AbemaTVの将来性が疑われている理由とは?ひろゆき氏が失敗を断言
アベマTVは、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏に『失敗すると思う』と言われてしまいました。ひろゆき氏は経営者ではありませんが、ニコニコ動画を運営する会社の役員をしているなど、インターネットに詳しい人として知られています。そのひろゆき氏によると『AbenaTVに合理性がないから失敗する』というのです。
ひろゆき氏のビジネスモデルは、2ちゃんねるに無料で書きこみをさせて、無料のボランティアに管理させて儲けるスタイルだったので、コンテンツの生産に多額のお金を投入するAbemaTVのビジネスモデルはコストに見合わずに非効率に見えるのでしょう。
最初からAbemaTVが難しいことは、藤田社長でも知っていたでしょう。それでもAbemaTVに巨額の投資(年間200億円とされる)を行ったのは、沢山のベンチャー企業に投資しても今一つ当たりがなくて、自社で主力となる事業を模索したのかもしれません。
部分的に話題になる程度
ゲーム事業で稼いだお金をもとにして、新しい文化を作る為に動画事業に大胆な投資をする所は、他者には絶対に真似できません。Abema TVは、他者の事業買収ではなくて、自社で異常にお金をかけてコンテンツを製作する事にお金をかける道を選びました。
AbeamTVで製作されたコンテンツの一部、元SMAPが出演した72時間生放送、亀田興毅に勝ったら1000万、朝青龍に勝ったら1000万円などは、単発の番組として話題になりました。継続した番組としては、話題になったものは特に記憶にありません。
テレビは高齢者が見るもの
今のテレビ番組のほとんどが高齢者向けに作られていて『テレビは高齢者が見るもの』となっています。アベマTVがいくら若者にスマートフォンでアプローチをかけたとしても、そもそも若い人にテレビを見る習慣がありません。ユーチューブで好きなチャンネルを登録しておいて、チェックする人が大半になっています。
テレビを見る習慣がない若者向けにテレビ朝日と共同で『スマートフォンでテレビを見る習慣』を付けようと頑張るAbemaTVですが、AbemaTVで若者に継続して見られているのはアニメぐらいです。高齢者の多くは、スマートフォンでアプリを見る習慣がほとんどなく、AbemaTVをダウンロードしている人も少ない現実に直面しています。
大衆の需要に応えられない
AbemaTVがやろうとしている事は、旧ソ連の計画経済のようなものだと思います。国民の消費行動を予想して、自分たちが情報を作って社会を引っ張ろうという動きです。そのやり方は、価値観が多様化する今の社会には向いているとは思えません。たとえチャンネルが沢山あっても、多様化した需要に応えられないからです。
AbemaTVが絶対に作れない内容の番組が沢山あって、例えば海外の大学から配信される教育番組であったり、海外のニッチドラマなど、ユーチューブでは普通に全て無料で見れるものがAbemaTVにありません。いかに鋭く尖っても絶対にニッチな所を押さえられないのがAbemaTVの最大の欠点です。
藤田社長の趣味になってるAbemaTV
AbemaTVを見ると、経営者として苦しい所を乗り切ってソーシャルゲームで成功した藤田社長の趣味と化しているように見えます。藤田社長は、アベマTVを良く視聴して、企画を自分で考えて、様々な場所に口出しをしていると報じられて(ITmedia)います。
藤田社長がいくらセンスが良くて、鋭い番組を作ったとしても、そこに共感するのは数%の国民で、大衆がそれを喜ぶかどうかは別問題です。藤田社長がやりたい事を実現する為のAbemaTVになってしまって、『藤田社長の単なる道楽』となっているうちは、ビジネスとして成功するのは難しいでしょう。
#アベプラ は、世界情勢においても仮想通貨においても、結構ガチ(過ぎて初心者にわかりやすく説明することを別にモットーとはしていない)専門家を呼ぶことが多い気がするんだけど、ターゲットにしたい視聴者層はどこで、どういうコンテンツを作りたいんだろうか…
— しぐ@エンジニア投資家 (@sig_crypto) 2018年3月27日
普通の人にコンテンツを作らせる
様々な需要に応える為には、普通の人にコンテンツを作らせる事が大切になり、そこから目立つスターを生み出す事が出来ればAbemaTVがヒットするきっかけにもなるでしょう。従来のテレビが有名にした芸能人をお金をかけて呼んできても、AbemaTVとしてオリジナリティを出す事ができません。