労働者がコツコツと働いて貯金すると本当に豊かになれるのか?
大企業に勤めて、30代、40代ぐらいになってくると、年収450万円~年収600万円ぐらい貰えるようになって、生活水準としてはそれなりに安定します。一方で、フリーター・派遣社員になっていると、年収150万円~250万円ぐらいから抜け出す事ができなくなり、40代になって大企業社員と派遣社員の収入差が驚くほど大きくなるのが今の日本社会と言えるでしょう。だだ、大企業を辞めてしまえば、企業社員だった人の収入が落ちるのが普通です。
『会社を辞めた瞬間に生活の糧を全て失う』というリスクは、サラリーマンに一生涯ついて回ります。それは、年齢を重ねるほどにリスクが大きくなり、会社を辞める事が難しくなってきます。
子供ができて貧しくなる
独身の身で30代だと年間ボーナスが100万ぐらい出たりするので、住む場所にもよりますが、そんなに無駄使いしなければ、それなりの車を保有したり、高級バイクを持ったり、場合によっては不動産などに投資できるお金もできるでしょう。しかし、そこからが問題で、子供ができると家族に金がかかるようになって、カネをケチらないと生活が成り立たなくなっていくのです。
日本では、子育てに金がかかるようなシステムになっていて、フランスのように子育てが手厚くありません。子供ができた瞬間に恐ろしいほど金がかかってきて、大学も50%以上の学生が奨学金という名前のローンで通っています。
自分をコントロールする
テレビ、新聞、インターネットメディアで広告を毎日のように見せられる社会においては、消費を我慢してコントロールするのは、容易な事ではありません。周囲の友達が『自分には本当は必要のない消費』を勧めてくるという事もあるでしょう。例えば、タバコであったり、アルコールなどは、友達の影響で始める人が多いのです。会社に入社して『とりあえずビール』というのは、良くあるパターンです。
会社にいながら自分をコントロールし続けるなんて、少子高齢化の中では不可能でしょう。会社を支配しているのがオッサンばかりで、人数がオッサンが圧倒的に多くて、更に発言力もオッサンの方が圧倒的に強い状況において、会社の中で自分をコントロールし続けられる状況を作るのは不可能です。
若い派手好きが金持ちになれない
高齢者で金持っていて、派手好きというのは違いますよ、彼らは死ぬ前にカネを使いたいだけなんで。
若いうちから豪遊して、美人と一緒にいたいという気持ちは誰にでもあるでしょうが、ベンチャー企業を立ち上げたばかりなのに、『成功したベンチャー企業家のように派手に振る舞っている人』は危険です。最近では、実際に外資系から独立してベンチャー企業を立ち上げた若手の起業家などが格好を付けて六本木で遊んだりしていますが、実際にお金が稼げていない段階で遊び始めている事も少なくありません。
本当に成功するベンチャー起業家は、遊びを我慢して熱心にサービスを提供している地味なタイプの人間が多いです。地味な作業を行わないと、お金が一気に増えるという事はないです。家入一真さんのように自宅で苦労して会社を創業して大きくして、会社を売り払ったお金をあっという間に使ってしまった(2年で10億円以上を使った)という例もあります。
ディズニーUSJに行ってはいけない
ディズニーランドUSJに行くのは、現実逃避と言えますし、あのような場所でお金を浪費するようになると、若者が高齢者になっていくにしたがって人生が下降曲線にまっしぐらでしょう。
ディズニーランドで行く同じ金額で安い海外旅行にでも行けば、得られるものはディズニーランドとは全く別次元の本物の経験・知識になります。ディズニーランドに遊びに行っても、何も得られるものはなくて、単なる浪費になってしまいます。
タネ銭を貯めれば事業できるか
起業家の本には、『最初にサラリーマンでもやって懸命に働いてタネ銭を貯めて事業をしろ』と書いていて、確かに自分の金がないと事業が出来ないのは確かなんでしょうけど、ほとんどの人はカネがあっても増やし方が良く分からないので苦労するわけです。例えば、失業した時に貯金が100万円あったとしても、賃貸に住んでいたら半年ほど生活するだけで全てなくなってしまいます。タネ銭を貯めたつもりでも、実際に事業をやってみると、タネ銭どころか生活費にしかならないという訳です。
必要になるのは、タネ銭よりも定期的な収入になってきます。しかも、自分を養うだけの定期収入が必要になります。今は、インターネットで稼ごうという人もいますけど、実際にやってみるとブログを書いたぐらいで簡単に儲からない事が分かります。先行組が強すぎて、後発組が1年ぐらい頑張ったところで自分の生活を支える事もできない事が多いのです。そうしているうちに貯金がなくなったらオワリで、ニートになるか、また働きにいかないといけない。