたという事です。そして、2曲の審査だったのに、勝手に3曲を演奏したという事です。
目立ちたいからやったというよりは、YUIにとっては、それが自然に出てくる事だったのです。それまで、中学校を中退して、福岡市でギターを習いながら、知り合いの勧めでオーディションを受ける事になります。2万人から最終審査まで勝ち上がります。
目立つものが攻撃される
特に日本は、統一された民族と狭い島国と言う事もあって、目立つものを攻撃するという考え方があります。それは、知識が薄くて閉鎖された田舎に大きい考え方で、こうした日本の思想が「ひきこもり、ニート」などを生んでいると指摘する人もいます。ひきこもり、ニートの数は、160万人とも、200万人とも言われていて、深刻な社会問題のまま放置されています。
自分の意見をはっきりと言って目立つと攻撃対象にされるという考え方が根強いので、実名制というものがうまくいかなかったのです。ミクシーなどが匿名制をとっているのはそういうことです。フェイスブックが上陸して実名制が浸透してきましたが、フェイスブックの情報が漏れ出して攻撃対象になるような事も沢山起こっています。
日本で2ちゃんねるが流行る理由としては、匿名であれば攻撃される危険を避けられるということです。日本は、実名で目立つと攻撃ターゲットにされやすいので、匿名で攻撃から身を隠しているのです。
個性を認めていく社会へ
YUIがその個性から高校を中退するのは理解できます。個性が強ければ強いほど、学校と言うものに馴染むことができないのかもしれません。世界で一番金持ちのビルゲイツも大学中退、フェイスブックのザッカーバーグも大学中退、アップルのスティーブジョブズも大学中退。なんだ、みんな学校なんて辞めちゃってるじゃないですか。
日本では、少子高齢化など非常に多くの問題を抱える一方で、若者のひきこもり・ニートが100万人も存在しているという事です。多くのひきこもり・ニートの人々は、個性が強すぎて社会に適応できなかった人々ばかりです。アイドルグループに入れば、きっと売れるようなニート・ひきこもりもいるのですが、才能を伸ばすチャンスにめぐり合っていない。
日本が経済成長しないのは、才能ある若者100万人の個性ある人を家の中に閉じ込めているから
確かにYUIのように、高校を中退しても、ギターを独学に近いスタイルで練習して、オーディションに受けに行って個性を開花させるという人もいるでしょうけど、一般の人がYUIレベルで語る必要もないでしょう。それぞれの個性を見つけるというのは、別にアイドルや歌手にならなくてもいいんですけど。その辺の職場で自分を発揮できる場所があれば良いというだけの話なんです。
少子高齢化では、画一的な高齢者が個性を伸ばさないような会社のスタイルを貫いている例が多く見られて、それが日本経済を没落させる方向に向けているという事にそろそろ私たちも気が付いてもいいでしょう。画一化されたサービスなんていうのは、簡単に真似されちゃうので、長続きしないのです。
個性をもっと輝かせる為には?
会社に従順なつまらなそうな、失敗の経験もない人を採用した所でダメなことは会社も分かっているんだけど、会社を継続して回転させる為には、残念ながら会社ではそうした人材を採用せざる得ない実情もあります。会社の日常業務で回転させるという作業の多くは、個性というものを必要しないように作らなければいけない。だからこそ、没個性の人が会社組織に属するのはぴったりなんです。個性がある人は、そこから漏れちゃうので、ひきこもり・ニートになったりする訳ですけど、本当に能力を発揮するひきこもり・ニートは、そこからYUIのように勝負していくというのも事実です。
会社という枠組みの中で、没個性の会社員としてチームに所属するのは限界があるので、自営業にでもなって会社と契約するというスタイルが良いのかもしれません。会社と契約するスタイルであれば、個人に期待される多くは、個性でも何でも使って会社に大きく貢献していく事です。自営業と言っていますけど、別に会社を作ってもいいでしょう。自分で会社を作って相手と対等な立場に立ちながら社会貢献をしていくというのが個性を最大限に発揮する方法と考える人もいるはずです。
個性を伸ばすならニートやむなし
最初から自分の個性を伸ばせる現場がないという事であれば、ニートもやむなし、短期の会社員もやむなしと考えるのも良いでしょう。自分を育ててくれる現場がなければ、自分で育っていくしかありませんから。ニートをやっている期間にギターの練習をしたっていいし、FXをやったっていいし、歌手になる為に毎日歌を練習したっていいし、インターネットで稼いでもいいし、お笑いの練習をやってもいい。重要なのは、自分の個性を伸ばせるかというその1点に尽きます。個性を伸ばせるなら自分にとって素晴らしい時間になるはず。多くの人は根性なしでそれができない。就労してないのを恥ずかしいとか馬鹿なことを考えてるから伸びないのです。
自分の個性が伸びてくれば、自信もついて社会に出て行く事もできるようになるでしょう。学歴があるとか、経歴があるとか自慢している会社人間の情けない人よりも、ニートをしていて個性的に過ごしていた人の方がかっこいいじゃないですか?ニートから抜け出したばかりで、お金を稼ぎ出す資産がなければ、どこかの会社と契約すればいいです。特定の会社などと契約して会社に貢献する立場になったのであれば、個人としては、どうやったら自分の個性を最大限に発揮して、チームに貢献できるかという事を必死で考えないといけないのです。チームのメンバーとコミュニケーションをとりながらも、チーム全体の業績を引き上げなくてはいけません。
40歳までに個性を磨く
芸能人でもない一般人であれば、20歳ぐらいから少しずつ個性を発揮し始めて、30歳ぐらいで個性が少しずつ伸び始めて、40歳ぐらいで個性の確立に向かうことでしょう。40歳と言えば、失業すれば再就職ができないと嘆く人が多い年齢になってくるわけですが、自分しかできないユニークさを追求してきた人は、そんなものは怖くもなんともありません。自分の市場価値というものを良く理解しているからで、自分しか出来ない事があると分かっているからです。
AKB48に「研究生」という制度があるように、チャンスというものは、若い人であればある程度は誰にでも与えられますが、そこから個性を伸ばせるかどうかというのは、各自の問題になってしまいます。ニート、ひきこもりも、時間という資源があるという事で、それ自体がチャンスと言えばチャンスなんですけど、それを活かすも殺すもその人次第という事です。40歳を過ぎてくると、社会的に見ると、自分の個性を発揮すると同時に若者の個性を引き出す活動もしていく事になります。
学ぼうという姿勢を持つ事
40歳になっても、50歳になっても「学ぼうとする姿勢」だけは保っておいた方が良いと考えます。ネットで顔出ししているプロニートのPhaさんという人がいますが、「何もしないで寝て暮らしい」「だるい」などと言っていると、40歳ぐらいまではそのキャラクターを売りにしてニートをするのも全くも無い無いんですけど、40歳ぐらいになったらもう限界がきます。
ニートでもひきこもりでも何でもいいんでしょうけど、学ぼうという姿勢だけは放棄してはいけないという事です。何かについて教えてくれるという人がいるならば、威張ってないで、年下であっても頭を下げて教えて貰わないといけません。誰かが教えてくれなければ、お金を払ったり、本を読んだりして必死で勉強しないといけない。周囲に何かの特技を持っていて、教えてくれるという人がいたら、神様だと思って話を聞きましょう。
空気を読むことは大切か
日本の会社でも、空気を読め(KY)とか言う言葉があって、空気が読めないとか言われることがあります。空気とはなんでしょうか?それは、話の流れであったりするわけですけど、そもそも自分が聞きたくも無い話を長々と聞いている必要があるのか?という事になります。ストレス発散になるとか、学ぶ事が何かあるとか、その場にいてそもそも楽しいとか、そういう場合には空気なんて読まなくても皆楽しめます。そうでない場合には、自分があっていない場所だという事で離れるのも良いでしょう。
前出のAKB48の光宗薫にしても、YUIにしても、空気を読むなんていうスタイルじゃないわけです。空気なんて読んでいたら、彼女らのように個性を発揮する事ができない(=稼ぐ事もできない)のです。空気を読めとか言うところにいる必要は無くて、自分の個性を十分に発揮できる場所を見つける事が最も大事な事で、そういうことができれば、人生が少しずつ良い方向に向かっていくという事でしょう。